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プロ講師とは…

先日、ある塾経営者のHPで『プロ講師という言葉に注意』という記事を見つけました。記事の内容としては、『塾のプロ講師という定義は非常に曖昧、資格も要らないから誰でも名乗れる、入塾させるための誘い文句に過ぎない』といった感じでした。


おもしろい記事だったので、今日の内容は『プロ講師とは…』というテーマでお届けしようと思います。


先ほどの記事通り、塾のプロ講師の定義は非常に曖昧なのは事実です。正社員がプロ、指導経験○年以上がプロなど、基準はバラバラです。ボクシングのようにライセンスがあるわけでもないし、野球のようにドラフトに指名されるわけでもない。名乗るだけならこの記事通り、多くの人がプロと名乗ることはできます。


そろそろ本題に入りましょう。


プロ講師というのは『意識や覚悟』を持った講師だと私は考えています。


子どものために全力でやっていると胸を張って言えるか?

結果が出なかった場合、責任を取る覚悟をもっているか?

子ども以上に自分自身を追い込んでやっている自信はあるか?

何かモノを作るとき、妥協しないでやれているか?


このような意識を持った講師は、果たしてどれくらいいるでしょうか?

正直、大学生の講師にここまでのことを求めるのは無理があると思います。

もし持っているという大学生がいるのであれば、高いプロ意識を持った講師だと私は思います。自信を持ってプロだと名乗ってよいと思います。


こう述べると『なんだよ、所詮は根性論か』『口だけなら誰でも言えるじゃん』と思う人もきっといると思います。


しかし、魂を込めている人とそうじゃない人って、ハッキリと結果に表れてくるんです。なんだかんだ子どもや保護者にも伝わるもんです。


そもそもうわべだけの講師は、そんな意識や覚悟を継続できません。本気で魂を込めてやっている人は、それが自然な姿ですので、そもそも継続しているという感覚すらありません。


ビジネスでもそうだと思います。仕事ができる人ってそもそも意識が違います。プロ意識を持って仕事をしています。資格がどうとか関係ありません。そんな意識を自然と持っている人に『俺は一流大学卒だ!』とか『俺はこの会社に10年以上勤めてるんだ!』と言っている人が勝てるわけありませんよね。


塾講師も同じです。


私は『プロ講師』と名乗っていますが、上記のような気持ちを持ち合わせて日々の指導にあたっています。ちなみに私は東大卒ではありません。つまり私より学歴が上の人は、たくさんいます。しかし、東大生が小中学生の学習指導を私よりうまくやれるかといったら無理だと自信を持って言えます。

私とは過去の成功・失敗の場数も違いますし、引き出しの数がそもそも違います。また、私はもっとよい方法はないか?と、常に模索し続けています。

私は自分の指導に自信を持っていますが、完璧だとは思っていません。私より上手い講師はいっぱいいますし、そんな人たちから一つでもなにか盗みたいと思っています。いいなと思ったら過去の自分の指導法を捨ててでも取り入れるようにしています。満足したらそこで終わりだと思っています。

他の塾で成績が上がらなかった子が、私のところにきてくれて結果が出るようになったのは、きっとこの考え方が理由だと思います。でも一番は子どもたちが頑張ったからですけどね!


学歴なんてとっくの昔にどっか行きました(笑)

聞かれたら言いますけど、自分から言おうとは思いません。自分から言ったことなんて一度もありません。恥ずかしいです。


正社員とか経験年数とか、そんな表面的なところにしか視点を向けられない浅い記事を同じ塾経営者が書いていると思うと、逆に残念に思いました。


プロの講師は指導科目はどうしても少なくなります。それだけ学習指導は奥深いからです。『問題を解くこと』と『子どもへの指導』はまったく違います。私も解くだけなら5科目全部できますし、高校生の科目でも可能です。


でも指導となると専門科目外は、当塾の別の講師に担当してもらっています。お金をもらい、子どもの勉強の責任を負うプロとしての役割を考えるとお引き受けできないですね。


以前、上のお子さんの受験指導をさせてもらったとき、下の子の中学受験も見てくれとご要望をいただきましたが、丁重にお断りしました。


中学受験専門塾のほうがノウハウもあるし指導もうまいです、自分なんか比べ物になりません。そっちのほうがいいと思いますと。


塾経営は利益追求が大切です。専門外でも引き受けるほうが経営は安定します。


遠回りかもしれません。しかしこれが〝プロ〟だと私は思います。