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【P-MODEL】DAY4「音楽産業廃棄物~P-MODEL OR DIE~」(1999.10.14.THU 札幌ベッシーホール)

P-MODEL LIVE TOUR
「音楽産業廃棄物~P-MODEL OR DIE~」

1999年10月14日(木)札幌ベッシーホール
開場:18:00 開演:19:30
前売:6,000 当日:6,500

■公式レポート
・GREEN NERVE Vol.3(P12~13)写真のみ
・GREEN NERVE Vol.4(P14~16)写真と各地ミニエピソード
■VHS、DVD
「音楽産業廃棄物 LIVE AT ON AIR EAST」(11/6公演のみ収録)
タワーレコード通販 MAGNET(配給元)通販
■本
改訂復刻DIGITAL版 音楽産業廃棄物
■CD、MP3
音楽産業廃棄物~P-MODEL OR DIE
グッズ類(出典:降り積もる地層
ツアー告知(出典:平沢博物苑
■他の日のレポート
10/4東京 10/5東京 10/12名古屋 10/26博多 10/28大阪 11/6東京

※ケイオス関連以外の通販利用に関しては、各自判断で行ってください

【セットリスト】

※東京2日目、名古屋と同じ(アンコールが多い)
1. 論理空軍
2. 回収船
3. Waste Cabaret
4. ASHURA CLOCK
5. LAYER-GREEN
6. Heaven2000
7. Rocket Shoot II
8. Rehash
9. Mind Scape
10. 衛星ALONE
11. ENN
12. BOGY
13. Moon Plant-II
14. Colors
15. ローレシア
16. Ancient Sounds
17. BA-DA-DHA
18. ENOLA
19. DUSToidよ歩行は快適か?
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20. Welcome
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21. Black in White
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22. 論理空軍

【開場】

いつも通りの穏やかな待機列…と見せかけて、開場と同時に会場スタッフが「整理番号はありませんので~」と叫んだ為に、人が一斉に入口に押し寄せる事態に。それを見た会場スタッフが「押さないでくださ~い」と叫ぶというw、気の利いたほっこりエピソードなどがありつつ入場。

今回の舞台も、平沢さんの後ろのデカいタペストリーが無いバージョン(有るバージョンは東京初日参照)。高さのある会場じゃないと使えないのでしょうね。PVとタイナコの為のスクリーンは、中央背後に設置。平沢さんと福間さんの間にはまたしても銀タルボ。

ここも小さなライブハウスなのでステージが近いのですが、このタルボがまた客席から異様に近い所にあって、アッこれ今日も使わないんですね…と察する我々。平沢さんのなで肩に耐えてきt…もとい、使い込まれてボロボロになっているギターストラップに歳月を感じます。

【VIRTUAL LIVE用の歓声録音】

いつも開演直前ぐらいに行われる歓声録りコーナーも、この日はずいぶん早いタイミングで「こんばんは」と平沢さんの影アナが。この雰囲気のまま「開演前のざわめき」を録るとのことで、客入れ音楽も消したのち、再びざわざわしつつ開演を待ちます。

■録ったもの
・開演前のざわめき
・ナイロン100%でのざわめき
・京大西部講堂での拍手歓声
■録音にあたって平沢さんからの注意点
・あくまで皆さん、普通に

ナイロン100%とは、かつて渋谷センター街にあった、50人も入ったら満杯になってしまう小さな喫茶店。なので今回ざわめくのは限定50人。自分が50人に含まれているかどうかの判断は任せますと平沢さんが言った為、みな戸惑いつつざわめきだすと、

平沢「それでは12人です」

さては最初から温めてたネタですね!

京大西部講堂での拍手歓声については、名古屋と同じ段取りで録音。名古屋で録音したものにさらに札幌の歓声を被せるそうで、捏z…いえその。

平沢「奇声を発すれば友達に自慢できますよぉ」(何故か4DEM風に)

※4DEMについては電子悲劇ツアー参照。
ちなみにこの日、会場には小さいお子さま連れのお母さま(会場的に年齢制限なし・諸々配慮の上で一番後ろでご覧になってた)がいらっしゃいましたが、録音中の一瞬の静寂をついて、

お子様「ォアーー」(ごきげん)

平沢「今のはオイシイですねー」(ごきげん)

というめちゃほっこりエピソード爆誕。
あの時のお子様ももう成人してらっしゃると思うと、何というか平沢さん化け物なんじゃないですかね。(?

