見出し画像

複合知としての科学の扱い

私の人生を文系と理系で大別すると、

①理系→②文系→③理系→④文系→⑤理系

と、交互に変遷を辿ってきた。

①理系

小さい頃から動物とか恐竜とかが好きで、小2くらいまで将来の夢は動物博士って言ってた気がする。今でも老後はアマゾンで新種生物を探して暮らしたいと思ってる。(若しくはAmazonで新製品ポチって暮らしたい)

②文系

小学生〜高1くらいまでは特に文系理系気にすることなく勉強していたが、高2の文理選択の際に、数学が死ぬほど出来なかったため文系(世界史)に進んだが、これが大きな失策であった。

とにかく歴史が面白くない、興味が湧かない。

世界史の時間は起きてることが珍しいくらい毎時間、夢の中、睡眠学習、起きててもスマホをいじる。世界史選択は別教室で授業だったのだが、最後の方は教科書すら持たずに手ぶらで、唯々美人の世界史教師を拝むために教室を移動していた。一方、生物の授業にはとても興味があり、世界史選択のくせに、生物選択の友達にノートをコピーさせてもらっていた。この頃からやっぱり理系にしようと考え始めていた。

理系から文系に転向(文転)する人はいるが、その逆はいないし、絶対間に合わないと担任に言われ、面倒も見ないと見放されたが、聞く耳を持たず、絶対に理系に変更しようと決めていた。

そして前代未聞の「理転」である。

③理系

高3になってからは自分のやりたいことを勉強できることもあって、割と真面目に授業を受けた。

数Ⅲは自主選択で取らなくてもよいという次元の高校であったが、一応選択した。今考えたら余裕で選択してよかった。他の高校では理系は普通に全員数Ⅲ必修であることなんて分からないし、高校の最低水準のレベルって大事なんだなって後々になって実感した。

まあまあちゃんと勉強したつもりだったけど、高校野球7月に引退してから2ヶ月くらい気持ち入らず、案の定入試期間に間に合わずに浪人。

浪人では駿台の仲間や講師に恵まれ、無事大学進学。浪人の1年は今までの人生で1番勉強した気がする。けど、俗に言う一流大学に行けるほどの頭脳を持ち合わせていないことを知り、こんなもんかと世界を知る。

第1志望の大学には行けなかったけど、今になって思うのは、(負け惜しみでなく)行った先の環境の方が勉学、人間、野球その他諸々考慮した結果、人生万事塞翁が馬すぎて馬になった(大蛇丸)

理系の中で1番カッコいいと思って理工学部に入学したものの、大学3年ごろから学問の興味的に農学部に行きたかったと薄々勘付く。

卒業研究はマイクロ波化学という切り口から農業分野の応用について取り組んだ。

実際に静岡の圃場に足を運んではn=2000ほどのデータを手作業で数えた。グラフを作って検定をかけて評価し、有意差について議論した。しかし途中から自分のデータ採取にバイアスがかかり、有意差欲しさに恣意的になっていることに気付き、研究に嫌気がさした。

あと学科として「物質生命理工」などといった名前をつけ、複合的な科学を謳っている割に、卒論発表の際に、応用化学のくくりで農学寄りの発表をしたら教授陣から明らかに嫌な顔をされた。質疑応答タイムでもネチネチ質問してきた教授に対して、やや強い口調で応答したらあとで怒られた。後味の悪い感じになってしまった。

④文系

大学3年の10月頃から本格的に就活を始めた。

最初は製薬、食品の研究職とかが面白そうと思っていたが、大学院からの採用が大多数なことで諦めかけていた。更に物生は研究室配属が4年からのこともあり、ESの研究概要の欄に一切書くことがなかったため、完全に諦めて文系総合職を目指すことにした。

大学4年の4月ごろ、縁があって今の会社に総合職として内定をいただくことができたが、後々になって考えてみると、大学院に進学する選択肢が一切なかったのは、前述の通り研究の裏側を見て、共同研究先のやる気のなさや金銭的な忖度、あとそもそも研究に対するモチベーションとヒットポイントがとっくに0だったことを本能的に察知していたのだろう。

⑤理系

メーカーの総合職として採用していただき、営業部に配属されたため、完全に理系のバックボーンを捨てて文系に染まると思っていたが、メーカーの営業職はゴリゴリの理系知識が必要不可欠であった。上司も理系出身、院卒、元技術者などが多く、どこか安心した自分がいた。今まで勉強してきたことが少しでも活かせる気がして、メーカーに入社して良かったと初めて心から思った。

あと大学では特定の分野について深く勉強することは特になかった(学科の特徴的に色んなこと広く浅く)が、色んな分野を少しずつ齧ったことが、メーカーで働くうえでは活きてくると思うと、やっぱり人生は上手くできてるのかなとか思ったり思わなかったり。

最近では、小さい頃から何かものづくりに携わりたいと思っていたと勝手に昇華して、自分にピッタリな職業であると思いこんでいる。笑

コロナの影響でまだ入社してから1回も出社しておらず、PC越しの世界でしか社会人に触れていないが、まあまあ社会人楽しみです。


tk





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?