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コロナ禍によって「マスクを忘れる夢」を見るようになった人達

私はその日見た夢を可能な限り日記に記録しているのですが、ここしばらく「外出中、マスクを着け忘れて慌てる夢」を見る頻度が増えてきました。

当然これはコロナ禍で「外出時にはマスクをつける」という習慣が定着したことによるもので、それ以前の、そもそもあまりマスクをつけていなかった頃にはそのような夢を全く見ませんでした。

そうしてふと「自分と同じようにコロナ禍に関係する夢を見た人はどれだけいるのだろう?」と思い、Twitterでこのようなアンケートをとりました。

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見ての通り、日本で感染者の確認された2020年はじめ以降にコロナ禍関係の夢を見たかどうかのアンケートで、一週間の間に2000票近くの投票をいただきました。
そのなかで、「見てない」は100票前後のあたりに80%となってから、終盤まで同じ比率をキープし、最後に79.4%となるまで殆ど変化していません。
つまり2021年9月時点では、5人に1人がコロナ禍に関わる夢を見て、それを覚えているということになります。

それでは、何か新しい出来事が日常として続いた場合、人はどれくらい経てばその夢を見るようになるのでしょうか。Twitterアンケートから誘導させたGoogleフォームによるアンケート、そしてTwitter検索を使ったツイート調査を見ていきたいと思います。

Googleフォームによるアンケート

先のTwitterのアンケート画像にある通り、時間のある人にはGoogleフォームのリンクからより詳細なアンケートをしてもらうようお願いしました。

■年齢と性別のグラフ

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この記事を書いている時点では87人の方にご回答いただきました。年齢や性別に関しては、何かしら傾向があると面白いなと思ったのですが、この人数ですと偏りが大きく、そこらへんの発見はあまり無さそうです。
このあたりはツイート文章をもう少しよく考えて、フォームへ誘導するように考えておくべきでした……。
(解答時間の目安を書いたり、覚えてない人も解答を促すようにするなど)

■夢を見た回数のグラフ

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こちらも私の素人調査なところが出てしまったのですが、「複数回見た夢の正確な数は覚えていないだろう」と2~3回、4回以上と数値をまとめてしまったので、グラフの表示としては不適切な形になっています。
もしこれを1回ずつ個別にバラしたら、綺麗な階段状になるかもしれないのに、まとめたせいで正確な推移がわからなくなってしまいました。
しかし、「そうした夢を見た」という人の多く(1回と答えた人の倍程度)は複数回、コロナ禍に関係する夢を見ていることがわかります。

■夢を見始めた時期のグラフ(上:積み上げ 下:半年区切りを除いた個別)

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どのくらいの時期に夢を見始めましたか? という質問の解答結果です。
夢を見た時期に関しては「詳しくは覚えてないけど、2020年の上半期に見たな……」くらいの人もいれば「2021年の5月に見た」と時期を絞れる人もいると思ったので、半年区切りの回答(積み上げグラフの灰色部分)と3ヶ月毎に分けた回答(積み上げグラフのカラー部分)を集め、それらを合算して積み上げたもの(上のグラフ)と、3ヶ月ごとの回答のみを個別に並べた通常のもの(下のグラフ)を用意しました。

こちらも母数の少なさがあるので確実なことは言えませんが、当然、時間が経てば経つほど、そうした夢を見始めたという人が増えています。そもそも数ヶ月前の夢を覚えてる人が稀だという留意点はありますが……。

やはり100人前後で何かしらの傾向を掴むことは難しいようです。しかし、このアンケートでは見た夢の内容についても可能な限り記入していただきました。そちらのほうでは、いくつか面白い夢の報告があったので、それらは後ほど紹介したいと思います。
その前にもう一つの調査、ツイート検索の結果を見ていきましょう。

Twitter検索を使った調査

Twitterには世界中の何気ない呟きが全て記録されているので、過去のツイートを検索してみればある程度の統計がとれるハズと考えました。
事実、Twitterで「コロナ 夢」と調べれば、コロナ禍直後から現在にかけて「自分がコロナに感染した夢」の報告が無数に上がります。もしかしたら、その総数はマスク忘れの夢より多いかもしれません。

しかしこれらのツイートは一日だけ切り取っても数百件以上ひっかかるうえに、全てが「睡眠中に見た夢」について語っているわけではないので、個人の調査では限界があります。例えば

