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#41_【人生初!】20代の初心者がスキーに行ってみた!(前編)

 今回は学生時代に人生で初めてのスキーに行った時のことについて書いていく。スキーの初心者の苦悩と解決策についても触れている。
 前後編に分けているため、後半も読みたい人は後編へ!(絶賛執筆中!後日、後編を公開予定です)

1,スキーに行こうと思った経緯

スキーに昨年まで行ったことが無かった。学生が終わるまでにスキーに行かなければ、その後スキー初心者が1人でスキーに行くなんて考えにくいと思っている。また、大人になるに従って、初心者だけで固まってスキーに行くことは現実味がないと思うようになった。

 スキーに行くような家ではなかった(スキーに行った後に聞いた話だが、自分が小さい頃に計画はあったが、条件が合わず、計画実行とはならなかったらしい)ため、学生時代の学校の行事で行くしかないと思い、行くことになった。遭難する可能性もあり、初心者が1人だけで行ってどうにかなるものではないため、今回を逃したら下手したらもうそんなチャンス無いのではないかと思った。(実際、このスキー教室への参加した後、今回のスキー教室に行くメンバーとは別のメンバーでスキーに行ってる。)スキーは経験した方が良いものだと思った。

 とはいえ、この歳になるまで何回か学校の行事で行くチャンスはあった。中高時代は短い冬休みに3日くらいの期間で開催されたが、課題が多く出る学校だったため、スキー教室に行くことで冬休み後半の自分の首を絞めることになると感じ、断念した。冬休みの課題の出来で3学期の内申点に影響を与えるというのが理由だ。(結局、スキー教室に行かずとも怠けた冬休みを送り、自分で自分の首は絞めていたが…今思えば,そんなことになるくらいだったら、行ったら良かった。)

 開催が告知された際に、「このチャンスを逃したら、スキーに行かないまま死ぬんだろうな」と思って、参加を決めた。費用は自腹だが、行かない後悔よりも行って後悔した方が良いと思った。

2,旅程と旅費

 今回の旅程を紹介する。少し長い3泊4日だ。

1日目:移動日
        チェックイン
2日目:朝から16時くらいまでスキー教室
3日目以降は、後編へ。
3日目:朝から16時くらいまで自由滑走
4日目:朝から昼食前まで自由滑走
        チェックアウト
        昼から移動して帰る

という行程だった。

 バス代、リフト代、ホテルでの食費、宿泊費が含まれるデフォルトで集金される約4万5千円(前払い、頭数で上下するらしい)に、スキー用品を持っていない人向けにスキー板やスキーウェアなどのフル装備のレンタル代の約7000円(当日払い)、初日の昼食代やお土産や途中で食べるお菓子代などの雑費の約4500円が加わった合計約56500円だった。

円グラフにしてみたら、だいたいこんな感じになった。青い部分は事前に支払っている。

 学校の行事の授業の一環なので、先生が帯同し、座学の授業は出席(公欠?)扱いにされて、更に単位までもらえるという扱い。参加は任意のため、お金と時間に余裕があり、スキーというものに興味がある人向けだ。

3,1日目

 前述の通り、初日は移動日だった。

3-1,バスが出発するまで

 数日前に関東地方で積雪を記録し、学校は休校扱いになった。「数日後に雪を山ほど見るのに、こんなタイミングで降ってくれなくてもいいのに」と思った。

雪だ…

 朝家を出ると、雨の中、集合場所まで向かう列車は時刻表通りに運行していないという運の悪さが待っていた。加えて、集合時間を30分遅く勘違いしているという大ピンチを出迎える。そのため、家の最寄り駅の時点で友達経由の先生からの生存確認が来た。最初から悪目立ちしそうな展開になる。幸先の悪いスタートだった。

 集合場所に着くと、自分以外にもまだ遅れている人が多くいるようだ。良かった。集合時間には10分遅れたが、出発時間まではあと20分近くあったため、長いバス旅に備えた準備をした。

