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【連載小説+エッセイの勉強中】恋愛ファンタジー小説:気がついたら自分の小説の中で訳あり姫君になっていました(58)+エッセイの勉強中「私も阪神も大乱調」

前話

「ウルガー」
 私は夕食の料理を持っておチビさんたちと一緒に診療所に訪れていた。
「ゼルマ! 何かあったのかいって。うわっ」
「あにうえー」
 トビアス様がウルガーの足にひっついていた。
「トビアス様はウルガーお兄様好きなの? と。これお夜食。お腹空いたら食べて。タピオが作った野菜料理よ」
「タピオが? タピオ料理作れるようになったのか?」
 全員で一斉に違うと言う。
「タピオが育てた野菜を料理してもらったの」
「なーんだ。タピオが料理したかと思った」
 茶目っ気たっぷりにウルガーが言う。
「それとみんなの意見も持ってきたわ」
 少し真剣に言うとウルガーはかすかに肯く。
「入り口にたまってると空気が冷たくなる。入って」
 みんなで診療所に入る。トビアス様が一気に走ってはいる。
「あ。いもうとがおねんねしてるー」
「トビアス。やっと眠ったんだ。起こすな」
 そう言ってトビアス様を抱っこする。
「あにうえー。すきー」
 トビアス様はウルガーにひっついて離れない。タピオが年甲斐もなく焼き餅を妬く。
「俺たちの兄上だー」
「みんなの兄上だよ。マティアス兄上もダーウィット兄上もちゃんと僕達の兄上だよ」
 クルヴァが付け加える。
「マティアス兄上もダーウィット兄上も奥さんばかり見て俺たちの事なんて見てないじゃないか」
 それもそうだ。二人は新婚家庭。いつも一緒が寝て覚めやらない状態だ。あれを兄とは思えないのも無理はない。
「そんな事いうのか?」
「うわっ」
 タピオが驚いて尻餅をつく。入り口にはマティアスお兄様とダーウィットお兄様がいた
「どうして?」
 私もびっくりしている。来るのは私とおチビさん達のはずだった。
「後学のためにあかちゃんの扱い方見てこい、ってさ」
 珍しく砕けたダーウィットお兄様だ。酔っ払ってるのね。
「兄上、ここはアルコール飲酒は禁止です」
 手にしたお酒のボトルをウルガーが取り上げる。
 すでにダーウィットお兄様は意識がもうろうとしている。やれやれ、とウルガーがダーウィットお兄様をかついて処置台に寝かせに行く。戻ってきてウルガーがマティアスお兄様に聞く。
「ニーナ姉上と夫婦げんかでもしたのか?」
 ああ、とマティアスお兄様が言う。
「ニーナ姉上が赤ちゃんが欲しいわね、と言うとなんと兄上はまだ二人きりがいいと言って殴られたんだ」
 殴るって……。お姉様もも結構やるわね。どうか鉄拳制裁でなくローズウッドのお盆でありますように……。静かに思っているといんや、とマティアスお兄様が言う。
「ゼルマの祈りを無駄にするが、しっかり拳骨制裁だった。頭にたんこぶが出来ているかしれん」
「ニーナー……」
「あらま。夢の中でも一緒なのね」
 私が言うと、男三人は首を振る。
「あれは許しを請うている夢だ。当分、ニーナ姉上の怒りは解けそうにもないな。華の宮に居候するかもな」
「えっ……。ふがっ」
 叫びそうになるとウルガーが口を塞ぐ。私は手足をバタバタさせる。
「今、やっと眠ったんだ。起こさないでくれ」
 が、無情にもスティーナの泣き声がしてきた。
「あー。誰だ。起こしたヤツは!」
 ウルガーがチビっ子のいる方にとんで行く。兄という立場も大変ね。いえ、これは父親の立場かしら?
「ゼルマはもう子育てを体験しているから楽だね。俺は兄上と一緒で恐ろしいよ。だけど、子供は欲しいね」
「あら。マティアスお兄様はやっぱり欲しいのね。エーヴィーお姉様も?」
「ああ。流した子の代わりが欲しいとスティーナの話が出たとき寂しそうだった」
「じゃ、頑張って下さい」
 ぽん、と肩に手を置く。
「ゼルマ、乙女の行動ではないぞ」
「いいです。もう心は夫婦ですから」
「夫婦ねぇ。長い春ってやつかい」
 私とマティアスお兄様が話しているとウルガーが呼ぶ。私はお兄様達を迎えて入り口に戻っていた。
「ゼルマー! このチビを統制しろー」
 焼き餅を焼く暇もないみたい。相当混乱状態なのね。
「はいはい」
 私は料理をマティアスお兄様の手の上において診療所内にさらに足を踏み込んだのだった。


【エッセイの勉強中】
 阪神が荒れてます。そして私の心も母の心ない言葉で荒れてます。母は月一でも遊びに行くのに私には仕事を休んでるから行くな、と。ストレス発散もできない状態です。近本選手の社団法人の件で、真剣に就活しようかと考えて、今は、仕事がしっかりできてから言うことと納めました。ボランティアでやってもいいのですが、なんせ水槽背負ってますから、淡路島に単身乗り込むのもそう簡単には。母に魚の世話を任せても無理なので。リモートでできれば入りたいですが。冷静になってみると私の生活をただす方が先のような気がします。それにしても外出にあれほど拘束されたらストレスたまりまくりです。息抜きもできない。ラジオで中継聞いてみたり、トラテレに戻ったり。一度中継を切ることを考えましたが、心がすさんでいるので、中継をつけてます。阪神大乱調です。漢検の勉強をするにはどうしたらいいか。野球と両立させることが今、できないので何か方法はないか、と考えてます。何の取り柄もない私には漢検ぐらいしかないです。とにかく10月に準二級を受かることを目標にしょうもないことは放り出そうと思います。母に関してはもう必要以外あまり話さないように、と。近づきすぎたのかな。もめる時そう言われているので。離れるしかない。淡路島に行きたい気持ちはばりばりあります。かといって生活能力も社会能力もないので無理なんです。水槽七つだし。プロに楽しんで引っ越すしかない。他は安く仕上げて。でも求人が回ってるかどうかもわからないので静かにしてます。つてはあるんですけどね。とにかく落ち着きます。イライラするので。あっちもこっちもうまくいかないとさすがにテンションが悪くなります。落ちるというか。早速五月病です。やけ食いします。

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