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Apsara Conference Jeff Zhang キーノート書き起こし

Jeff Zhangとは

アリババクラウド・プレジデント兼アリババ先端研究所、DAMOアカデミー責任者

キーノートまとめ

・アリババの考える次世代コンピューティングの姿
・それを実現するアーキテクチャー
・次世代コンピューティングを実現するハード、クラウドコンピュータ「無影」登場!
・アリババの物流ロボット「シャオマンリュ」登場!

キーノート

皆さま、こんにちは。アリババグループの張建峰(ジェフ・チャン)です。APSARAカンファレンスにようこそおいでくださいました。
APSARAカンファレンスは今回で 12 回目となります。2020 年は異例づくしの一年と言えます。

人々の生活、仕事は大きく変化しクラウドはより身近な存在になりました。今年は、APSARAカンファレンスもクラウドでの開催となりました。クラウド授業、クラウドワークなどは2020 年に経験した最も大きな変化です。

時代はクラウドネイティブへ

「すべてをクラウド上に」

つなぐことができる今、クラウドはまさにこの時代のキャリアの一つと言え、デジタル化の象徴とも言えるでしょう。

アリババグループ のデジタル化という観点から言えば、たとえば DingTalk がありますが、この感染症拡大の時期に 1 億人もの新規ユーザーが増加しました。

数千万もの学生たちが DingTalk で学び、多くの企業が DingTalk やクラウド上で仕事を行うようになりました。特にビデオ会議やリモートオフィスで業務を行うようになりました。公共サービスの分野でもデジタルでのサービス提供や、アプリケーションのデジタル化が進んでいます。

浙江省ではおよそ 100 万人を超える公務員たちが DingTalk で業務を行い、毎日約 1 千万件以上のやりとりを生み出しています。

これまでは電話やメールで行われてきたことが、今では DingTalk で行われるようになりつつあります。

アリババグループ では毎日およそ、1500 万件を超える情報がプラットフォーム上を行き交っています。計算してみたところ、過去一年間で、アリババグループ ではおよそ 1.5 億件ものデータが、プラットフォーム上を行き交いましたが、すべてデジタルで、このシステムを通じて行われました。

こうしたシステムやアプリケーションが、社内の運営に大きな影響を与えているのも目にしています。

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デジタル化についてですが、とりわけ今年は急激な発展が見られました

その理由は、感染症の拡大は確かにデジタル化の流れを加速させました。

以前からクラウドやビッグデータについては語られてきましたが、今年の様に、深く私たちの生活に影響はなく、その存在を意識されていませんでした。

しかし今年は、膨大な数の新しいシステムが次々に生み出され、デジタル化により仕事や生活に、次から次へと新しい変化がもたらされる、という現象が見られています。

またこれは過去 10 年に及ぶ、私たちによるインフラ整備の成果によるものだとも感じています。

特にクラウドといったインフラや、ビッグデータなどのプラットフォームはそう言えます。

私たちが数日で新しいアプリケーションをリリースできるのは、これらは既にあったクラウドのインフラ、ビッグデータのプラットフォームの賜物と言えます。

これらの成果を表現するプラットフォームが、今お話している DingTalk を活用したコラボレーション・オフィスプラットフォームです。
このオフィスプラットフォームは、私たちの仕事のやり方を変えただけではなくアプリケーションの開発手法にも大きな変化をもたらしました。

これらのインフラにより、アプリケーション開発が簡単に行えるようになりました。

アリババクラウド について言いますと、この 10 年の間にインフラのクラウド化という非常に大きな問題を解決してきました。
以前の前時代的な IT では、デジタル化のベースは個々の PC により支えられてきました。
個々の PC で対応しきれなくなるとPC をアップデートする、ということが繰り返されてきました。
その後ミッドレンジ、メインフレームなど、多くの複雑なソリューションが生み出されてきました。

メモリや CPU のアップデートを続けてきたわけです。その結果、個々のコンピュータはより複雑に、より高価なものとなってしまい、新しいものに交換するまでに時間がかかるようになってしまいました。

アリババの考える次世代コンピューティング

しかしクラウド時代になり、このインフラの問題を解決する有効な手段として、分散コンピューティングが生まれました。

とりわけ新たに誕生したインターネット企業では、一般的に分散型のシステムが取り入れられてIT 機器の大型化、高額化、複雑化といった問題の解決を図ってきました。

アリババグループも同様で、私たちがもともと手がけてきた e コマースのプラットフォームとして、分散型のシステムで社内の問題の解決を図ってきました。

e コマースのプラットフォームは非常に複雑な、インターネットアプリケーションで、従来のソリューションでは、これほど多くのインターネット企業は存在し得なかっただろうと思います。

それはコストが高すぎるためです

そこで、それでバラバラに散らばった技術を一つの公共施設として、社会のすべての企業に提供することは可能なのでしょうか?