・「~するのが夢」「~は夢のまた夢」「コロナは夢だったということにならないか」という、展望の表現として使う場合
・政治批判、社会風刺、あるいは啓蒙などといった目的で「こういう夢を見た、皆さん気をつけて」というように語る、本当に見たのか疑わしい場合
・「今日は~という夢を見た。それとニュースではコロナの~」という別々の話をひとつのツイートにまとめたもの

などが無数に引っかかってしまいます。最初は、ひたすら検索ワードや除外ワードを突っ込んで検索しようとしたのですが、どうやら検索にも字数制限というか限度があるようで、あまり詰め込むと検索結果が出ませんでした。
なので今回は、調査しようと思った発端である「マスクに関係する夢」だけに絞って調べています。

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こうして集めてみると、ようやく傾向らしいものが見えてきました。
①も②もどちらもマスクの夢を集めたものなので、お互いの比率が似るのは当たり前なのですが、特に2020年の4月と、21年の1月、5月、8月に経験した人が多いことと、それらほどではないにしろ、8月あたりもやや夢を見た人が多いことがわかります。
ちなみに、日本人には「初夢」という概念があり、正月前後には夢を覚えようと意識し、見た夢を報告しやすくなります。それを考えると、2021年1月に急激に数が増えるのは「初夢文化のせいでは?」と思うかもしれません。
しかし、1月は三が日に限らず、中旬以降も報告が多くあります。
そしてこれには確かに、ちゃんとした理由があるのです。

感染者数と夢の相関関係

それではまず、先程のツイート検索の結果をグラフにしてみます。

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続いて、NHKが公開している感染者数のグラフを引用します。

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第1波~第5波 感染者数グラフ(全期間を1画面表示) 
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/entire/
より画像引用 情報提供:NHK

一見、グラフの山の大きさはお互い真逆に見えますが、注目すべきは山になっている時期です。感染者数のグラフをみると4月、8月、21年の1月、5月、そして8月以降、ツイート数が増えた時期とおよそ一致しており、第一波~第五波と呼ばれたタイミングに比例してマスクに関する夢を見たと報告した人が多いことがわかります。
もしかしたらコロナに対する不安がそのまま「物を忘れて不安になる夢」と連想されて、マスクの夢へと繋がっていくのかもしれません。

当然これは相関関係であって因果関係と決まったわけではありません。感染者数が増えればそれだけ周囲でコロナの話題を見聞きすることになりますから、ニュースやSNSの話題を見て「そういえば」と夢を思い出す機会も増える可能性もあります。
しかしどちらにしろ、不安になるほどコロナに関わる夢を意識しやすくなるのは事実といえるでしょう。

時期で変わる夢の内容

また、今回はマスクの夢に絞ったのですが、それでも時期によって大きく内容が変わっていくことがわかりました。

1月~2月
このあたりは検索ワードに「マスク」と入れてるにも関わらず、それ以外の雑多な内容の夢がみられます。「自分が感染した夢」「職場の人たちが感染した夢」「コウモリが出た夢」など……そして夢を見たことで「マスクを用意しておこう」と考える人がいたようです。
しかしこの時期はそもそも夢を見たという人がかなり少ないです。

1月下旬~4月
雑多な夢であると言いましたが、それでも1月中旬から多い夢があります。それは「マスクを買うために探す夢」です。特に夢をみた人が多い4月前後は、まさにマスク不足が連日騒がれていた時期で、このあたりは殆どの内容が「マスクが買えない・買えた・作った」という内容のようです。
当然、着けるべきマスクがない人が殆どだったので「マスクを忘れる夢」を見る人も少数派で、あまり見かけませんでした。

5月以降
マスク不足が解消された瞬間、マスクを買い求める夢の数がガクっと減っていきます。そしてその変わりに増えたのがマスク忘れの夢です。
在庫問題が解消されて以降、目立ったマスク関係の変化がないので、以降はずっとこの夢が最も見られるようになりました。

こうしてみると、そのときの日常において、自分が身近な状況ほど夢の内容に反映されやすくなることがわかります。当然これはすべて「マスク」を検索結果に含めたからなので、それ以外の夢も含めたらどうなるのか気になるところですが、しかし「感染した夢・感染者が出た夢」に限っても、その場所や展開の部分をみれば、より自分にとって身近な場所(病院によく行くなら病院、ライブイベントに行くならライブ会場)になる可能性は高いかもしれません。

