第二百三回 Dr Nao|Nao's キッチン「Café&Bar ALICE-Nao PREMIUM BIRTHDAY- 後夜祭&Nao’sターニングポイント」
7月29日、30日に[NUMBER SIX.]会員限定で開催した「Café&Bar ALICE-Nao PREMIUM BIRTHDAY-」の後夜祭と、Naoがアリス九號.の活動を振り返って自身のターニングポイントについて語った2本をまとめてお届けします。
ーーまずは「Café&Bar ALICE-Nao PREMIUM BIRTHDAY-」の後夜祭からスタートいたします。今回もNao店長、お疲れ様でした。
Nao:ありがとうございます。バースデーイベントとして、最初は昨年みたいなドラムを使った催しを考えたりしたんですけど、こうしてみんなに誕生日をお祝いしてもらえるのも最後かもしれないと思って。それなら、一人でやるよりもメンバーを働かせて(笑)、みんなでワイワイできた方が楽しくていいかなという考えに変わって。今年大好評だった「Café ALICE」を、今回はお酒ありのスタイルにアップデートして「Café&Bar ALICE」として開催したんですよ。当日は、メンバーが間違えてオーダーしてしまったお酒を俺は裏で飲んでましたけどねっ!
ーー食品ロスに繋がらないように(笑)
Nao:そうですね(笑)。内容は前回のカフェの流れを踏襲したものなんですけど、Bar仕様としておつまみになるようなオシャレな感じのフィンガーフードをシェフにオーダーしまして。全部で9種類作ってもらって、それをランダムで楽しんでもらえるスタイルにしました。ドリンクは最初、ウーロンハイとか緑茶ハイとかが候補になってたんですけど、それを見た女性スタッフから「全然オシャレじゃないです。もっと可愛らしいのが飲みたいはずです」と、全然女心を分かっていなかった店長はダメ出しをくらいまして(笑)。アルコールはカシスオレンジやサングリア、ノンアルコールはシャーリー・テンプル、シンデレラを入れて、オシャレなドリンクを揃えまして。そうしたら当日、シンデレラがめっちゃ出たんですね。虎さんは「シンデレラ、いすぎじゃね?」って言いながらすげーウケてました(笑)。あと、お土産は思い出に残るようにショットグラスを作りました。自宅で使ったり、お部屋にも飾れるように可愛い感じのものにしたんですけど、虎さんは「欲しい!」って言って、4つぐらい持ち帰りました(笑)。この前虎さん家でサシ飲みした時に、俺が酔っ払ってグラスを割ってしまったので、あげました(笑)。
ーーお酒解禁について、お客様の反応はいかがでしたか。
Nao:「もっと飲みたい」という方もいらっしゃるぐらい好評でした。でもオーダーを見ると、ノンアルコールとアルコール、半々ぐらいでした。最初の乾杯はメンバーもスパークリングワインを飲んだんですけど、Caféだけの時よりも、お酒があると緊張感もほぐれて、みんなフランクな感じになるのがいいですね。その分、緊張感が緩みすぎてサボりだすメンバーもいたので、店長として「働きなさい」と怒りに行きました(笑)。
ーー店員さんの衣装は?