 出発時間を過ぎたが、バスはなかなか出発しない。どうやら誰かが遅れているようだ。5分くらいしたところで、誰かが到着したらしく、出発した。

3-2,バス出発からホテル到着まで

 バスの時間が途中休憩込みで5時間(行程が発表されるまでは、3.5時間くらいで着くと思っていた)ほどあるということを聞いていたため、イヤホンとNintendo Switchをバスの座席に持ち込んだ。周りはスマホゲームを始めてしまったため、バスに乗り込んでから「スーパー野田ゲーWORLD」を1人黙々とやった。しょうがない。

スーパー野田ゲーWORLDとは、マヂカルラブリーの野田さんが作ったゲームだ。

 集合場所から最寄りの高速の入り口までは20分かかると思っていたが、大型バス特有のスピードにより、30分くらいかかっていた。何度も通ったことのある道のため、車窓がゆっくりと進むことで、より退屈だと感じる。最寄りの高速の入り口をバスは通過して、引き続きバスは一般道を進む。このまま一般道でスキー場まで行くのではないかとも思えた。

 次の高速の入り口で高速に乗る。車窓の移り変わりが早くなって、旅が始まったという意識が芽生えた

個人的には東都観光のバスが好き。シンデレラ城があるから。
画像はhttps://www.totobus.co.jp/business/より。

 あっという間にサービスエリアに辿り着いた。出発してから2時間弱だが、ここのSAの近くから通ってるという話を複数人から聞いたことがある程度の距離感。そんなに遠くない。用事のためなら、この辺りには行くこともあるため、家の近くで売ってるお土産もこのSAにはある。
 お昼時ということもあり、少し混んでいたが、お昼を食べた。もっと空いていたらいいのにと思うくらい並んで、学食の倍近くの値段がした。これも物価高の影響だろう。
 昼食後、トイレに行ったら一緒に行動してたはずの友達がいなくなっていた。連絡は付かないが、バスに戻ればいるだろうと思い、バスに戻る。バスにはいなかったが、出発の点呼の際にいなかったらそう伝えれば良いと思ってた。しばらくすると、戻ってきた。どうやらその友達は自分たちを待っててくれたらしい。優しさ故の迷子だったので、申し訳なくなった

 そんなことがありながらも、バスは高速道路を進み出した。バスから見える景色が密集した住宅街から住宅に田畑が混じり始めた。人は住んでる様子だ。進めば進むほど、数日前の雪が積もってる屋根の数が増えていった。そんなことを思いながら、これから4日間の間に聴けなくなってしまうラジオを聴いた。前日の夜までバイトをしていたため、ゆっくりラジオを聴く時間が取れなかった。地域が変わり、その地域しか聴けない番組も聴いた。旅行の楽しみの1つになりつつある。

 ラジオを聴きながら、Nintendo Switchの「桃太郎電鉄 〜昭和 平成 令和も定番!〜」をやった。この旅の出発地から目的地まで5時間かかる道のりを、ゲーム上では1ターンで通り過ぎてしまうこともあった。その時間、僅か数秒。こんなに儚いものか。桃鉄のサイコロの目1つ1つの有り難さに気が付いた。旅行中の桃鉄って普段の何倍もやりたくなる。

 そうしている間に休憩を取るためにサービスエリアに立ち寄った。サービスエリアでは気分転換すべくバスを降りて、少し歩いた。バスに乗ってる人は寝てるわけでもないのに、よく座りっぱなしでいけるよなと思った。サービスエリアの建物を抜けると、山が見える展望台のある公園があった。公園には数日前に降ったであろう雪が残っていた。展望台に行こうとしたが、雪が邪魔で行けなかった。小腹が空き、何か食べようとしたが、予算で食べれそうなのは麺や丼で時間的に厳しかったため、食べるのは諦めた。

トンネルの先が見えないトンネルのワクワク感というものが良い。

 高速本線に戻り、しばらく走ると、トンネルに入った。山を貫くほど長い県境のトンネルらしい。トンネルを抜けると、一面銀世界だった。川端康成の小説「雪国」の冒頭の衝撃と同じ。それだけ長いトンネルを抜けたってことなのか!

