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climber

「お前なんかに登れっこない」
「もうこの辺りで引き返した方がいい」
「もう限界なんだ、やめときな」
自分の中から声がする。
それは自分の姿だったり、友人だったり、昔の顧問の先生だったり様々な姿形で私自身を蝕んでゆく。
「五月蝿い!少し黙ってろ!」
頭の中でそう叫ぶ。
体は熱と疲労を感じながら、それでも1歩前に進む為の動作をやめない。
これが体にいいだとか、精神にいいだとかそんなことは関係ない。
ただただ自然に身を任せて、今日もまたひたすらに登る。

私は登山が好きなんだ。
ただそれだけなんだ。

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