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「13歳からのアート思考」 読書感想

「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考
末永 幸歩 著

アート作品を通して「自分だけの答え」について考えていく本書。
アートの歴史背景もわかりやすく知ることができ、
今後の作品鑑賞もより一層深みが出そうです。

20世期〜「カメラ」の普及により、
「目に映るとおりに世界を描く」ことを求められなくなり、アーティストたちは「アートとはなにか?」を探求しはじめました。

今の時代だと「AIアート」が「カメラ」に変わる、脅威だと感じます。
かつて「カメラ」の登場により「アートとはなにか?」を探求し始めたように、
「AI」の普及により、アートへの問いに加えて「人間にできることはなにか?」の探究が始まっていたようです。

「アート思考」とは、
「常識」「正解」に捉われない
「自分らしい見方」を持つため、
「自分の好き」(興味・好奇心)を探究すること…。

デジタル化が進んでいく未来を考えると、
「自分らしい見方」を探すための「アート思考」が
今よりも求められていく社会になっていくのでしょうね…。


話が少し変わりますが、

アートの見方には、
・「背景とのやりとり」…歴史背景や作者の思考を知る
・「作品とのやりとり」…作品を見たままに感じる
の2種類に分けられるそうです。

私は企画展に行く際、事前に歴史背景を調べてから鑑賞していました…。
「背景とのやりとり」を重視してアートを楽しんでいたのですが、
筆者は「アート思考」を養うトレーニングとして、
作品を見たままに感じる「作品とのやりとり」をおすすめされています。

そんな「作品のやりとり」に視点を置いた作品を
最近たまたま読んだのでご紹介したいです…!

目の見えない白鳥さんとアートを見にいく

川内 有緒 著

目の見えない「白鳥さん」との出会いをきっかけに、対話を通したアート鑑賞をしていくノンフィクション作品。

誰かと一緒にアート鑑賞をすると、どんな発見があるのか…?エッセイ調でまとまっています。

「作品とのやりとり」の面白さが詰まっている他、
アートの「自由さ」に救いを感じるような作品でした。
ぜひ一緒に読んでみてください!


アートというものは…
正解がない、よくわからない、不確かなもの。
だからこそ自由な楽しみ方ができる!

そんなアートの良さに気づくきっかけになりました。

社会人になった私は、
就活を機に「常識」「正解」を探すことに重きを置くようになり、「自分らしい見方」への探究を蔑ろにしていました。(自分に自信がないこともあり)
これからは興味のもったことを自分なりに咀嚼して、「自分らしさ」を育てていきたいです。

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