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歩行支援ロボットの旅の実証実験

 高齢になっても自分の足で気軽に旅を楽しめる社会を目指そうとANAは、東京工業大学と協力し歩行支援ロボットを使ってお遍路巡りを体験する実証実験を香川県で行いました。

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 東京工業大学の三宅美博教授の開発した歩行支援ロボットは、重さおよそ6キロの体に取り付けるタイプのもので、両腕と両足にそれぞれにモーターが備え付けられています。

このロボットはその人の歩くリズムを解析し、「間」を合わせてモーターが動く仕組みになっていて、歩行中の腕と脚の振りをアシストします。

 現在は医療機関で実験的に歩行トレーニングで使われていますが、実際の生活に近い環境で使うことで実用化に向けたデータを集めようと12月13日、ANAと東京工業大学が協力し香川県で実証実験を行いました。

 実験には地元の高齢者など6人が参加し、ロボットを身につけてお遍路巡りを体験しました。参加者は曼荼羅寺から出釈迦寺までの上り坂をおよそ500メートル歩き、軽快な様子で坂を上がっていました。

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 ロボットの名前はWALK-MATE ROBOTといい、装着した人と付き添いの人が一緒に歩くというコンセプトで設計されていて、お遍路を行う人たちが弘法大師と一緒に歩いているという意味で使う「同行二人」にちなんで、総本山善通寺から「同行二人ロボット」という認定をもらいました。

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現在、大学にて検証中ではありますが、歩行に不安を感じる人々の歩行機能が再生され、自らの足で元気に歩くことができるようになることを目指しています。

ANAと東京工業大学では今後も実証実験を行うなどし、ロボットを使ったツアーなど将来的な実用化に繋げたいと考えています。

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ANA総合研究所 森 孝司 主席研究員
「技術的なところは東京工業大学様にお任せして、ANAはその技術を社会に広めたいと考えています。少しでも長く健康寿命を伸ばすということで人の流動が生まれ地域の活性化にもつながると思います。また海外のお客様にも日本の最新技術に興味を持っていただけるのではないかと考えます。」