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【P-MODEL】DAY5「音楽産業廃棄物~P-MODEL OR DIE~」(1999.10.26.TUE 博多ビブレホール)

P-MODEL LIVE TOUR
「音楽産業廃棄物~P-MODEL OR DIE~」

1999年10月26日(火)博多ビブレホール
開場:18:00 開演:19:00
前売:6,000 当日:6,500

■公式レポート
・GREEN NERVE Vol.3(P12~13)写真のみ
・GREEN NERVE Vol.4(P14~16)写真と各地ミニエピソード
■VHS、DVD
「音楽産業廃棄物 LIVE AT ON AIR EAST」(11/6公演のみ収録)
タワーレコード通販 MAGNET(配給元)通販
■本
改訂復刻DIGITAL版 音楽産業廃棄物
■CD、MP3
音楽産業廃棄物~P-MODEL OR DIE
グッズ類(出典:降り積もる地層
ツアー告知(出典:平沢博物苑
■他の日のレポート
10/4東京 10/5東京 10/12名古屋 10/14札幌 10/28大阪 11/6東京

※ケイオス関連以外の通販利用に関しては、各自判断で行ってください

【セットリスト】

※東京2日目、名古屋と同じ
1. 論理空軍
2. 回収船
3. Waste Cabaret
4. ASHURA CLOCK
5. LAYER-GREEN
6. Heaven2000
7. Rocket Shoot II
8. Rehash
9. Mind Scape
10. 衛星ALONE
11. ENN
12. BOGY
13. Moon Plant-II
14. Colors
15. ローレシア
16. Ancient Sounds
17. BA-DA-DHA
18. ENOLA
19. DUSToidよ歩行は快適か?
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20. Welcome
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21. Black in White

【開場】

博多は「整理券が現地で配布される」ということで早めに現地入り。今これと同じことやったら普通にパニック起きますね…。
30分遅れで開場し、先ほどの整番順で入りましたが、中に入ると何故か「先に入場した人たちがパイプ椅子に座ってこちらを見ている」という謎の光景が。

今回の会場は「ホール」と名が付いていますが、キャパ最大250人程度の小さなライブハウスで普通にステージが近い&低い為、会場スタッフがバリケードの代わりにパイプ椅子を置いたのですが、何故か座面を客席側にして並べたので、みな開演まで普通に椅子として使ってしまったというw

バリケードのおかげで、メンバーが立つ位置からは我々までは2m弱ほど。まあそれでも近い。この空間を利用して、上手側の壁側にはソフトバンク社(音廃本の発行元)からの花輪も飾られていました。

【本日の強制労働】

という訳で恒例の、平沢さんの影アナで進行するVIRTUAL LIVE用の歓声録音のコーナー。「VIRTUAL LIVE-2」用の歓声は、東京2DAYS・名古屋・札幌の収録分で完了したそうで、博多のざわめきや歓声は「VIRTUAL LIVE-3」に入るとのこと。

■録ったもの
・開演前のざわめき
・京大西部講堂での拍手歓声
・P-MODELが登場してから1分間ひたすら大歓声
■録音にあたって平沢さんからの注意点
・自然な感じに

この会場でも「ステージの照明が付いたらP-MODELへの歓声を上げる」という合図だったのですが、その説明を平沢さんが一切しなかったのでw、他会場で収録を経験した組が引っ張る形で、段取り通りに進行。

しかし段取りを知ってるが故に、平沢さんから「ざわめき→歓声までのタイミングが早すぎる」という指摘が。確かに観客全員が一斉同時に登場に気付くことはないし、風雨は「…あ!」ぐらいの僅かな間がありますね。

という感じで、ただワーキャー言うだけでも体力使うし、拍手を1分間やるのも筋肉使うこの歓声録りですが、加えて演技力(リアリティ)も求められるという、結構過酷な強制労働だったのでありました…。

いやほんと何させてんの開演前に。

【開演】

おなじみ今回のアルバムのリミックスのような出囃子の中を、防菌服を着たサトケンさん登場。福間さんのPowerBook2400c(Macのノート)にバイオハザードマークをペタリ☢。あれっ、このPCは普段タイナコを制御してるやつですね…。また昇天してしまったのですかタイナコ…?

ちなみにこのPB2400c、開場時にはいつもの位置に無く、開演直前になってから「点滅する小さな赤いLED」がモニター裏(フタ表面)に付けられて運ばれてきたのですが、その明かりを遮るようにバイオハザードマークが貼られてしまい「せっかくの演出を何故…?」と思っていたのですが、単に暗いステージでの目印だった模様。

他にも、銀タルボも(廃棄物と見なし)黒ビニールを被せるいつものパフォーマンスがありますが、手が滑ってビニールを落としたりしていましたので、やはり視認性が悪い衣装のようです。今回はステージも狭いので余計に。

という訳で、いつものような余計なアクション(言ってやるな)もせずサトケンさんは退場し、ややあってから小西さん、福間さん登場。

『論理空軍』
そしてイントロの間に平沢さん登場。演奏が始まると同時に、小西さんはステージとバリケードの間にあるスペースに飛び降りて(!)、例の「超ゴツいシンセを強引にストラップで吊るしてショルキーとして弾くというか、全力で鍵盤を殴りつける」という力技の演奏で大暴れ!