▼後日談
この時のお子様、2020年3月のZepp Tokyo「会然TREK 2K20 ▲03」ライブにお越しになってたそうで、いい話過ぎて最早ほっこりエピソードってレベルを超えてますね…。やっぱり平沢さん化け物なんじゃないですか。(?

【開演】

おなじみ今回のアルバムのリミックスのような出囃子。サトケンさんのやることも名古屋と概ね同じでしたが、今回はいつもより両手で「×」アクションを多めにやったり、タルボを足蹴に(するフリを)したりw

『論理空軍』
以前、Twitterでこの日の話をした際「論理空軍でJP-8000(重量8kg)をショルキーで演奏する小西」と書きましたが、最終公演のDVD見直してみたら、JP-8000では無く、もっとゴツいシンセでした。いや怖。

という訳で小西さんが「超ゴツいシンセを強引にストラップで吊るしてショルキーとして弾くというか、全力で鍵盤を殴りつける💀」という力技の演奏を目の当たりにして、恐れ戦く我々。くどいようですがこの時の小西さんの恰好は、概ね下記のような感じです。

「ガラ悪い」以上の台詞が出てこないw。カッコ良かったですが。
サビ最後の平沢さんの鬼気迫る「アーーーー⤴︎ッ!!」も大変良かったです。歌ってる時に青筋立たせたら宇宙一ですからね平沢さん…。

『回収船』
ここでスクリーンにTAINACO-e登場。確かこの頃には大和久ラボは既に東京に移転していましたが、タイナコ自体の出身地は北海道なので、気分的にはご当地初お披露目!電子悲劇ツアーの頃を思うと「(平沢さんのせいで)こんな姿になってしまって…」感が凄いですが、気にせず行きましょう。全部平沢さんのせいなんで。

サビ手前のほうの「帰ろう〜」で、節に合わせるかのようにくるっと後ろを向き、水を飲む福間さん。その後のサビ頭に入るドラムに合わせて、再度振り返りながら勢いよくシンセを叩きつける、この一連の流れが当時の定番でしたが、緩急あって大変カッコ良かったです。

【MC】

いつも通りTAINACO-eの紹介や、『論理空軍』のPVの紹介など。
この日は手元のVaioを何やら操作しながらのMCでしたが「音楽産業廃棄物ピーモデルオア、ダイ」(ッターン!)と、最後にカッコよくエンターキーを叩きつけたので、キャッキャッする我々。

PVは3人が乗ったユンカース(ユンカースは社名ですが、平沢さんがそう言うので)が「FRONTIER RECORDS」と書かれている、架空の名称の架空のレコード会社を爆破するイカした映像ですが、具体的な場所は市ヶ谷だそうで、それ以上はいけませんね!w

次の曲に行こうとすると『回収船』のイントロが流れてしまいましたが、どうも平沢さんのミスだったようで、あのVaio、歌詞カードの役目だけではないんですね…!(失礼な

『Heaven2000』
間奏では小西さんのゴツいショルキーと平沢さんのフォトンとの掛け合い。それには福間さんは不参加なので、まあビジュアルの激渋なこと…。

それはそれとして、この日は照明を客席に向けてガっと照らす演出が多く、眩し過ぎてよく見えないことが多くてちょっと残念でした。

『Colors』
平沢さんが東京2日目名古屋公演で「あの空に届くまで」と、すっごいありそうな歌詞で歌ったことにより俄然注目の札幌公演、なんと歌詞が元に戻りましたw

この日以降、ツアー最終日まで歌詞はずっと元のままで、むしろ東京2日目名古屋バージョンが恋しくなってしまう、おのれ作者でエライ人め。

※作者でエライとは

『ローレシア』
間奏では三者三様のデストロイで全員壊れまくり。小西さんのベースは唸り、平沢さんのギターは劈き、福間さんはJP-8000をなぎ倒し、キーボードスタンドも引き倒す豪快なデストロイ!ついでにドリンクの水をこぼす大惨事w

最後の曲でもないのに暴れるとローディさんが大変ですが、やはりsys1には毎度暴れてほしいのですよね…

【待望のマシントラブル】

『Ancient Sounds』
途中まで普通に進行していたものの、後半になってVS-1680(ミキサー一体型のMTレコーダー)にトラブルが起きてしまった為、福間さんが大慌てで平沢さんに指示を出すも、平沢さんは気付かず、寡黙に自分のパートを演奏し続けるという、普段ガン見してるのに何でこんな時だけ福間さんのこと見てないんですかお師匠。