 一面銀世界の高速道路を見飽きた頃、高速を降りた。まだ到着予想時刻まで30分ほどあったので、下道が長いんだろうと思っていたが、10分くらい経った後、スキー場の看板が現れ、大型バスにとって対向車が来たらキツそうな一本道に入った。そんな不安を抱えながら、木々に囲まれたを進むと、ホテルが見えた。ホテルを囲む道を進むと、予想到着時間より少し早く到着した。こんなに余裕を持って行ってるのに、渋滞など以外の理由で遅れたら意味が分からなかったと思う。

3-3, ホテル到着後から就寝まで

 3階建ての建物に見えたが、斜面に建ってるため、4階建てらしい。バスを降りると、曇り空だった。バスの下に預けていたスーツケースを取るために並んでいる列の横には、ものすごい勢いで川が流れていた。川の横には小柄な女性の背丈くらい雪が積まれていた。そこから雪をむしり取り川に投げ込むと、一目散に消えていった。また、友達の首の後ろから服の中に雪を入れた。雪に触れるタイミングなんて年に1,2回程度の人間だからこそ楽しむ遊びなのかもしれない。

 スーツケースを取り、ホテルの中に入る。部屋に入る前に、身につける系のレンタル品を借りに行った。スキーブーツを試着してみようとしたが、履き方が分からず、悪戦苦闘した。普段靴と同じサイズにしたが、このサイズ感で合ってるのかすら分からなかった。滑ってみて痛いと思ったら、替えてみようと思った。

 そして、これから3泊4日泊まる部屋に移動した。4人部屋だ。小さなバストイレ付きで、布団を敷いてスーツケースを置いたらテレビの目の前くらいしか足の踏み場がないほどの広さ。3人で泊まるには広いが、4人には狭い。無駄に他人に布団を踏まれるのも嫌だし、他人の布団を踏むのも憚られる。そんなサイズ感の部屋だ。布団を出した押し入れにも荷物を入れないと自分の荷物を置くことができなかった。それくらいの狭さだ。

和室だった。

 ひと通り、荷物を置いて整理すると、次の予定の夕食まであと1時間飯程度だった。友達の部屋に行って、桃鉄をした。初桃鉄の人にカードの文章をよく読んだら気付かれる程度の出鱈目を言う流れになり、最下位は免れた。

 あっという間に夕食の時間になった。夕食は遠くに山が見渡せるホテルの広い食事会場だった。遠くに見える点々としている町の灯りが綺麗だった。今回の夕食のメインはステーキだった。コーンスープと白米はおかわり自由ということで、満足いくほど食べた。食べすぎて、100何十人いたのに残り数人まで残ってしまった。
 その後、お風呂に行こうとするが、数人しか籠がないらしく、列に並んでる人もいた。時間差で負けたと考えたい。待ってる間に桃鉄を先程とは他のメンバーでやった。良くも悪くもない結果だった。
 そうしている間に風呂に入った。風呂は洗うところが3,4個あり、6人くらい入ったら満杯になりそうな浴槽があった。ホテルの客室数の割に風呂が小さい印象があった。浴槽には窓があるが、暗くて何が見えるのかが分からなかった。先発などをして体の汚れを取った後に、空いてきた。お風呂に入っていると、4,5人入ってきたが、体が温まってきたため、風呂から出ることにした。身支度を整えて、部屋に戻ると同部屋の友達は寝ている人もいたが、電気は点いていた。まだ21時前だというのに、早いなと思った。友達との旅行でこんなに早く寝るタイプなんだと驚いた。いつもは26時とかに寝るくせに。

 そんな友達を横目に見つつ、冷蔵庫で冷やしておいたチューハイを飲みつつ、持ってきたお菓子を食べつつ、テレビを見た。(やる事多いな)移動しかしてないのにお酒を飲む怠惰な生活だ。桃鉄の知識しか増えていない。いつもならバイトしてる時間なのにお酒を飲んでいる時間がこの日1番背徳感を感じる時間だった。飲み終わり、スマホを少しいじって寝た。バイト終わりならまだ寝れていない23時半くらいだった。

