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活躍する元「アスナビ」社員アスリート女子7人制ラグビー 元日本代表 横尾千里さんに聞く

トップアスリートが安心して競技に取り組める環境を提供しようとANAグループはアスリートを社員として積極的に採用していて、社員アスリートたちが業務を行いながらも世界の第一線で活躍しています。このうち7人制女子ラグビーの日本代表選手としてリオデジャネイロオリンピックに出場し、引退後の現在はANAでパイロットのスケジュール管理などの仕事を担う横尾千里さんに話を聞きました。

ANA フライトオペレーションセンターB767部 業務推進課 横尾千里さん

ANAグループでは、JOCがトップアスリートを対象に行なっている就職支援制度「アスナビ」に参加していて、これまでに33人の選手を採用しています。

このうち、2015年にANAに入社した横尾千里さんは7人制女子ラグビーの元日本代表で、リオデジャネイロオリンピックに出場したほか、世界大会に出場するなど活躍してきました。

2021年に現役を引退し、現在はフライトオペレーションセンターでパイロットの勤務スケジュール作成や運航監視業務などを行っています。

パイロットのスケジューラー業務を担当しています

Q. ANAに入社したきっかけを教えてください。

「大学時代から日本代表に選ばれていましたが、就職した後も活動を続けてオリンピックを目指したいという希望を持っていました。しかし就職活動を行う中で、そういった思いを企業の方に理解はしてもらえても、実際に採用してもらうというのは難しい状況でした。その時にJOCが実施している就職支援制度「アスナビ」を知り、競技に専念できる環境が整っているANAに強く興味を持ち、入社することを決めました。

現役時代の持ち味はハードなタックル!

Q. 実際に入社してどうでしたか?

「7人制ラグビーでは1年のうち260日ほどが代表としての活動で、海外の大会に遠征していることが多かったです。このため入社後に所属した人事部では海外でも仕事ができるようリモートの業務を割り当ててもらいました。ただ遠征先にWifi環境がなく、同僚に迷惑かけてしまう場面もありました。
一方でそれだけの期間、出社できないにも関わらず所属先があるというのは、アスリートとして競技に集中できるので大変ありがたかったです。
現在、現場の仕事になって一便を飛ばすのに多くの人が関わっているということを知れましたし、チームワークを感じる職場にいるのでとてもやりがいを感じます」

2015年のシドニー路線再就航時のセレモニーにて

Q. 競技の経験をどう生かしていますか?

「アスリートの時は自分で課題を設定して、毎日どんな練習を行うのか計画を立てて実行していました。今はパイロットの訓練の計画を作成する業務を行っていますが、どんな訓練や業務があるのか事前に考えて実行していくというところは重なる部分があります。
またパイロットは仲間とのつながりが深く、先輩が後輩を見守り育てていくというチームのような雰囲気があります。そうした雰囲気はラグビーとつながる部分もあるなと感じています。ただ機械的にスケジュールを組むのではなく、それぞれの事情を配慮してスケジュールを組んで、パイロットから「よく配慮してくれたね」と言われて感謝されるとすごくやりがいを感じます。
さらに、問題があってもそれをどうにか解決しようという突破力はアスリートならではのものがあるのではないかと感じることも多いです」

パイロットのみなさんとの日々の会話も大切にしています

Q. 今後の目標は?

「社員としてはこれからもキャリアップしていきたいと考えています。将来的にはANAとスポーツを結びつけるような事業をやっていきたいと思っています。
また会社で培った経験を活かし、ラグビーの普及にも生かしていきたいと考えています。今、子供のコーチングを行っていますが、女子の場合、中高生以上はあまりラグビーをする環境が少ないのでそれを整えていきたいと思います。また、会社での経験を活かしてラグビー界の変革にも取り組んでいけたらと思っています」

ワールドシリーズ フィジー戦にて