仕方ないのでライブは中断、MCタイムとなりましたが、

平沢「待望のマシントラブルです」(キリッ

生「これがテクノだ」タイムキター!ということで当然客席大盛り上がり。世界広しといえども、こういう演奏中断をキャーキャーと心から喜べるのは、きっと平/Pファンだけでしょうね…よく訓練されていますね…。

今回のP-MODELでここまでの致命傷なのは初めてだそうで、平沢さんがMCで繋いでいる間も、福間さんはPA席と身振りでやりとりしていて大慌て。この当時はトラブルが起きると、焦りが顔と動作に完全に出てしまう福間さんでしたが、それがまたキュート極まりないという、さすが末っ子。(?

ライブ中の機材で問題発生というと、必ずAmiga(音廃ではTAINACO-eを処理してました)が疑われてきた平沢さん、

平沢「本当に気持ちの良いマシントラブルです」(キリッ

やりましたねお師匠!(もらい泣き)
この日の約1年前にあたる1998年10月27日、大阪で行われたインタラ「ワールドセル」では、会場のPA卓の電源が落ちて演奏が中断しましたが、その時は、

平沢「コンピューター以外のトラブルというのは実に気持ちがいい」(キリッ

と名言を放ち、客席が大盛り上がりしたという過去もあるので、あながちヤケではないw。Amigaのトラブルと戦い続けるのが常でしたからね…。という訳で百戦錬磨のお師匠、予備のVS-1680はちゃんと用意がしてあるそうで、さすがマシントラブルは手慣れたもの(もらい泣き)

【論理空軍のPVでお茶を濁す】

再セッティングに準備がかかるという事で、もう一度『論理空軍』のPVを見せてくれることに。VS-1680が逝ってしまっているので音はスピーカーから流せないとのことで、

観客「生で歌ってー!!」
平沢「私はプロですから、タダでは歌いません」

とのことで、これを言われた時の気持ちを、以下からお選びください。

1. チケット代に含まれてないんですか
2. 金の準備ならできてるぜ!
3. そういえばこの人歌手だった
4. キャー!!!
5. 私語交わしとるやないか

もちろん会場は4です。キャー!プロのヒラサワよーッッ!お安くないわーッッ!(?)

という訳でVS-1680が再セッティングされてる間、平沢さんのPV生解説(!)を拝聴しながらの『論理空軍』のPV観賞。メンバーの顔は各自がホームビデオで撮影し、東京の大和久さんのラボへ郵送で届けたので、メンバーは家から一歩も出ていない(わざわざスタジオに全員集合していない)のだそう。2020年なら普通ですし、今ならネットで素材も送れるでしょうけど、まだ1999年ですから充分に先進的。

「我々が非常に頼りにしている優秀なCGアーティスト大和久勝」と平沢さん。頼りっきりではw。しかしPVの話にせよタイナコの話にせよ、毎度毎度、最終的に大和久さんを褒め倒すMCになるので、愛が深いぜ。

PVの音は、福間さんのモニターのところからちょっとだけ地音が聴こえていたので、

平沢「さ、皆さんで歌いましょう」

と言われ、そこから本当に律儀に最後まで歌う我々。歌詞が曖昧なところは鼻歌で胡麻化しつつw、「梅*写真会館」を通り過ぎ「某レコード会社」を思いっきり爆破する世にも珍しい無音のカラオケムービーショウ。何とも貴重な体験でした。すごいぞ札幌。

最終的に「ここでの親し気なMCは一切外に漏らすな」と、全く親しくないMCで何度も念を押されましたがw、こんだけメンバーとも観客ともガッツリ私語交わしたらそりゃヒミツにしますよね!(デカい声)

【過去を捏造する男】

という訳で何とか再セッティングも終わり、何事もなかったフリをして『Ancient Sounds』をもう1回演奏し、通常進行へ復帰。
実は結構まずい状態だったらしく『論理空軍』PVを流して胡麻化している間も、時折メンバー3人が集合してミニ会議を開いてたりしてヒヤヒヤしてましたが、ライブ中止にだけはならなくて本当に何より…。

平沢「私は過去を捏造する男と呼ばれていますので、はるばる札幌まで来て本当に良かったと信じることにします」(キリッ

ヒッ(気圧される)
大きなトラブルなんてななな何も無かったです…!