よく眠れたが、欲を言えばベッドで寝たかった…

4,2日目

4-1, 朝起きてから滑り始めるまで

 翌朝、起きると友達がバレンタインデーだということに気が付いた。こんな山奥で知ってる女子すらいない環境だということに気が付き、少し悲しくなった。20代だから傷付けたのかもしれない。バレンタインデーをスキー合宿が跨いでいたのはスキー合宿前から気が付いていて、目を背けていた事実に朝から直面した気付きたくなかった

 そんなことを思いながら、朝食に出かけた。夕食会場と同じところで、バイキング形式で器に盛った。1巡目を食べ終わったところで、同部屋の友達は部屋に戻った。「朝食バイキングはおかわりする」というポリシーがあるためと、今日1日体を動かして腹ペコになる可能性があるため、おかわりをした。食べ終わり、部屋に戻った。スキーに行く支度をし終わると、少し時間があったので、「ラヴィット」を見た。そうしている間にお腹が痛くなって籠った。(食べ過ぎではない)籠っている間に集合時間になった。お腹を下した状態のまま雪山に行きたくないと思い、籠ることを決意した。5分後くらいに状態が回復し、スキー場に向かった。

 初日にあんなに苦戦して履いたスキーブーツがすぐに履けた。ここでスキー板を持つ際のポイントだが、スキー板には刃が付いているため、素手ではなくグローブで持った方が良い。友達が伝えてくれたおかげでまだスキースクールは始まっていなかった。不幸中の幸いだ。走ろうとするも、膝下から先が棒のような感覚のため、うまく走れないいつもより大股で進むしかないのだ。大股で進むことにより、遊びのグリコでチョキを出した時にする「チ・ヨ・コ・レ・イ・ト」の時の進み方に似ていた。走ってるとは言い難く、いつもより息が上がらなかった。かなり遅れて登場する時にこれを履いていたら、怒られただろう。

 今回のスクールは3段階に分かれている。上から順に紹介すると、何回もスキーに行ったことのあるクラス、スキー自体は初めてでも初心者でもないクラス、そして自分がいたスキー自体初めてのクラス。

 スキー自体初めてのクラスの授業はスキーブーツをスキー板に付けるところから始まった。スキーブーツの裏の金具をスキー板に取り付けるそうだが、そんな事すらこの時まで知らなかった。取り付けてみようとしたが、上手にハマらない。そういう時は靴裏の雪をスキー板のブーツを取り付ける下の部分で落としてみると良いそう。何回かスキー板にブーツを当てつけると、雪が取れて取り付けることができた。

こんなにスムーズに滑れていない。

4-2, 午前中の滑走からお昼ご飯まで

 次にほぼ平坦なところを10mくらいハの字で滑った。ハの字というのは、初心者の滑る時の基本らしいスキー板が横になればなるほど、抵抗が上がり、止まりやすくなるらしい。何度か練習してみるが、止まりきれず、停止の目標位置から10mくらい進んだところで積み重なった雪に激突して止まることもあった。止まったというよりかは、バランスが保てなくなってしまい、コケたという表現の方が正しい。
ハの字を意識しすぎるがあまり、「これはなかなか止まらないぞ」という恐怖心がハの字への意識に勝った。転んでから立ち上がるのが難しい。斜面に対して正しい姿勢で立ち上がれないと、ずるずると下に下がってしまう。ただでさえ、転んでいるという弱り目であるのに、そのままずるずると区域外に向けて引きずり込まれる祟り目のような感覚は困ってしまう。そのため、転んだ際には1度スキー板を外した方が良いと思う。転んだ際にうまくスキー板が手やストックなとで外すことができたり、転んだ際の衝撃でスキー板が外れてくれたりしたら、立ち上がりやすい立ち上がり、スキー板を履くのも一苦労である。
 まず、靴底に付いた雪が邪魔で履くことができない。スキーブーツをスキー板に叩きつけて、雪を取り除けたことを確認(大体そういう時はスキーブーツに雪がたくさん付いている)してから、またスキーブーツをスキー板に装着してみる。難しい。やっとの思いで装着し、もう片方も同じ手順でやってみる。なかなか履けず、バランスを崩し、また転ぶ。利き足からまた装着し直さないといけない。リフトに乗っている友達を横目に「まだリフトにも乗っていないなあ」と思い、嫌になった。何度かそんなことを繰り返し、やっと履けた。
 履けた理由を自己分析すると、自分は右足に力が入りやすいというのが関係している。山頂側にスキー板を装着した右足を置き、麓側にスキー板を装着していない左足を置き、左足に装着しようとすると、どうしても左足に全体重をかけてしまい、体重をかければかけるほど装着できていないスキー板がずり落ちてしまう。そのため、山頂側にスキー板を装着していない左足を置き、麓側にスキー板を装着している右足を置き、左足に装着しようとすると、右足に体重をかけながら、左足にも体重をかけやすいため、左足が履きやすい