そうするには、分散している技術の配置や管理を、調整する能力が必要です。これはクラウドが生み出された当初から抱えていた基礎的なコンセプトです。

アリババ自身もそのように歩んできました。

10 年前までは分散型のシステムで アリババ社内の問題を解決してきました。その後 10 年前から、アリババクラウド というシステムを使って、自社技術の社会化という問題に取り組み始めました。

それが独自に開発したクラウドオペレーティングシステム「APSARA」です。

アリババクラウド は「APSARA」オペレーティングシステムで、リソースのクラウド化を実現し、この 2 年の間にコンピューティング能力、ストレージ、ネットワーク、セキュリティ、とりわけソフトウェア・ハードウェアの統合といった分野で、大きな進歩を遂げてきました。

これは私たちがこの 2 年の間にお客様に、最も大きく貢献することができた点だと思います。

とはいえ、まだまだ十分だとは考えていません。

というのも中国企業の誰でも知っている点ですが、多くの中国の企業は IT のサービスだけではなく、アプリケーションのスマート化、データ化、モバイル化も解決する必要があるためです。

それで私たちはクラウド上に一つの確立された、プラットフォームを提供したいと考えています。

この 2 年間、ビジネス・ミドルオフィス・プラットフォームとデータ・ミドルオフィス・プラットフォームの解決を前提に、業務のコラボレーションにも取り組んできました。

社内では「クラウド + DingTalk」と呼んでいますが、クラウドをビッグデータだけではなく、ビジネスとも十分に融合させたいと考えています。

また、DingTalk のようなモバイルプラットフォームにより、企業のアプリケーションチームがソフトウェア開発を行える新しいプラットフォームを提供したいとも考えています。

皆さんご存知の通り、私たちのソフトウェア開発は、ハードウェアに高度に依存しており、さらにオペレーティングシステムがハードウェアに対する、一種の障壁となってきました。

その後ソフトウェア工学が生まれ、ソフトウェアのコンポーネント化に力が注がれ、ソフトウェア開発の効率の向上を目指してきました。

今日お話しするのは、このソフトウェア工学で言うところのコンポーネントをさらに一歩進めて、もっと多くの機能を一つのコンポーネントとして、プラットフォーム上のソフトウェアシステムアプリケーションの開発方法の再定義を図っていきたい、という点です。

コンポーネントの機能ですが、これにはクラウドの機能だけではなく、データ化、スマート化、モバイル化などの機能も含まれます。
アプリやアプリケーションは、簡単かつ手軽に作れるべきだと考えています。

それでこうしたコンポーネントを、私たちは「デジタルネイティブのオペレーティングシステム」と呼んでいますが、このオペレーティングシステムは、以前のシンプルな OS と比べるともっと広い意味を持ちます。

システムとしての役割だけではなく、コンポーネント、オーガナイズ、テクニカルな役割も果たすものです。

たとえば、DingTalk は、およそ 1500 万もの組織にサービスを提供していますが、そのうちの 95 % は中小企業です。

もちろん中には超巨大企業も含まれています。すでに 7 つの組織は 100 万を超える従業員がいます。
これらの組織は、クラウドやビッグデータDingTalk などのモバイル・コラボレーション・プラットフォームにより、彼らに新しい開発環境を提供しています。

一例を挙げると、アリババグループ自身のコラボレーション・プラットフォーム上に1500 を超えるアプリケーションがあります。
中国の行政機関や企業など、1000 を超えるアプリケーションを有するクライアントは非常に多く、彼らはプラットフォーム上に 1000 ものアプリケーションを構築しています。

以前は 1000 ものアプリケーションを構築するとしたら、膨大なコストや労力をかける必要があったと思います。
さらに、それらの多くのアプリケーションを構築して、相互につないで、連携させるなどということは想像すらできませんでした。