『DUSToidよ歩行は快適か?』
相変わらず福間さんも平沢さんも謎のプチ切れっぷりで、一番変な格好してる小西さんが一番普通に演奏している姿がたまりませんw

恒例の「ハイ」の前には、両system、そして客席からも一斉に平沢さんを指し示す手が!応えて平沢さんが「ハイ✋」。いい光景。逆コールアンドレスポンスですね。

【アンコール】

前曲が終わって去り際、福間さんが2本指をこめかみから外側へとチャッ☆とやる、キザなご挨拶をしたので、残りライフが2になる福間さん大好きチーム。

『Welcome』
名古屋と違ってユンカースポーズはありませんでしたが、冒頭第一声「สบายดีหรือ !」(サバイディールー)のセクシーすぎる雄叫び!どっから声出してんすかバケモンですかと、凄すぎて思わず失礼な感想になる始末。

なお「名古屋と違って」などと書きましたが、ユンカースポーズした『Welcome』は名古屋だけなので、名古屋だけ様子がおかしいのだと思って下さい。

【アンコールその2】

またしても去り際に福間さんが2本指をこめかみから外側へとチャッ☆とやる、キザなご挨拶をしたので、残りライフが1になる福間さん大好きチーム。

再度全員登場し、今回のツアー会場で配られるアンケートの、下部にある「スペシャル企画 SOS OR ?」というメッセージ欄についての説明など。「欄に何か書いて提出すると、VIRTUAL LIVEの2か3のCDケース内にランダムに封入される」という遊びですが、こちらは配給元であるMAGNETの片柳さん(グロトロのインストアで司会だった男性)が1枚1枚、手で切るそうですw(※平沢さんの冗談です)

『Black in White』
福間さん側に居た音響スタッフの方が、ものすごく渋い顔をしてVS-1680を覗き込んでいたのが印象的w。進行的にはこの曲で最後ですが、万一ここで再度逝ってしまったら、すごい変なタイミングでライブ中止ですからね…。

曲の最後にVS-1680の方を向き、合掌をしながらそのままおじぎをし、フェーダーをそっと下げた福間さん。逝ってしまったもう1台のための弔いですね…🙏

平沢「じゃっ」✋

以前はよく仰っていたこの挨拶もずいぶん久々。
福間さんは上手側の客席からプレゼントを差し出されたのですが、受け取る代わりに例のキザな挨拶を2回チャッチャッ☆と連打したので、残りライフが0になる福間さん大好きチーム。

【アンコールその3】

しかしまだまだ粘る札幌の会場。執拗なアンコールを受けた平沢さんが一言。

平沢「呼べば出てくると思うなよ」

呼ばれて出てきて言うことですかw

これも久々のフレーズで、やはり地方の平沢さん優しい説&マシントラブルあると何かテンションおかしくなる説ありますね。「さぁ過去を捏造しましょう」と言いながら、先ほどのマシントラブルを無かった事にして、

平沢「ご褒美に『論理空軍』をもう一度やって、諸君をねじ伏せようという魂胆です」

呼べば出てきた上に律儀にアンコールに応えるですと?!?!

『論理空軍』
という訳で本日2度目の『論理空軍』。ライブ版はツアー出囃子と繋がっていてイントロの「ピロピロピピピピ♪」がCD版よりちょっと多いのですが、そのせいで入るキッカケを間違えてしまった平沢さん、福間さんを睨みつけ(ひどい)、そのままステージ後ろを向いて、ミスも無かったことにw

通常進行に無い展開ということもあり、3人の激しいステージングですっかりねじ伏せられてしまった札幌の会場。
マシントラブル ナカッタ…
ゼンブ ウマク イッタ……

平沢「今のアンコールは秘密です。インターネットの掲示板に書いてもいけません。もし書いたら、処刑です」

そこは初心にかえって「死刑!👈👈」って言うところだったんじゃありませんかお師匠(我に返る)
しかし去り際、またしても福間さんが例のキザな挨拶を2回チャッチャッ☆と連打したので、平沢さんの処刑以前に福間さん大好きチームが無事天に召されました。恐ろしい(末っ)子…!

次は博多です。

という感じで改訂レポを終わります。

【お知らせ】
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