ジレンマ
去年の10月に彼女と彼女の娘を追い出した。
再び戻った一人の生活。
ただ、そのお陰で実の子供達が家に来れる様に。
一方、その代償として、仕事もしていないので誰とも話さない日が増えた。
お陰で、心が再び病んだ。
先日、どうしてもそこから脱却出来ず、身の危険を感じて元カノに助けを求めた。
そこから、連絡を取り合ったり、再び会ったりが再開した。
だが…
自分の中では何処か釈然としない。
勿論、助けを求めたのは自分なんだが…
追い出した理由は彼女の娘。
自分の娘の1つ年上。
同居を始めた当初に彼女から
「私が悪役になるから、娘の事は何もしなくていいから」
と言われた言葉で、彼女の娘に対して何も言えなくなってしまった。
当初は一緒に暮らし始めたから、自分の娘と変わらない年頃の娘ではあるが、良いことも悪いことも全て受け止めようと思っていたが、その言葉で何も出来なくなった。
同居を始めて直ぐに、彼女の娘がバイトを繁華街の焼鳥屋で始めると言った時に俺は認めた彼女に注意した。
「俺の娘なら絶対に許さない」
とまで言った。
だが、彼女は自分が厳格な両親に虐げられてきたから、自分の娘だけは自由にさせたいと引かなかった。
結果…
段々、帰りは遅くなり、最終的には始発で帰宅。それだけでなく、学校にも行く日が減っていった。
結局、しょっちゅう二人は喧嘩。
娘を手に負えない彼女は段々何も言えなくなっていく一方で、学校からの呼び出しにも萎えていた。
そこで、一緒に学校にも行ったこともあったが、今度はそのことが娘は気に入らなかった。
「父親面するな…」
2人が大喧嘩した際に、止めに入って言われた言葉が
「後から来やがって!」
この言葉が許せず、彼女に娘に謝らさせろと言ったが、それは出来ないというので、出て行ってもらった。
今でも、彼女の娘は許せない。
反抗期の娘とは言え、言っていいことと悪いことはあるし、それについて謝罪させなかった彼女が許せない。
彼女と再会して
「一人じゃ辛い…」
と泣かれたが、未だにその蟠りは消えてない。
一方、彼女といると楽なんだと実感している自分が居る。
勿論、また二人と一緒に暮らそうとなんて気持ちは全然無いが、このまま何も無かったようにヨリを戻すのもという、ジレンマがある。
早いうちに一度話をしようと思うのだが…
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