普通の大学生がうつ病になった話⑤GW帰省での違和感
手遅れになった5月の話。
なんやかんやで行動しまくっていた4月が終わり、5月に入りました。
私は実家暮らしです。ゴールデンウィークになると毎年家族で祖父母の家に泊まりに行っていました。
もう誰も住まなくなった家。
でも今年も行きました。遺品整理を兼ねて。
前回記事のライブの変からずっと続いている(むしろ酷くなっている)、どこか現実離れしたような超現実の感覚。
誰もいなくなった家を見て、寂しいという感情は特にありませんでした。
ただ、この土地にある、祖母が暮らしていた家。祖母が亡くなった庭。感覚としてはそれ以上でもそれ以下でもありませんでした。
大学3年になり、本格的にゼミの授業が始まっていました。
私の所属するゼミでは2人1組でペアになって課題本について深く読み、発表することになっていました。
私たちの発表順は1番目(トップバッターを引き受けてしまった)で、GW明け最初の授業での発表でした。
ということでGW中も割と発表準備に追われていました。
私のペアはゼミで一緒になり初めて話した男性。
自分が発表担当したい本を選択し、被った相手がペアになる形式でした。
祖父母の家にパソコンを持っていき、両親が遺品整理している間、部屋を1室借りて作業をすることに。
パソコンを開く。Googleドキュメントを開く。既に作成済みの資料の気になるところをチェック。ペアの相手とLINE通話開始。1つずつ意見を出し合い、手直ししていく。
そんなこんなで2,3時間作業していました。
父が部屋に来て、昼食に行こうと一言。作業一旦終了。
そんなこんなでGWが終わっていったのですが、なぜでしょう。
とてもつらいGWでした。
思い返せば帰省前に友人と行ったご飯も、なんとなくずっと友人に気を遣い、いつも通りの自分を演じている感覚でした。
話の内容も自分事ではなく他人事のよう。
自分ってどんな反応する人だったっけと思いつつ、板に付いたテンプレを繰り返しました。
とどめは祖父母の家への帰省。
何をした訳でもないのですが、本当に疲れ切ってしまいました。
帰省の間、ずっと空気が重かったです。頭を微妙な強さでずっと締め付けられているような、鼓膜の奥に異物が詰まっているような。
現実味のない現実をただ生きてました。
自宅に帰ったときには疲弊していました。
しかし疲弊していることに自分自身が見て見ぬ振りをしていた私は、GW明けの授業もちゃんと行っていました。
いや、もしかしたら無意識で行っていたと言った方が良いかもしれません。
ゼミの発表は無事終了。
ペアの相手と「次はドタバタにならないように、計画的に進めていこうね」なんて言ってました。
ゼミの発表も終わったことだし、ちょっとリフレッシュしよう。
そう思って、翌日、事務のアルバイト後に映画を見に行きました。
見た映画は『ある少年の告白』という映画です。
(なぜこの映画を見たのかというと、王様のブランチでLiLiCoさんが涙ながらに紹介していてとても気になったからです。あと私が好きな歌手、troye sivanが出ているからです。)
私は高校生の頃から1人映画が趣味でした。部活後疲れたときに、夜の薄暗い静かな映画館へ行き、1人で大好きなポップコーンを食べながら大スクリーンで映画を見る。至高でした。
話を戻し、この映画を見た私がどうなったかというと、
号泣してしまいました。
愛を感じるとても素敵な映画でした。
こんなに泣くか?って自分でツッコみました。
翌日朝。
目覚めた。疲れた。
疲れが取れないどころか疲れが増してる。
授業行きたいけど、行かなきゃいけないけど…
1回ぐらい休んでも大丈夫かな。今日は休もう。
でも夜は地元でご飯の予定があるから、ぼちぼち動かなきゃな。
ご飯の相手は記事②で既出の、アルバイトで出会った30代男性の方です。
ラーメンを食べた後、地元のバーに連れて行っていただき、最近思っていることをやんわり相談しました。
「1か100かっていう考えだよね。でも中間があると思うんだ。」
「何かしたいけどできないっていうのは違くて、していないだけだと思うよ。本当にしたいと思ったら時間を見つけてしているはずだし。」
なんて話をした気がします。
相談したけど、そういうことを聞きたいんじゃないんだよね…だからといってどうしたいのかも自分でも分からないし…
そう思いました。
自分でも自分に、これまでの笑顔がなかったことが分かります。
相手にもそれは伝わっていたと思います。
前回会った時にお互い貸し借りしていた本を返し、その日はお別れしました。
(ちなみに私が借りた本はタイタンの妖女、貸した本はデミアンです。)
その後あまり連絡がなかったのは、こんなネガティブな会話しかできなかった私に面白みをなくしてしまったからだと思います。
今回は地獄の5月の始まりについて書きました。
不眠症になったのは、この頃からだったと思います。
GWの帰省を堺に、取り返しのつかないほど悪化していきました。
私の場合は不眠症がかなりのダメージでした。
次回は大学史に残る(?)重大事件【ディズニー事件】についてお話できたらと思います。
続く
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