 左足が履けたため、コース終盤の50mほど滑ってみることになった。またダメだった。滑っては転び、また登る。何のためにやってるのかが分からなくなった。山を登る時に前足の爪がスキーブーツの爪先に圧迫され、痛かった。精神的にも肉体的にもやられた。晴れていたため、今回のサムネのような明るさだったことが救いだった。夏の日差しのように感じた。11時半過ぎに宿舎に戻ると、内出血してた。(別件でもう片方の爪先も既に内出血していて、治るまでに1年くらいかかった。足の爪ってなかなか伸びない)

 宿舎では昼食のミートソースパスタが出た。今朝あんなに食べたのに、腹が減っている。運動したからだと思う。昼食を終え、次の練習が13時からだったため、部屋に戻って「ぽかぽか」を少し見た。この好きなことをしてダラっとできる時間が良い

うまかった。

4-3, 午後の滑走

 午後のレッスンが始まった。まずは午前の後半に滑った斜面で慣れることから始まった。その後リフトに乗って上から滑るというスケジュールが発表された。何回か滑った斜面だが、全然止まれず、リフトに乗るなんてまだまだ先だなと思った。

 リフトは雪が積もっていない山登りの道中で使ったことはあるが、雪山では初めてだった。滑り終えた所からリフト乗り場まで少し登り坂だった。スキー板を付けたまま登り坂を登ろうとした。いくら登ろうとしても、登れない。クラスの集団と少し物理的な距離ができ、スキー板を付けたまま登るのは難しいと感じた。スキー板を外して、徒歩で移動した。集団の最後尾でスキー板を履こうとするも、なかなか履けない。理由を考えたら、少し下り坂になっていて、スキー板の跡がごまんとある。履こうとすればするほど、滑ってしまうのだ。あまりにも時間が掛かったため、スキー板を履くのはやめて、ストックをスキー板に引っ掛けた状態でリフトに乗ることに決めたリフトの乗り場まで勢いの良い漫才師のような小走りで行き、リフトが来るのを待った。リフトが来た。リフトに膝カックンをされたかのように座る。
 天気は雪のため、リフトに乗っていれば乗っているほど雪が膝や座面に積もってくる。そして、口元が出ているため、寒い。風が強かったら、耐え難い寒さになったに違いない。ほぼ無風の状態でさえ、10分ほどの乗車し、終点に着く頃には凍えていた。終点に着き、リフトを降りる。前の人が降りる様子を見て、見様見真似でスキー板を担ぎながら駆け足で降りた歩いて降りると、後ろの人にぶつかったり、後ろの人が乗っていたリフトに追突されたりする膝カックンで前に転ぶのはだいぶ痛い。(肉体的にも、精神的にも)駆け足とは言え、スキーブーツを履いていて、大股のため、側から見ればだいぶダサい走り方に見えただろう。

 M-1の出囃子が流れる中、リフト乗り場まで駆け足で行きたかった。「M-1スキー場」なんてないかな?