というのもそれらのアプリケーションの大部分は、縦割り型に構築されたものだったからです。

1500 万のお客様のうち、1300 万は中小企業で、自分でアプリケーションを構築するのは困難です。

この新しいプラットフォームがあれば、組織全体のオンライン化、デジタル化、スマート化を容易に行うことができます。

IT インフラをどうするか、ビッグデータをどう利用するか、スマート化をどのように実現するか、といった問題は、小さな企業にとっては想像もできない大問題でした。

Taobao、Tmall などアリババのEC プラットフォームを通じて、私たちは小売企業全体のデジタル化、インターネット化を実現してきました。

そこでクラウド + スマート化 + ビッグデータ+コラボレーション・モバイル・オフィスによって、組織全体の生産機能、管理、組織機能、アプリケーション機能のオンライン化データ化、スマート化の実現に寄与できればと願っています。

クラウドにせよ、ビッグデータにせよ、新しいコラボレーションモバイルオフィスにせよ、これらは私たち企業自身の効率の向上を目指すだけのものではないと思っています。

これらの最大の利点は企業や組織をより機敏にさせて、アプリケーションの開発を容易にすることにあると考えています。

つまり、容易にイノベーションを起こすことができるようになるということです。容易にイノベーションを起こせるということは、企業が挑戦を継続できるということです。

挑戦を続けることで、企業は大きな活力を維持することができるのです。

というのも自らの本質や関心事に集中していれば、自分が不得意な分野に手を出さなくて済むからです。

さらに、社会全体にこうした形が行き渡れば、社会全体でのコラボレーションをもたらすことができると思います。
以前もお話ししましたが、行政にとっては、政府職員や企業、彼らが公共サービスを提供する企業や人々を、一つのプラットフォーム上にまとめる初めての試みでした。

Taobao や Tmall の「ダブルイレブン*」に似ていると言えるかもしれません。
(*アリババが主催する世界最大級のショッピングフェスティバル)


「ダブルイレブン」はいまや Taobao や Tmall が単独で行えるものではなく、社会全体の大きなコラボレーションにより成し遂げることができています。

この大きなコラボレーションは Taobao や Tmall といった生態系により、非常に効率的に組織されました。
これこそプラットフォームや生態系の価値であると感じています。

今日も同様に、企業がこうしたプラットフォームを手に入れて、より機敏になれば、企業や組織の枠組みを超えた社会全体のコラボレーションを実現することができるでしょう。

行政だけではなく、企業も同様です。

私たちのクライアントに Fosun という企業がありますが、彼らは100 社以上に投資を行っています。
彼らは DingTalk 上にプラットフォームを作り、投資先企業をこのプラットフォーム上で効率よくコラボさせています。

まずはコラボレーション 次にパブリックサービスの提供。
これが未来の企業のコラボレーションの形だと考えています。

スマートブレイン

これらに加えて、最近では特に、工業分野のインターネット化、シティブレイン、IoTなど多くのテーマがあり、様々な場面で語られるようになりました。
これらの問題の本質は同じで、物理的な世界をいかにデジタル化するかということだと思います。
IoT、センサー、制御装置、5G を含む通信接続により生産される機器や技術パラメータ、プロセス上の制御装置を含めてすべてをデジタル化したいと考えています。

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そうすれば、収集したデータをコンピュータ処理することで、エネルギー消費を削減し、電力を節約することができます。

人工知能を使えば、カメラが人に代わって検査を行えるようになります。

特に高度で複雑なパラメータを持つ生産技術に適しており、人による判断は難しいですが、コンピュータや人工知能にとっては、最も得意とする分野で包括的に技術の最適化を図ることができます。

こうした事を行って初めて、デジタル化、スマート化の力を本当の意味で発揮できると考えています。

シティブレインについてですが、シティブレインが管理する都市が持つリソースは実に様々で、人々以外にも、物理的な施設、道路、交通輸送、セキュリティ、治安などがあります。さらには消火栓や駐車スペースなどいろいろあります。