状況を整理しますと、

・ガラの悪い人が
・ガラの悪い楽器を弾いていて
・あと近い

アーーーーッ!かっこいい!!!💀

『回収船』
通常ならこの曲からタイナコ登場ですが、福間さんのPB2400cにバイオハザードマークが張られていることもあり、登場せず。当時は「ハハーン開場30分遅れの原因これだな…」などと思ってましたが、真相は後半に。

『Waste Cabaret』
サビではコーラスの「ダー」に合わせて、小西さんと福間さんが手を挙げては下ろす、片手だけ背泳ぎのような感じの振り付け。テンポの速い曲なのでちょっとズレたりしてましたが、すぐにカンを取り戻す師弟コンビネーション。

なお、小西さんの紫のニッカズボンは、赤のニッカズボンへ新調されており、ガラの悪さに磨きがかかっています。当時のレポートに「やはり小西さんおしゃれさんです」などと雑な語彙で書き遺していた若き日の私でしたが、一周二周して見る目あるな。(?)

【MC】

PVも流したしタイナコも出ないしということで、MCの間にステージ後方のスクリーンは撤去。開場も30分遅れですし、どんな会場でも撤収時間はシビアなので、こういうタイミングでちゃっちゃと。

いつも通り「素晴らしいプロモーションビデオ」(※本当にこう言った)の宣伝をしつつ、ユンカースに乗って旅をしていくと平沢さん。

平沢「ステージの上から垣間見るに、本日は数人の観客がユンカース持参で来ているようです。我々も帰り際には3台、楽屋に欲しいものです」

平沢さんの悪い冗談来たぞー!!📣
Twitter含めて、平沢さんの本気っぽく聞こえるこういう発言は、基本、本当にただの悪い冗談なので(ひどい)、真に受けないのが明哲だと思われますが、その後も

平沢「この後は大阪、東京公演があり、我々は本日楽屋に届くユンカースに乗って旅を続けて行きます」

くどいよ!
てか客席見てるのかよ!(※会場に持ってきてたの2名だけです)

『HEAVEN2000』
間奏では、平沢さんがご自身のキーボードスタンドにPHOTONのネックをギィィッとこすり付けるデストロイ。まるでデカい刀を全身で研いでいるかのよう。そして何故か鬼気迫る表情でとにかく怖い。そんな曲調じゃないのにw。そういや面白いことやってる時、自分で笑ってしまわないようにわざと怖い顔しますね…😏

ちなみにこの15年後の「HYBRID PHONON」では、EVOをマイクスタンドにこすりつけてましたが(公式動画3:39~)、

この人ギターを何だと思ってるんですかね。(すき)

『BOGY』
イントロの所でストロボが盛大に焚かれるので、メンバーがカクカクするアニメーションのように見える面白さ。その所為か、いつもよりも多めに動いていた福間さんを見た小西さんが、にっこりと微笑みかけていて、ちょっと見せつけてくれんじゃんおふたりさん…。(?)

『Moon Plant-II』
この曲は毎回独特な動きをしている福間さんでしたが、今回は最前列の男子とダンスバトルみたいに張り合っていて、ちょっと見せつけてくれんじゃんおふたりさん…。(?)

『ローレシア』
サビでは平沢さんの「ぅるるろーるれぇーしぁのっ」(「ローレシアの」)というファルセットの巻き舌が冴える冴える。間奏では福間さんがJP-8000に踵落としを喰らわせ(すごい)、平沢さんもデストロイギター炸裂。

そんな2人とは対照的に、小西さんは冷静かつ寡黙に羽子板ベース(スタインバーガー XL-2)。あまりの曲の激しさに客席では観客の持参したユンカース1機が、バリケードエリアに墜落w(※最前列の話なので人にはぶつからない&当時はリアルに客が少ないのでセーフ)

『Ancient Sounds』
ライブバージョンは、サビの平沢さんの歌唱が高いコーラスパート担当になっていて、主旋律を小西さんが歌っていたと思いますが、やたら低い声の小西さん福間さんと、やたら高い声の平沢さんという対比が面白かったのですね、この時代のP-MODELは。

今となっては『ASHURA CLOCK』も『Rocket Shoot』も『LAYER-GREEN』も、久々に聴くと「最初から最後までキー高いな?!」と感じますね。

【MC】

さて、本日タイナコは一体どうしてしまったのかと言うと、オープニングで福間さんのPB2400cが「旧音楽産業廃棄物収集委員」(※サトケンさんの扮装のやつ)によって、バイオハザードマークを付けられてしまったので動作しない、ということのようでした。

