薬剤師や調剤事務が、自身の給料を増やす方法 〜経営者との健全な闘いを通して〜

企業に属する薬剤師や調剤事務が、その企業内での給料を増やすためには、どうすれば良いのでしょうか?

それを知るためには、先ず経営者が従業員に対して、どのようにして給料の額を決定しているのかを知る必要があります。

多くの経営者は、ある従業員の持つ能力がどれほど代替不可能か、ということに基づいて給料の額を決定します。
多くの社員が1分間で牛丼を5杯作ることができるとき、同じ時間で牛丼10杯を作れるAさんの給料は、他の社員より高くなる傾向があります。
それは、牛丼10杯を作ることができるというAさんの能力が代替不可能だからです。
また、多くの社員が牛丼を作るという仕事に従事しているとき、豚丼のメニューを考案し、それがヒットすれば、経営者はAさんに高い給料を支払うはずです。
なぜなら、ヒット商品を開発するというAさんの能力が代替不可能だからです。

よって、一社員が自身の給料を高めたいのであれば、「他の社員がやっていない仕事(代替不可能な仕事)」をどれだけできるかということを意識するべきであると考えています。
もちろんその仕事は、利益に貢献するような価値のある仕事でないと意味がありません。

また、経営者の立場では、代替不可能な能力を持つ社員がいることはありがたいことなのですが、長期的な視点で見れば、そのこと自体がリスクにもなり得ます。
その人にしかできない仕事を多く持つAさんが、休んだり、辞めたりすると、経営が成り立たなくなる可能性があるからです。
だから、経営者としてはAさんの知識や技術を社内で共有させたり、他者を教育したり、Aさんがいなくても誰でもそのアウトプットが維持できる仕組みを作るなどして、代替不可能な能力を持つ社員を減らそうとします。

これはある種の、従業員と経営者の“健全”な闘いであるわけです。
従業員は自身の給料を高めるために、(価値のある)代替不可能な仕事を増やそうとし、一方で経営者はリスクを減らすために、仕組みを構築するなどし、代替不可能な仕事を減らそうとする。
そのサイクルが実現すれば、結果として、企業は成長し、より大きな利益を手にしたり、イノベーションを生むことができると考えています。

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