人工知能は数種類のアルゴリズムを用いることで、人より賢いカメラを実現することができます。
アルゴリズムを用いて、駐車スペースの最適化を図る事も可能になります

より多くのデータを入手できれば、最終的には都市計画設計の最適化も可能です。
真の意味で、都市問題を根本から解決することができます。

それで、最終的には、クラウドやクラウド上にあるビッグデータ、スマート化、コラボレーションオフィス、IoT により、新しいデジタルネイティブオペレーティングシステムを構築したいと考えています。

アリババクラウド2.0

アリババクラウド についてですが、以前の 1.0 から 2.0 へのアップデートによって、単純で限定的な「APSARA」クラウドプラットフォームから優れたクラウドプラットフォームに進化し、さらにプラットフォーム上にデジタルネイティブオペレーティングシステムが加わることで、複合型のプラットフォームを形成するようになりました。

それでこれからお話するのは、クラウド + DingTalk と私たちが呼んでいるもので、これは今後のアプリケーション開発のために提供される、モバイル化、データ化、スマート化されたプラットフォームです。

IoT デバイス、他のデバイスからなるエッジコンピューティングなどの新しいデバイスで、クラウドとデバイスを統合していきたいと考えています。

今日お話しているデジタルネイティブオペレーティングシステムは、クラウドベースのシステムで、コラボレーション、モバイル、データ、スマート、IoT、一体化といった機能をもつ OS です。

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これまでのクラウドは、DOS システムに例えられるかもしれません。

複雑なアプリケーションインターフェースを開発しようとしたら、非常に高度なスキルが必要でした。

今日お話しているシステムは、Windows のシステムのようであってほしいと願っています。

ウィンドウ方式で、とても簡単に、新しいアプリケーションを開発することができます。

多くの企業や組織が、コードを理解していなくても、クラウド、データ、スマート、モバイル、IoT といった機能を手に入れることができます。

クラウドを電気/水道/ガスのように普及させて、もっと多くの企業や人やシステムが加わるようにしていきます。

今日お話したのは、デジタルネイティブオペレーティングシステムについてでしたが、新しい組織の根本を定義付けるもので、これは組織をこれまでとは異なるものです。

また、新しいソフトウェア開発方法も根本から再定義されます。

以前の開発方法はフローベースでしたが、情報システムはスマート化されて将来のビッグデータによるモバイル化された、新型システムへと変化を遂げていきます。

そして、このようなプラットフォームにより、強力な組織間のコラボレーションが現実のものとなります。新しいデジタル化システムは、将来、根本的な変化をもたらしてくれるでしょう。

そこに至るまでのアイデアや手段、システムはすべてそろっていると思います。
そしてうれしいことに、過去数年の取り組みにより、デジタルガバメント、ニューファイナンス、ニューリテールの分野で、また多数の企業内部のコミュニケーションや、生産システムにおいて大きな進歩を遂げてきました。

これは将来のデジタルトランスフォーメーションで必ず通る道でもあり、DXの次のステップでもあります。

そこで、アリババクラウド 2.0 とは、クラウド + デジタルネイティブオペレーティングシステムのコンビネーションだと考えています。

クラウドの使用の方法を変えて、アプリケーション開発の方法を変えていきたいと願っています。

そして最終的には、組織や社会、企業をよりスマートに、真の意味でのデジタル社会に進んでいけるように取り組みます。

クラウドコンピューティングは、IT インフラの形を根本から変え、時代はホストコンピュータから分散型へと変化しました。

クラウドコンピューティングの発展が進むにつれて、特にクラウドサービスの発展に伴って、デバイスの形も大きく変わるものと信じています。

無影登場

それに対して、アリババクラウド は独自のソリューションを展開します。
本日ここに、アリババクラウド 初となる、独自のコンピューター「無影(Wu Ying)」をご紹介します。

これまでのパーソナルコンピューターを PC と呼んでいたように、このクラウド時代のコンピューターはクラウドコンピューター、つまり CC と呼ばれます。

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バックエンドのクラウドにより、無限のコンピューティング能力を持っています。

家庭用の個人用コンピュータとしてだけではありません。
企業や行政での事務処理にも使用することができ、企業の一部の業務処理は完全にこのコンピュータにより行うことが可能になります。

ディスプレイを接続するだけで、今のパソコンでできることは何でもできます。しかも今のパソコンではできないこともできます。
たとえば、非常の複雑な計算処理を伴う作業などが可能です。