 終点近くの邪魔にならないところでスキー板を取り付ける。何度かやって、やっと付いた。そこから50mほど真っ直ぐ滑り降りるというチャレンジが課された。少し行ったところでスピードが出過ぎていると感じ、このまま行って集団に突っ込むよりかはここらで転んだ方がいいと思い、40mくらい行ったところで転んだ。起き上がり、待ってる集団の最後尾に並びながらスキー板を取り付けた。

 次は少し長い100mくらいだが、先ほどの斜面よりかは角度が低いところを横切る練習だ。後ろから上級者が滑っているタイミングを見計らって、その間に滑るという実戦的な面が加わった練習だ。コケるなら怪我しない程度に派手にコケてやろうというマインドが産まれた滑り始めると、止まるにブレーキが充分に効かず、止まりたいという気持ちよりも止まれないという気持ちが勝ち、コケた。後ろを見ると、思ったよりも進んでいなかった。出発する前に自分の前の人が充分進んだら、先生からの合図で出発するのだが、後ろの友達がそのルールを守らず、こっちに向かってきた。友達なので、そのことを問うと、「知らなかった」という発言が出た。自分の前に10人程度滑ってるのに。

 次は先ほどと同じくらいの傾斜を少し右に行ったり左に行ったりしながら進む練習だ。左右に滑る練習だ。先ほどまでのコケ具合を見ていた先生が見かねて、一緒に滑ってもらった。先生が後ろ向きで滑りながらストックを持ち、ストックの反対側を自分の腹に当てて滑った。先ほどまでのスピードは出ていないが、自分のせいで先生が転ばないか気が気じゃなかった転ぶことはないまま滑り終えたため、ホッとした

スピードが出ると、ハの字で止まらんぞとなる。

 最後は午前中の後半に滑った斜面だ。ゴールまでは見えるが、リフトの乗り場まで300mくらいあるが、一直線で見えるところだった。そこは1人で滑るらしい。そこから滑り始めた。滑り始めると、すぐにブレーキが効かず、そのうちに意識していたハの字を描こうとしていたスキー板がどんどん縦向きに平行になっていき、左の雪が積もっているところに突っ込んだ。ぶつかった際は痛かったが、雪の冷たさがちょうど良く、疲れた心と身体には沁みる温度だった。その斜面は100mほどの横幅がある所のため、端の整備されていないところで寝転んでいても問題はない。

 「しばらく涼み、起き上がる。スキー板を持つ元気はなく、山を登るのにスキー板を担ぐのさえ面倒くさい。少し登ったところから滑り始める。また転ぶ。」というルーティンを1時間ほど繰り返した。部屋に戻れる時間だが、戻ってただダラダラするのもなんか違う。「せっかくスキーに来たんだから、滑らないと!」という気持ちが働いた。そんなことをしていたら、16時頃になり、宿に戻った。

4-4, 宿にて

 疲れてたので、お風呂に入った。まだ明るい時間の風呂はとても気持ちの良いものだ。風呂を出た後は、夕食まで時間が空いた。ダラダラとYouTubeを観た。宿のWi-Fiが弱く、芸人さんのトーク企画のYouTubeの最初と最後にある定型文や告知のような何回も聞いた所を10秒分くらいスキップしようとすると平気で3分くらい止まるWi-Fiの弱さだった。これではスキップした意味が無い。部屋の天井を眺めているうちにやっと始まる。無意味な時間だった。

 夕食会場に移動した。この日の夕食のメインディッシュは白身魚のムニエルだった。蓋付きの小さな鍋の下にあるロウソクにチャッカマンで火を灯し、良い感じに魚が焼け、ロウソクの灯りが消えるまで待つ。その間にサラダなどのすぐに食べれそうなものを食べた。ムニエルが焼き上がり、ロウソクの灯りが消えた。食べれる状態にはなったが、ここで食べるような考えはない。"熱い"から"温かい"に変わったくらいに食べたい。猫舌だからだ。常温のものを食べ終えた後に、ムニエルを食べ、その後デザートを食べた。それくらいのタイミングがちょうど良い。焦らしに焦らされて、食べるメインディッシュが1番美味しい

 その後、部屋で少し休み、ひと段落ついたところで晩酌を始めた。地方のローカル番組で、その土地の飲食店を紹介していた。どうやら観光で行くにはその店を訪問するくらいの意気込みでないと行けない店だったため、「行くことはないだろうけど、美味しそうなご飯だ」と思った。背もたれもない部屋でダラダラとしながら飲むのが良い。そうしている間に眠くなり、ちゃんと寝た。

5,後編へ!

 この話は後編へ続く。後編は後日公開予定。(絶賛執筆中)




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