20周年記念なのに博多だけタイナコ・エンハンスドを登場させない…というストーリーも考えにくいのと、この日PB2400cは不調だったらしいので、苦肉の策での演出という感じだったのでしょうか。

とにかくAmigaのせいではない、と主張する平沢さんが面白かったですが(すっかりひねくれてしまって…)、電子悲劇のコーヒーメーカー事件に続き、これで博多は「タイナコ在籍時、ツアーで2度も来たのに1度も登場しなかった唯一の土地」となってしまいました。おお…。

なお、このタイミングでも平沢さん、

平沢「2000年到来まであと僅かですが、本日楽屋に届けられるユンカースに乗ってさらに進みたいと思います」

くどいですねお師匠!

『DUSToidよ歩行は快適か?』
恒例の「ハイ」の前には、両system、そしてもちろん客席からも一斉に平沢さんを指し示す手が伸び、それに応える平沢さんの「ハイ✋」が、これまでで一番力強い声だったのが印象的。

【アンコールその1】

『Welcome』
小西さんがマイクと譜面台を自ら持参する曲ですが、本日は何とガイコツマイク!博多はロックの街やけん。マイクスタンドを出す際にケーブルが引っかかったりしていましたが、何とかコーラスに間に合い、おなじみ魅惑のバリトンボイス。痺れるわー。

福間さんはサビ手前で、膝を付くほどにぺたんとProphet-T8に倒れ込んだりと大きなアクション。
サビではいつもの振りがありますが、

▼Welcomeでのサビの振りとは
・最初の「Welcome to」×2
…両腕を前に突き出し、肘だけを上に上げる(オーライオーライのポーズ)
・次の「Welcome to」×2
…両腕を真横に突き出し、肘だけを上に上げる

先ほどの『ローレシア』で墜落したストゥーカのバラバラになったパーツを、最前列に居た人たちがめいめい持って、曲に合わせて振っているという、何だこの頭のおかしいライブは!✈️

【アンコールその2】

3人とも退場したのち、アンコールに応えて出て来てくれましたが、

平沢「そのような訳で、我々は楽屋に届くユンカースに乗って大阪東京へと向かいます」

4度目だよ!丁寧に言ってるけど、やってることカツアゲですね。

他には、例によって今回のツアー会場で配られるアンケート企画(メッセージ欄に何か書いて提出すると、VIRTUAL LIVEの2か3のCDケース内にランダムに封入される)の説明など。

実は先ほど「本日タイナコが登場しないのは何故か」は、客席から直に聞かれて答えていたものでしたが、ここでも「平沢さんからのメッセージは届くのか」と直に聞かれ、届きませんと普通に回答。

東京1日目のMCで観客と会話して、

平沢「本ッッ当にヒラサワ、一生の不覚です」

とまで言った人が博多ではこの有り様。地方公演の平沢さん何故か客に優しい説再び。

なお、メッセージ欄に平沢さんへのメッセージを書いても届かない、というお話でしたが、自分のバンドのアンケートは書かないし、自分のバンドのCDは買わないので、考えてみたら当たり前でしたね。いや参加してくれてもよかったのですよ…。

ちなみにこの当時、MP3配信を始めた平沢さんの楽しみのひとつが、「月々のBitcash決済の売上明細をみること」だったそうでw、一瞬お札を数えてる姿を想像して笑ってしまいましたが、売上イコール、ご自身の提示した「新しい音楽の在り方」への賛同認知そのものになるのだから、嬉しくて当然ですね☺️

『Black in White』
間奏では福間さんが不思議な動きをしつつ、最後は客席へ合掌をして退場🙏。客席は粘りましたが、これにてライブ終了。

かくして、丁寧にカツアゲされた客席のユンカース2機は(観客をおちょくった冗談のつもりだろうけど、そんなに言うなら本当に差し入れしてやるぞと)本当に楽屋に届けられましたが(公式FC会報「GREEN NERVE Vol.4」P15参照)、2機しかないとなると乗れないメンバーが1人いるのでは…🤔。果たしてどうなる大阪

という感じで改訂レポを終わります。

【お知らせ】
田村指圧治療院
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先の見えない状況でストレスが多くなると、身体にも影響が出やすくなりますが、治療で緊張した心身がだいぶラクになります。肩こりや腰痛など慢性的なお悩みのある方も、一度相談してみてください。

ニューウェーブ周りの音楽にも大変詳しいですが、2014年『パラレル・コザック』(赤坂BLITZ)の時に、カフェ「Gazio」で楽屋弁当を食べながら限定ライブ中継を観た伝説の先生なので、お話もしやすいと思います。

■田村指圧治療院
https://twitter.com/tamura_shiatsu
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※診療時間など詳細は上記URLへ