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獣医師コラム:これからの季節、気をつけたい病気【熱中症】

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6月に入り真夏日になる日もありました。この時期は、まだ熱中症対策への意識は低いですが、人もペットもこの時期熱中症になることがあるので注意が必要です。

今回は熱中症について、原因、症状、応急処置、対策などについて解説いたします。


■ 熱中症とは

高体温、脱水によって様々な臓器が障害され多臓器不全になり、若く健康な子でも命を落とすこともある病気です。


■ 熱中症の原因

・高温多湿の環境下
・熱放散能の低下
・過度な運動など


■ 熱中症になりやすいペット

・短頭種
・肥満
・大型犬
・心疾患、呼吸器疾患の持病があるペット


■ 熱中症の症状

・高体温
・パンティング
・頻脈
・目や口腔内の粘膜の充血
さらに悪化すると
・虚脱
・嘔吐、下痢
・意識がなくなる
・痙攣発作など


■ 応急処置

熱中症が疑われる場合、直ぐに応急処置を行いましょう。
・体温40.5℃以下で、意識がある場合
 風通しの良い場所や冷房のきいた部屋に移し、水分補給を行う。
・体温が40.5℃以上、あるいは意識レベルが低い場合
 ペットを水で濡らす、または水で濡らしたタオルで全身を包み、風を当てて冷やす。
 動物病院への移動中も冷却処置を続ける。
 動物病院では血液検査などの検査、点滴など必要な処置を行います。


■ 熱中症対策・予防

室内

・犬が過ごせる温度22℃、湿度は60%です。エアコンを利用し温度、湿度が上がらないように気をつけましょう。
・飲み水を十分に用意しておく。
・ペット用の冷たいマットなどを用意する。

屋外

・高温多湿下でのお散歩、運動は避ける。
・水分補給をこまめにしっかり行う。
・お散歩時に首周りを冷やすアイテムを使用する。

車内

・絶対に車内に放置しない。
・クレートやキャリーケースに入れて移動するときは、クレート内が暑くならないよう風通しや、エアコンの風が循環しているか確認する。
・水分補給をしっかり行う。


熱中症が原因で動物病院を緊急受診する犬の死亡率は50%と言われています。夏になる前や秋でも熱中症になる可能性は十分にあるので、ペットの命を守るため熱中症予防をしっかり行いましょう。


【参考文献】
犬と猫の治療ガイド


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