Z世代の新社会人と向き合う(雑記)
思考しないZ世代?
こんにちは。
今日は、4月に向けてZ世代新社会人との接し方について考えていきたいと思います。
今働いている方は職場の後輩を思い浮かべながら、春から社会人の方は上司はこんな風に思っているかも、と思いながら読んでいただければ。
さて、先日上司と飲んでいた時にこんな会話がありました。
※前提:筆者は営業部です
うーん。
アタシは自分で考えたことしかやりたくないのでこういう悩みはないんですが、振り返ってみると他の後輩も仕事の相談をしてくるときに同じような聞き方をする気がします。
上司の言う通り、状況伝えて判断を仰ぐだけなんて誰でもできます。特に営業部門でその動きだと、伝書鳩と呼ばれても文句は言えないでしょう。
Z世代の新社会人の多くが、本当にこの伝書鳩タイプなのでしょうか。
また、なぜそのようになっているのでしょうか。
思考のアウトソーシング
「思考停止」
Z世代というのは、その多くが小中学生時代からスマートフォンやSNSと共に育ってきています。
インターネットに出れば、数多の情報やニュース、有名人から一個人のお気持ち表明まで、何から何まで簡単に知ることができます。
また、自分と似たような考えの人にもたくさん出会うことができます。
noteを読んでいても、自分の普段考えていることを言語化してくれている人の記事を読むと、「あぁ、私はこれが言いたかった!」という風に感じることもあると思います。
しかし、実はこの共感が落とし穴になっているのではないでしょうか。
特に自分が好きなインフルエンサーの言葉や、大衆が同意している(明らかに肯定または否定が多い)ような意見は、あたかもそれが正解のように見えるでしょう。
そしてそれを見た現代人は、「自分もそう思っていた」と錯覚します。
これは賛否両論あるテーマだけでなく、映画やドラマ、アニメの感想などあらゆる場面で作用しています。あなたのフォロワーが映画の感想を投稿しているのも、実は映画評論家の意見のコピーかもしれません。
こんな環境で過ごしているZ世代は、自分で物事に対して思考したり悩んだりする前に、それに対する正解や意見に触れてしまう世界に晒され続けてきた結果、思考をやめてしまっているのではないでしょうか。
現代人は効率厨
もう一つ検討材料があります。
それは効率厨の現代人についてです。
現代では何につけても「コスパ」「タイパ」などと、効率を重視する傾向が非常に強いです。
効率や楽さを求めるのは、化学や文明が進歩するには必須の考えなので否定するつもりはありません。同じものを買うならコストの安い方がいいし、同じコンテンツを消費するなら時間が短い方が良い。
その考えでいくと、映画を倍速視聴するのも理解できます。その人にとって必要なのが"映画を見たという事実"のみの場合、細かい演出などに触れる必要はないからです。
現代人は映画を「観る」ではなく「知る」を重要視しているからです。
この辺の話も、Z世代が自分で何かを考えることをやめてしまった一つの要因でしょう。
なぜならば、自分で考えることは効率が悪いからです。
何かトラブった時は、同じ経験をした人に聞けば対処法がわかるし、何かわからないことがあれば、Web検索をすれば3分でわかるし、文書を作る際はChatGPTに作らせればいい。
なのに、自分で考えるなんてコスパもタイパも悪い、というのがZ世代の主張です。(推測)
Z世代が思考するには
では、どうすればZ世代は自分で思考してくれるのでしょうか。
そもそも、思考することは必要なのでしょうか。
思考する意味を与えてあげる
まず、今の世代は思考しないものだと割り切る必要があります。現代っ子は自分で考え行動することを学んでいませんから。
戦時中の世代にネットリテラシーを問わないでしょう。その時代では学べなかったのですから。
Z世代を、自ら思考し行動する人間にするには、思考する意味を与えてあげる必要があります。
人間は優れた生き物なので、思考力が明らかに昔より低いということはありませんから、動機づけだけで十分でしょう。
では、思考する意味や理由とは何か考えてみます。
せっかくなのでMBTIを用いて例を出すと、ESTJやENTJなんかは出世欲が強いので、「自分で考えて導き出した結果に沿って行動した方が、評価があがる」と告げるのです。
思考は癖をつける必要があります。最初は出世のためにパフォーマンスで思考していても、だんだんそれが癖になってきて、自ら思考して行動するのがスタンダードになるでしょう。
このように、各個人の特性や欲求を元に思考する意味を与えてあげれば、思考するZ世代ができあがるのではないでしょうか。
そもそも思考させる必要があるのか
これについては、業種によるでしょう。
自ら思考できない人間が困る場面は、思考をアウトソーシングできない場面です。
営業であれば、客先で何も対応できずChatGPTに聞きながら営業をしていたら、即座に信用を失うでしょう。
しかし管理部門系であれば、大手企業ならばある程度しっかりしたマニュアルは整備されているうえ、法律さえ確認できれば思考する必要のない担当業務も存在すると思います。
自分で考えろと言いたくなる気持ちもわかりますが、Z世代の価値観に合わせて今一度コスパやタイパを見直すのも良いかもしれません。
何も思考せずにも仕事を進められるシステムを導入した方が、会社の利益につながる場合もありますから。
つまりどうすればいいの?
ここでタイトル回収です。思考しなZ世代と「向き合う」ことが正解でしょう。
なぜ思考しないのか、それには理由や背景があります。
また、なぜ思考してほしいのかにも理由や背景があるでしょう。
それをお互いしっかり共有し、認め合い、ベストな選択肢をとっていければ、Z世代は社会に貢献する人材に育っていくと思います。
さいごに
春から社会人のみなさん、社会は学校の何倍も多様です。
まるで宇宙です。いくつのも銀河があります。
同じ給料でつらいところもあれば、楽しいところもあります。
たくさん不安もあると思いますが、自分が長く暮らしたいと思える星に出会えることを祈っております。
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