Nao:ロゴを新しくしたので、今回のロゴを入れた制服を新調しました。あとネクタイもしてもらって。Caféの時とは違う新しい感じになりました。
ーー今年もいいお誕生日になりましたか。
Nao:なりました。たくさんの方にお祝いしてもらってありがたいなと。本当に幸せでした。若い頃は何も考えずに音楽だけをがむしゃらにやってたんですけど、今はこうして生きてることの素晴らしさや、お誕生日をたくさんの人にお祝いしてもらえること自体、普通のことではないと思えるので。そういうことを噛み締めて、すごく幸せな二日間を過ごすことができました。
ーーそれでは、ここからはアリス九號.の活動を振り返る中で、Naoさんが思うターニングポイントについて伺いたいと思います。
Nao:「バンドの転機」と言われて一番最初に思いつくのは「A9」になった時かな。10年間お世話になった事務所を抜けた後、「A9」として活動することになって。今まで触れてこなかったり、見ていなかったことまで自分達でやるようになって。色んな葛藤もあったし、すごく苦しかった時期もあったんですね。それでも「俺達は諦めないぞ」という感じでやってたので、バンドとして強くなったタイミングでもあるし。あとは、成長しなければいけないタイミングでもあったかなと思います。俺はもう純粋に「もうやるっきゃない」という感じだったんですけど、中にはすごい危機感を持ってるメンバーもいたんで。「俺ってお気楽な性格なんだな」と思いましたね(笑)。
ーー大変な時期でもNaoさんがそうやって前向きに頑張れた理由はなんですか。
Nao:事務所を退所してすぐ、メンバーの意思確認をしてたんですよ。その時はバンドに対してみんな前向きで。その気持ちが分かっていたから、俺はなんの迷いもなく、ポジティブに考えることができてたんですよ。
ーー「A9」というバンド名については正直どう思っていましたか。
Nao:カッコいいなと思ってました。「アリス九號.」よりも「A9」、カッケーじゃん、って。
ーーそうでしたか。では、Naoさん自身のターニングポイントを挙げるとしたらいかがですか。
Nao:色々あって。最初に思いつくのは「Alpha」を出した頃。それまでヴィジュアルシーンしか知らなかったんですけど、その頃からどんどんメジャーの音楽シーンが見えてきて。「このままじゃ俺、ダメじゃん」と思って、狂ったようにスタジオに入ってドラムを練習しだしたんですよ。周りに心配されるぐらい練習しまくってました。当時ウチのバンドはメディア露出が多かったので、練習する時間もあまり無くて。そのせいだけではないんだけど、誤解を恐れずに言うと、周りからは「下手くそバンド」の代名詞に見られがちだったんですね。
ーー「どうせ顔だけだろ」みたいな感じのやっかみもあったと思います。
Nao:そう。それを悪いとは思わないですけど。でも、音楽的な知識に長けてる訳でもない自分はバンドの足を引っ張りたくなかったので、「せめてメンバーには安心してステージに立ってもらえるようなドラマーになろう」と思ったんですね。「ドラムがしっかりしてればヘタに聴こえないから」と言われたりもしたので、取り敢えず俺がまず、みんなに信頼されるようなドラマーにならないとと思ってひたすら練習をしたんですよね。
ーーその当時は。
Nao:はい。その次の転機は、ドラムの席を離れてフロントに出るようになった時期ですね。事務所を離れて、マネージャーともうまくいかなくなった超大変な時期に「もうクソ食らえだ!」「どうにでもなれ!」みたいな感じで、自分の中で何かが吹っ切れたんですよ。そうしたら、ありのままの自分になれた、そんな感じですかね。
ーーフロントに出るようになって、よりありのままのNaoになれた、ということですか。
Nao:そうです。
ーーそれで、サングラスなども自前で用意するようになっていって。
Nao:スタッフさんまで「これ、Naoさんに似合いそうだったから買ってきました」って、どんどんサングラスが増えていって。衣装に「Naoサングラスセット」が加わりました(笑)。
ーーそのお陰で、プレーヤーとしてだけではなく、「Nao」というキャラクターにスポットが当たるようになっていきましたよね。
Nao:確かに。俺としては単純に全力でぶつかる、それだけだったんですけどね。
ーー「Naoさんはポジティブで太陽みたいな人」「いるだけでピリついた空気が和む」存在だと日頃から他のメンバーが口にしていたので、もしかするとそんなNaoさんのキャラクターを「みんなに見せたい」という想いが、他のメンバーの中にあったのかもしれないですね。
Nao:なるほどね。「前向きな姿勢を見せてみんなの背中を押せる存在になれたらいいな」というのは昔から言ってたことなんですよ。「どんなドラマーになりたいの?」と初期の頃に聞かれた時、周りは「〇〇みたいになりたい」とか言ってる中、俺は憧れのドラマーがいなかったので「太陽みたいな存在のドラマーでいたいです」と言ってたんですね。昔から根本は変わってないんだと思います。
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アリス九號.オフィシャルnote
限りなく2次元に近い2.5Dロックバンド、アリス九號.のオフィシャルnoteです。 毎週メンバーがリレー形式でオフィシャルnoteだけの…
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