新型コロナウイルスに思うこと①
緊急事態宣言もとうとう発出されみんなの生活への影響もますます深刻化してきている今、医療現場で働く中で感じていることを、自分で忘れないように、また皆にもよかったらシェアしたいなと思い、ここに書き残します。📝
僕はいま、大阪にある急性期病院で医療ソーシャルワーカーとして働いています。
やっと3か月が経ちました、、、(笑)
急性期病院というのはめっちゃ簡単に言うと、早急な治療を必要とする段階の患者を受け入れる病院です。
普段なら救急で運ばれてくる人や、がんなどの高度な医療を必要とする人がやってきます。
またうちの病院は感染病指定病院でもあるため、様々な感染病の治療にも力を入れています。
いま僕は医療ソーシャルワーカーとして、そのような患者さんたちの自宅へ帰るお手伝いや、今後の療養のための転院手続きを進めたりと、毎日色んな患者さんと関わらせてもらっています。
4月に入り新型コロナウイルス(以下コロナ)が大阪でもだんだんと増えだしてきて、今、病院の普段の様子は日に日に大きく変わってきています。
当初はコロナの患者さんは感染病病棟での受け入れのみでしたが、毎日コロナ感染者が急増する中、緊急事態宣言を機に受け入れをさらに拡大することになりました。
最初はICUを一つ空けるのと救急の受け入れ縮小、さらには昨日、緩和ケア病棟(がんに伴う苦痛を和らげるのを目的とした病棟)を週明けには開放するようにとの通達も来ました。
緩和ケア病棟では、予後がわずかな患者さんも少なくなく、全部屋が個室でゆったりと家族とも過ごしていただけるようになっています。
僕がいま関わっているある方は、予後もわずかと言われている状態で、5月のお孫さんの誕生を楽しみに、緩和ケア病棟にて療養していました。しかし病状的にはギリギリのラインで「これが最後になるかもしれないから」と、この週末にはお孫さん含め家族みんなが会いに来てくれる予定だったそうです。
多くの病院が面会制限のある中うちはなんとかまだ面会が可能な状態でした。(それも賛否両論あるでしょうがここでは無しでお願いします😅)
しかし、先日、急きょ緩和ケア病棟を空けるようにとの通達により、緩和ケア病棟の患者さんは自宅へ帰るか、一般の病棟または他の病院へ移らなければならなくなりました。
この方は、家族は「それでも本人に会えるなら」と、うちでの療養を希望されました。なので一般の病棟へ移ることになりました。
しかし今日、とうとう当院も面会制限が敷かれることになってしまったのです。
なのできっと楽しみにされていた今週末の家族面会も厳しいのかと思われます😭
この家族さんに限らず、コロナと関係なく入院や施設に入所している方たちはいま家族と会うのも非常に難しくなってきています。
コロナに感染した方は入院から亡くなり火葬されるまで誰とも会うことができません。それもとてつもなく悲しいことです😢
でも、いまコロナの当事者と同じく、その影響を間接的に受け、人生の最後や苦しい時期を一人で送らなければならない人たちも多くでてきているのが現実です。
ここ数日は転院の話などの面談の中で涙を見せる家族さんも多くいると先輩からも聞きました。
さっきの緩和ケア病棟の方もですが、そういう状況下の人たちのことを思うと悲しみと同時に、「自分たちに何ができるのだろう」と無力感を感じずにはいられません。
医療者(なかんずくソーシャルワーカーのようなコメディカル)としてできることは限られていますが、今だからできること、やらなければならないことを探して、より尽力しこうと思います。
だらだらとネガティブな感じで書いてしまいましたが、これを誰かに押し付けようとも、これを読んで皆に申し訳なく思ってもらいたいとかは一切ありません。
ただ現実に起きているこのような状況を知り、共有し、また明日からの1日1日を皆で協力し合って前進していければなと思います。閉塞感とストレスに覆われるような毎日ですが、誰が良くて誰が悪いとかなく、ただ一人一人を大切に、この新型コロナウイルスを乗り越えていきましょう!🙏✨
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