ところで、不安を感じるほど夢に出やすくなるというのなら、当初の疑問である「新しい日常が夢に反映されるのにどれくらいかかるのか?」を断定することは難しいかもしれません。時期や場所、そして本人の性格によって、不安に感じるタイミングにバラつきが発生するためです。
とはいえせっかくここまで調べたので、もう少し考えてみたいところです。そのためには、夢の内容をもう少し掘り下げてみたいと思います。

コロナ禍の影響を与えやすい夢の展開と日常

寝るまえに「こういう夢が見たい!」と祈り続けて眠りに入ったとして、そのとおりの夢を見られた人がどれくらいいるでしょうか。おそらくですが、理想の夢が見られる事はあまりないと思います。
『夢を見るとき脳は――睡眠と夢の謎に迫る科学』によれば、レム睡眠の夢を中心に、夢の世界というものは情動的な感情をもたらした出来事や懸念、課題といったものを元に構築することが多く、また関連性の薄い連想を繋げて展開を作ると考えられています。
ときにすっかり忘れていた昔の出来事が夢に現れることもあれば、視界には入ったものの全く頭に入れてなかった情報、文章、映像といったものが夢の世界ではじめて明確に現れることもあるでしょう。

では何故、連日のように見聞きしているハズのコロナ禍が夢に影響を与えてしまうのでしょうか。理由のひとつとしてはもちろん、夢の世界を構築する材料としてコロナ禍という情報があれば、いつかは夢の連想ゲームのうちに出ることになるでしょう。しかしもうひとつ考えられる理由があります。
それはマスクをはじめとした、コロナ禍のなかでもウィルス本体とは別の、部分的な要素が日常の行動と繋がっているからです。

「夢の舞台がどこになるか」「そこで何が起こるのか」という部分は、夢の真っ最中では殆ど予想ができません。夢は次々と関連性を探し、連想ゲームのように展開を切り替えていってしまうのです。
しかし「自分が何をするのか」は、ある程度日常の行動で決まってきます。「商品をレジに運んだら支払おうとする」「何かに追われたら逃げ続ける」「喉が乾いたら飲み物を探す」というように、当たり前の行動というものは夢の中でも当たり前に行おうとします。
「マスクを忘れて慌てる夢」というのは、「外出するときはマスクをする」という前提が日常として定着したからこそ、夢のなかで「外で人が多いところにいる(展開)→マスクをしなければいけない(能動)」というように自然と移行するのです。

この部分に注目すれば、コロナ禍に影響を受けた夢もその内容から「連想によって突発的に展開が現れた夢」と「日常に染み付いているから何度も見る夢」で分類を分けることができるような気がします。

例えば「コロナに感染したので病院で検査を受ける夢」を見たとします。この場合、「病気を疑って病院に行く」は自分が自然と行動する「能動」要素です。しかし「コロナに感染する」の部分は、夢の連想システムにより発生した「展開」要素と考えることができるでしょう。
この状況になるためには「自分が病気になる」「舞台が病院である」等の、コロナを連想しそうな前段階が必要ですが、普段あまり病気にならず病院にも行かない人は、こうした前提が起こりにくいのではないでしょうか。
そうであれば、自分が感染者になる夢はあまり見ないかもしれません。

しかし「展開」要素でも、それが日常と密接に関わってさえいれば夢として現れやすい部分もあります。
Googleフォームで解答いただいた夢の報告に、ひとつ非常に興味深いものがありました。「芸能人と会話する夢が多くなった」という報告です。
この回答者が「登場人物がテレビやネットで見るひとになっているのかも」と報告したように、生活において友人よりも芸能人の顔を見る機会が多くなることで、「自分が普段見る顔」という日常が変わってきていると考えられます。事実、自分や、この話を聞いた周囲の人にも「Vtuberや芸能人と会話する夢」や「配信や番組を見る夢」が最近増えたと感じる例がありました。

また、ちょっとおもしろい例では「自分の味覚がなくて不安になる夢」という報告もありました。夢の世界では、視覚(その次に聴覚)が感覚のうちの殆どを占めることが多く、嗅覚や味覚がはたらかない場合が多いです。
そのため、夢の中で物を食べたときに味がしないという展開から、コロナ感染の症状を連想してしまい、そんな内容に切り替わったのかもしれません。

