バリアケア??ライスパワーエキスってなに?
いつき博士です。
アレルギー患者教育向けサイトを運営しております。
今回は厚生労働省より
医薬部外品の有効成分として認められた
バリアケアの商品について成分も含めて
勉強しようと思います。
1.バリアケアとは
バリアケアは
毎日の入浴から手軽に肌バリアを見直す
トラブル肌の方のためのブランドです。
バリアケアの商品には
ライスパワーエキスと
呼ばれる成分が含まれています
ライスパワーエキスとは
その名の通り、発酵技術によって
「お米」から生み出された天然のエキスです。
ライスパワーエキスは36種類あり
No.1-D、No.6、No.11は
医薬部外品の有効性成分として
厚生労働省から認められています。
今回は4つの商品について
試験結果も添えて見ていきましょう。
2.スキンケア入浴液(No.1-D)
入浴液入りの湯船につかり軽くこするだけで
身体の汚れを落としますと言われています。
そのため
皮膚のバリアを壊すことなく
汚れを落とせます。
この入浴液に含まれている
ライスパワNo.1-Dの試験から
温浴・スキンケア効果を示しています。
ドライスキンに対する有用性は
高い結果が得られています。
湯船につかるだけというのが
この製品の特長となっていそうです。
ゴシゴシこすることによる
皮膚へのダメージが出ないよう
工夫がされていますね。
3.透明石けん(No.3)
ライスパワーNo.3は洗うだけで
表⽪を健全化する作⽤を持ち
界⾯活性剤による細胞傷害を緩和して
洗浄時のバリア破壊から⽪膚を保護する
素材とされています。
ベースには何も成分は入っておらず
No.3配合エキス入り使用時では、もとの肌の
1.5倍の水分保持結果が得られています。
TWEL値は皮膚バリア機能を
評価するために広く用いられます。
1時間後はもちろんのこと
翌日まで皮膚バリア機能へ
影響が出ていますね。
4.インバスミルク(No.7)
表⽪の健全化、⽪脂分泌を促進する
効果により表⽪の乾燥を改善すると
言われています。
市販で最も使われている
ヘパリンで効果がほとんど出ていないのは
気になりますね。
この試験では塗布量の記載等はないため
背景も気になります。
試験の前提を疑う必要があります。
皮脂の役割としては
肌の保護、抗菌、保護作用があり
肌からの水分蒸発も抑制します。
皮脂の過剰分泌は
かえってニキビの原因ともなることも
おさえていかなければいけませんね。
5.薬用ボディクリーム(No.11)
ライスパワーNo.11は
米のみを原料に開発した
皮膚水分保持能の改善(バリア機能改善)効果を持つ
世界で初めての素材だそうです。
セラミドはバリア機能の維持
肌の潤いのためにも大切です。
1週間で1.4倍も増大する結果が
得られています。
保湿剤は洗うと失われてしまうのに対して
No.11は肌そのものに働きかけて
肌の生まれる場所(基底層)にまで浸透し
ターンオーバーを整えるようです。
6.いつき博士の考察
今回のバリアケアの試験結果は
皮膚のバリア機能への影響を
示すためのデータとなっており、
下記2つの示唆が得られています。
①各データにおいて被検者が少数
医療用医薬品のデータと比べると
対象人数が少ない点は気になりますね。
3桁程の被検者で行っていたら
結果への信憑性も
より高まっていたでしょう。
②皮膚機能は上がっている結果
対象人数は少ないものの
試験結果としては水分保持能の他
皮脂、セラミドの増大にも
影響を示していました。
背景は別として試験結果のみを見ると
皮膚バリア機能の増大は認められていましたね。
医療用医薬品としては承認されていない成分でも
まだまだ世の中には良い成分を持つ
商品がありますね。
今後は市販の薬も勉強していきます!