見出し画像

好きな人がむせたら冷める私がいよいよ脱カエル化現象かもしれない

カエル化現象という言葉を数年前に聞いたとき、「好きな人に対して急激に冷める」なんて非情な人間は自分位のもんだと思っていたからやけに感動したのを覚えている。

例えば好きな人が待ち合わせ場所に現れるだけで一気に冷める。私なんかのために髪セットして服装気にして、電車賃払って時間使って、こんなところに会いに来てくれたのか、、と、冷める。なんなら数日前の、どこで待ち合わせる?何時?なんてやり取りから徐々にめんどくさくなり始める。

好きな人の鼻毛が出ていたら冷めるし、息が臭かったら冷めるし、ご飯の時むせかえったら冷める。
靴の先がとんがっていたら冷めるし、食べカスが口に着いたら冷めるし、以前は抜け落ちた髭が下の毛みたいだったので勘弁してくれと思った。

好きな人と御飯に行くとき、鼻毛が出ないように、息が臭くないように、むせないようにと自分が気を付ける以上のレベルで、相手がそうならないことを祈る。とにかく相手の格好悪い部分を見たくない。落胆したくない。

こんなことを綴っているのも、実は最近好きな人が出来たからだ。
おめでたいことではあるが、相手は40代既婚子持ちのしかも会社の上司である。全然めでたくないのである。このような人に叶わぬガチ恋をするなんて我ながら喪女道を突っ走ていると感じる。

最初は、手の届かない憧れの人、一緒に毎日働けているだけありがてぇ・・くらいに思っていたのだが、この方普通にサシ飲みに誘ってくれるし、朝まで一緒に飲んでくれくれるし、上司のくせに友達みたいに喋れるしで、手が届きそうで届かない感じがまた好きを増幅させやがる・・・

そんな気持ちがここ1年くらい続いている。
同じ人を1年以上も好きであることは私史上無かったことなので、自分自身驚いているし、喜ばしい。好きになる相手は問題あるにしても、好きを長持ちさせることが出来るんだという点で喜ばしい。

そんなお方と、先日再び飲みに行くことになった。
今までは「今夜飲み行く?」みたいな軽いノリで飲みに行っていたので、いつも行先は会社の近くの居酒屋だった。ただ今回は、2週間くらい前に、会社近辺ではない場所で一緒に飲もうと決めていた。

その約束を取り付けたときは、「やった!また一緒の時を過ごせる♡しかも会社と離れた場所なんて…デートみたい!」とウハウハしていたし、約束の日の前の週も相手から「来週は飲み行くよね?」と確認のメッセージが来で「ドゥフフフフフ・・・」とほくそ笑んでいた。

ところが当日、チャットで「どこで待ち合わせ?」「何時?」「仕事〇時に終わるから〇時に着く」と本日の飲みに関するメッセージが複数送られてきた。

ここで例の奴発動・・・
「め・・めんどくっせぇ・・」そういう感情が沸き上がった。
1年以上の恋路の末、この程度のチャットでカエル化現象が再び襲ってくるとは。
テキトーに集まってテキトーな場所にいってテキトーに飲みてぇという私のスタンス。ちょっとそこが用意周到な彼とは合わなかったみたいで、それが引き金になりカエル化現象が引き起こされたのかな・・と突然のカエル化に動揺しつつチャットに返信・・・。

ひとまずチャットはやり過ごし、夜になり、待ち合わせ。
約束の場所に早く着き、待った。
もうこの時点で、「待ち合わせ場所に現れた彼の顔をみたとき、私の恋心は終焉を迎えるのだろうか・・・」と不安MAX。
この人が好きだから今まで仕事も頑張れていたのに、今日で冷めたらこの先私はどうしたら・・・という不安を抱きつつ待っていた。

数分後、彼が現れた。
いつもこのような状況下では「う・・来た・・」というなんとも苦々しい気持ちになるのだが、、、やっぱ襲ってきた同じ感情。

1年の恋もここで終止符を打つのか、、、
と悲しみに暮れながらに入った。

しかし!しかし、である!

彼は私より10歳上で、既婚子持ちであるためか、なんとも溢れ出る大人の余裕なかんじ!
がっついてくる感じも無く、変なテンションでもなく、昼間のチャットとは違ってとてもクールで、私の好きな感じの彼だったのである!

そこで再び思った。「あれ、やっぱり・・・かっこいいかも!?」

そこから先はお酒の力もありいつも通り「好きだなぁ・・」と思いながら夜を過ごしたのである。

それから1カ月ほどたつが、あれっきりカエル化現象は襲ってきていない。日々オフィスで働く彼の姿を盗み見ては「今日もかっこいいなぁ・・」と思っている。

こんなことは初めだ!たいていは、一度現象が襲ってきたらもうそれきりであるのに、今回は乗り越えられた!そして今も日々好きを更新中である・・・。


で、相手が未婚だったらめでたしなのだが。

早く別の気になる異性を作って気を紛らせることを下半期の目標としたい。











この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?