逆に、コロナと密接でないことによって、関連が発生せず、その影響を受けにくい夢の内容もあるやもしれません。
普段から音楽などのライブに行っていた人の場合、ライブの夢をみたあとの感想としてTwitter上で比較的多く上がっているのが「誰もマスクをしていない、コロナ禍前(終息後)を思わせる夢だった」というツイートです。
コロナ禍になってからライブに行く機会は大きく減りました。マスクを着用してソーシャルディスタンスに気を使ったライブが開催されることもありましたが、応援してるバンドや組織によっては全く行かなくなった人もいるでしょう。この場合、自分が持っているライブの情報にマスク等が紐付いていないので、連想が起こりにくくなっている可能性が考えられます。
また、これはライブというシチュエーションが「あまり対面で喋らない」ということもポイントです。芸能人の夢のように、「誰かと会話する」という状況だと、その共通点から普段の会話と結びついて、マスクが無い違和感に気づいてしまう確率が発生してしまうのです。
コロナ前には卒業したはずの学校の夢で、友人との会話でコロナ禍の状況を気にしていた場合、そうした例に当てはまる気がします。

また、私はマスクを忘れて慌てる夢を何度か見たのですが、それ以前は学校で宿題や体操着を忘れるとか、買い物でお金を下ろすのを忘れるとか、そうした「忘れて焦る」夢を見ることがありました。
これは幼少期に自分がよく忘れ物をしたり、日頃から「何か忘れてたらどうしよう」と不安になることが多いことが影響してるかもしれません。
もしかしたら、今まで忘れ物を殆どしたことがなく、また精神的にもそうした心配を全然しない人は、忘れて慌てる夢を見ないのでしょうか。
もしそうなら、またコロナ禍が影響された出やすい夢の内容も変わってくるのかもしれません。

これらをまとめると、コロナ禍が夢に影響を与えやすいのは、どれだけ自分にとって日常的に関わっているかがポイントで、「マスクをする」という行為は、多くの夢のシチュエーションと連想が繋がりやすいため、発生確率が非常に高くなることがわかります。
(人と会話する・外を歩いているだけで連想をするかもしれないため)

逆に、自分の日常にそこまで関わらない場合、毎日見るようなものでも夢に出る可能性は少なく、「コロナに感染するかもしれない」という不安も、結局のところ自分にとってより身近な「忘れ物をする」などの不安要素に置換してしまうのでしょう。

日常が夢に反映されるまで

こうした「連想して偶然現れること」と「日常的が故によく現れること」を分けて考えてみると、ツイート検索で明らかになっていた時期ごとにおける夢の内容の傾向にもそれらの影響が見てとれます。

1月あたりに夢の内容がバラけていたのは、まだコロナが日常となっていなかった時期であり、不安に思ったとしても、自分にとって身近なシチュエーションが無い状態でした。
そのため、人それぞれが何かしら別の展開でコロナを連想するため、ある人は職場の集団感染を思い浮かべ、ある人はゾンビから連想し、ある人はコウモリが恐怖の対象になりました。

3月から4月にかけては国内の感染者の増加とマスク不足が重なり、多くの人が強い不安を感じ始めたタイミングです。
夢は、そのひとの情動的な感情や懸念、未解決の課題といったものを材料としやすい特徴があると考えられています。そのとおりであれば、まさしく不安が結びついた結果の、夢の増加なのでしょう。
さらにマスク不足のなか、毎日薬局やコンビニでマスクがないか確認するという日常を続けていた人も増えたはずです。こうすることで、「外にでかけている」「店にいる」「何かを買う」というシチュエーションの夢になったときに、マスクを探すという連想が発生やすくなりました。
しかし、「その時期に多くの人がマスクを探す夢を見た」としても「よくある夢として何度も出てきた」人は殆どいないことに注意しなければなりません。マスク不足が続いたのは2~3ヶ月程度なので、2回以上見るにはやや期間が短いかもしれないわけです。

不思議なのは、5月以降にマスク不足が解消されると、そうした夢の報告がピタリと止んだことです。これは日常の夢としては奇妙なことです。
たとえば多くの人は、学校を卒業してから何年、何十年と経っても学校にいる夢を見ます。引っ越してから数年経っても引越し前の家で食事をしたり、何年も会っていない旧友と昨日まで会っていたかのように会話する夢を見ることがあるはずです。
しかし、マスクを店で探す夢・買う夢・買えない夢の場合は、2~3ヶ月程度それが現実として起こって日常であったにも関わらず、夢のなかでは何度も見る夢として定着することはなかったかもしれないのです。
これは先程言ったように、多くの人が複数回マスク探しの夢を見たわけではないことが関係しているかもしれません。