これまで 1 台のコンピュータではできなかった、大容量のビデオのレンダリングや専門的な作業などが、この「無影」なら可能になります。

これまでのデバイスは PC を中心に組み合わされていました。
どの家にも PC があり、PC 自身にもハードディスクや CPU、ディスプレイが備わっていました。

いずれにせよ、会社にしても、組織にしても、家庭にしても、PC を利用する機会は非常に限定的です。
さらに、ハードウェアの進歩に伴って、PC も繰り返しアップグレードする必要がありました。
2 年に一度、あるいは 3 年に一度といった具合です。

PC はこれから先のニーズに応えることができなくなるでしょう。

たとえば、突然集中型のコンピューティング処理が必要になったとしたら、今の PC では全く対応できないので、アップグレードするでしょう。
ですが、アップグレードした後、そのアップデートした機能は、ほとんどの時間使われていないことに気が付くのです。

クラウドの発展に伴って、誰もがクラウド上に自分のホストを所有することになり、しかもこのホストは非常に柔軟です。

使いたい時に使い、要らないときはホストをいったん返すといったことが可能で、集中型コンピュータ処理が必要になったら、その時だけコンピューティング能力を拡張することができます。

必要なだけ拡張することができる、非常に柔軟なデバイスです。

また、自分の情報や資料はクラウドに保存されるため、データの移行に時間を費やす必要はなくなります。
基本的に外部へのインターフェースがないので、安全性も非常に高く、今やすべてのデータをクラウドに保存することができるようになりました。

速度はクラウドの能力に依存します。クラウドなら、必要な分だけ、必要な時にリソースを手に入れることができるのです。

クラウド側でオペレーティングシステムを開発しているので、作業のやり方や内容に合わせて、よりスマートにインターフェースを組み合わせたり、スケジュールを組んだりすることができます。

未来のコンピュータ、その最終形態は、その主要部分がすべてクラウド上にあるようになると思っています。

クライアント側は主に作業を行うインターフェースとなります。
皆さんにぜひ「無影(Wu Ying)」を体験していただきたいと願っています。

シャオマンリュ登場

デジタルネイティブ時代では、ニューリテールや生活の様々なシーンにおいて、物流のニーズが急増します。

近い将来、1 日あたりの物流オーダーが 10 億を超えると見ています。物流システム全体の中では、末端の物流はコストが最も高く、効率も一番悪い部分です。

テクノロジーでこの問題を解決できないものかと日々思案していました。

本日ここに、アリババグループ 初の物流ソリューションを発表します。

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ロジスティクス・ロボット「シャオマンリュ」です。

「シャオマンリュ」、おいで!
「シャオマンリュ」、こんにちは!

シャオマンリュはアリババグループ DAMO アカデミーの自動運転実験室による末端物流のソリューションで、このロボットが宅配や生活をもっと便利にしてくれるものと確信しています。

「シャオマンリュ」、出発!

ビデオでシャオマンリュが実際の様々な場面をクリアしていく様子をご覧いただきましたが、シャオマンリュは賢く、よく働き、そして安全であることがお分かりいただけたと思います。

人が車を運転するときと同じように、自動的に物体の方向を識別して、密集した人の間でも柔軟にルートを決めて動くことができます。

GPS 信号が弱い場所や信号が届かない場所でも、センチメートル級の高精度な位置測定が可能です。
ロボットで一番大切なのは安全性です。特に、住宅地、学校、団地などでは安全を第一に考えなければなりません。障害物の能動回避、緊急ブレーキ、遠隔保護などの、5 重のセキュリティシステムでしっかりと安全を保障します。

こうしたセキュリティシステムのもとで自動運転率 99.9999 % という基準を達成しています。

このロボットは DAMO アカデミーロボットプラットフォームの技術をベースとしてシャシーやセンサー、組込型コンピューティングユニットなどのコンポーネントを統合して、様々な状況に対応できるロボットの開発に成功しました。

このプラットフォームでは安全巡回、感染症予防のための消毒作業、観光地ガイドなどの仕事も可能で、どれも非常に良い成果をあげています。

将来は様々な業種方々と提携し、いろいろな状況に応じた専用のロボットを送り出し、デジタルネイティブ社会の構築に貢献したいと思います。

共にこのデジタルイノベーションプラットフォームを作り上げて行きましょう。

ありがとうございました!