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【連載小説】ファンタジー恋愛小説:星彩の運命と情熱 第八話 常夏の国ヴェルディア。あんたなんか知らないわよ!

前話

 リアナはマルコの声で目が覚めた。フィオナが起きたてのリアナを引っ張りに来る。、
「もう、南の国のヴェルディアだって! シルヴァリアが連れてきてくれたのよ。リオナの運命の相手が見つかるわよ!」
 フィオナは興奮していて甲高い声で言うが、何故か、リアナは頭がガンガン痛かった。
「ちょっと。頭痛いから静かに話して……」
「おい。もうドラゴンの発着場に着くぞ」
 
 はぁ? 発着場? なにそれ。
 
 リアナは眠い目をこすりこすり地上を見る。そこには巨大化したフェアリードラゴンが何匹も大地に居座っていた。その空いた一つの区画にシルヴァリアは止まるらしい。が、そんなことより、リオナは頭が痛い。原因がわからない。流石にリオナの様子がおかしいことに気づいたフィオナがリアナの額に手をやる。
「すごい熱! マルコ。リアナを病院へ」
「わかった。シルヴァリア、降下しろ」
 すぃーとシルヴァリアは大地に着陸した。途端、小さくなってリアナの肩に止まった。
「あー。荷物がー」
 フィオナが言った途端、ぽん、と荷物だけが出現した。
「おわっ」
 流石のマルコも驚く。
「上手い具合にできてるな」
「誰?!」
「セイラン!」
 マルコとリオナの声が重なった。
「やぁ。マルコ、久しぶりだな。どうした。こんな南の国に来て。しかも女連れじゃないか。どっちが好みなんだ?」
 からかう口調がリオナにはカチンときた。
「どーせ、私には恋人もいませんよーだ。行こ。フィオナ」
 相棒の腕を取って進もうとするが、どこに行けばいいのかわからなくなる。冊子を出してシェイラが言っていた遺跡の名前を書いたページを探す。いくら探しても見つからない。リオナは泣きたくなってくる。無能な自分を見せているようで。しかも高熱を出している自分にはぼーっとしか考えられない。
「貸せ。なんだ一ページ目にあるじゃないか。アルカナ遺跡だな。少し歩くが、いい遺跡だ。行くぞ」
「って、あんたに道案内頼んでないわよ! 私の冊子返して!」
「ギャンギャンうるせーな。黙って着いてこい。勝手に行けば即死だ」
 即死の言葉に凍り付くリオナとフィオナである。
「そこ。そんな危ないの? シェイラさんはここが最初に行くところって言ってたけれど
……」
「ふぅん。あのシェイラがねぇ。だまされたんじゃねーの。おまえらみたいにか弱い女がいける所じゃねぇ。死にたくなかったら着いてこい」
「誰があんたなんかに!」
 冊子を取り戻そうと躍起になるがセイランと呼ばれた青年は一向に返さない。
「いいから、大人しく着いてこい!」
 一喝されてむぅ、とリオナは言って黙る。すると冊子を返してくる。
「俺は考古学者でもあるんだ。遺跡のことはよく知っている。気にいらんだろうが、ここは俺のテリトリーでな。遺物を傷つけられるわけにはいかないんだよ」
「まぁ、それはまっとうな理由ね。案内してもらうけれど、アルカナ遺跡の後は知らないから!」
「こっちこそ。チビ女の言うことなんて聞いてられねぇ。さっさとこの国から出るんだな」
 むかっときたが、むぅ、と言ってリオナは黙る。何故か、このセイランの言葉がまっとうだとわかるのだ。だから反抗出来ない。
「いい子だね。それでいいんだ。熱は下がったかい?」
「マルコに聞いてないわよ!」
 突如現れたセイラン以外にはドンドンかみつくリオナである。
「幸いにもさいてーな男のおかげで一気に下がったわよ」
 気づけば熱は下がっていた。どういう事なのか。不思議に思うが即死は嫌なので着いていくリアナであった。
 マルコの友人らしきセイランの後に続いてリオナ達は遺跡へと向かったのだった。


あとがき
行き当たりばったりで書いている話なので、最初に頭が痛くて熱があったと言うことをラストを書く頃は忘れていたのでした。今見て、おい。病院は?となり、気づけば下がったということに。何かの作用が働いている、という事です。たぶん、それを意識してたんじゃないかと。執筆時。共鳴ですね。ここをどう書き切るかは後ほどにして、やっと南の遺跡にまでたどり着けたのでした。長い。長過ぎる話だ。次の目的地は決まっていて、途中下車も決まっているので、またしゃこしゃこ書きます。今は話数が短い話をストックしてるところです。漢検のお勉強は終わって野球中継もないので(デイゲーム。引き分けで終わった)これから血糖測るついでに執筆です。十時半に眠れたら良いのですが、その頃はいつもスマートウォッチ充電していて心拍数を図るのに30分かかるのでした。今日は早く寝るぞ。

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