「日常的にしているから夢で連想しやすい事」と「何年経っても反復する夢として日常が定着する事」は分けて考えるべきかもしれません。
その場合、夢の定着具合はおよそ以下のように分けることができます。

■身近になっていない日常:稀に連想して夢に現れる
たとえ毎日のように見聞きしても、自分の生活と関わりが薄い場合、普通の荒唐無稽な夢の内容で偶然連想されなければ出てこない。しかし、連想されればすっかり忘れた何十年後でもふいに出る可能性はある。
(これは当然以下のすべてに言える)

■身近になっている日常:その日常が続いてる間は定期的に夢に現れる
自分の生活と密接に関わるようなイベント(日常)が続いているあいだは、夢のなかで連想して発生しやすいため、発生率が大きく上がる。
しかし、夢に一回出た程度の期間のうちにその日常が終われば、反復して同じ夢を見る可能性は低い。

■長期的に身近になった日常:日常が終わっても定期的に夢に現れる
一度見た夢と似たような夢は短期間のうちに発生しにくいが、逆に言えば似た夢を何度も見るくらいの期間が経ったとしたら、それは反復する夢として夢の材料に刻まれ、日常が終わっても夢に現れやすくなるかもしれない。

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不安感が夢の出現率に影響を与える以上、確かなことは言えませんが、マスク探しの夢が4月に一気に増えたことから「連想しやすい日常が夢に発生しやすくなるのは2~3ヶ月」であり、また「一度夢を見たら、同じ夢はしばらく見ない」と仮定すると、同じ夢を合計で2~3回ほど見るのに、多くの場合は半年から1年ほどかかるはずです。
Googleフォームで解答いただいた約90人のうち、2~3回以上見たと答えた人の時期を見ると、その多くが21年から見始めた人で、次いで20年下半期に見た人と続きました。2020年の6月以前に見始めた人は3人程度しかいません。

このことから、日常が夢の中に定着して反復して現れるのには、一般的には半年~1年以上かかると考えられます。

とはいえ、この予想は殆どが「今得た情報で考えるとそんな感じがする」程度の話ではあります。
・そもそも2021年9月時点でも5人に1人しか見てない(覚えてない)こと
・不安感によって夢の発生タイミングが上下すること
・マスク以外のコロナ禍の夢の調査ができてないこと
コロナ禍が終息してから数年経ってどうなるかが分からないこと
など、情報不足や懸念点は数多くあります。

しかし逆に、不安感が夢の出現に大きく影響することや、その内容はどれだけ多くの夢のシチュエーションで連想しやすいかも関わってきそうなことが分かりました。これらは起きてる間に不安を解消するなどによって、悪夢や気持ちが落ち込むような夢を減らす方法のヒントになるやもしれません。

アンケート

Googleフォームで行ったアンケートを少しだけ作り直して、以下に用意しました。もしよろしければ、この記事を読んで「そういえば」となった方は記入していただけると幸いです。
また、そうした覚えがない人でも「コロナの夢じゃないけどあの夢は影響を受けてるかもしれない……」といったことがあれば、それ用の解答欄を用意しているのでぜひご回答ください。
前者は6問、後者は4問あり、所要時間は記述解答以外はどちらも1~2分程度で終わると思います。

https://forms.gle/fnhGputidt1VfYQA9

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私は趣味で夢について調べてみたり、自分の見た夢のなかで印象的だったものを、絵日記として以下のようなイラストにしています。

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もしこの記事を読んだなかで「自分の見た夢を絵にしてほしい」という方がいらっしゃいましたら、ぜひともSkebよりご依頼ください。(当然コロナ夢以外の夢、大歓迎です。)
https://skeb.jp/@aldarsign

ただ注意点として、夢というのは記憶がおぼろげになりやすいぶん、後から与えられたイメージによって容易に変貌してしまいます。ご依頼頂ける場合、可能な限り細かく伝えていただけると齟齬が発生しにくいことと、また万が一そうした間違いが発生しても責任は負えないことをご了承ください。
また、キャラクター・風景あたりは良いのですが、実在の人物の似顔絵は苦手ですので、そこらへんも期待にお答えする事はできないかもしれません。

記事を読んでくれてありがとうございました。 よろしければご支援いただけると励みになります。