子育て支援、高校にも給食を導入しては?

子育て支援と称して、何もかも「無償化」するような流れがあります。
子育てをしている親の身としては、ありがたくはあるのですが、金だけ配るというのは今一つ工夫が足りないと感じています。

私の住んでいる地域では公立の小学校と中学校は給食があります。
子供が高校生になると、親が早起きする生活を強いられます。
ここでいう親は多くは母親だと思います。家庭によりいろいろなパターンはあるでしょうが現実にはそうだと思います。
通学時間が長くなれば、当然起きる時間も早くなります。
共働き世帯で、毎朝弁当を作るのは大変な負担です。
子供が複数いれば数年~10年以上に渡ってそのような生活を強いられることになります。
家庭の役割として意義はありますが、個々の家庭に負担を押し付けていないでしょうか?
家庭で弁当を作ることに費やす時間は、親の生活時間を削り取っています。
全国でトータルしたら、とんでもない時間になると思います。
また弁当は作るだけでなく、持ち帰ってきた弁当箱を洗う必要があります。子供が自分でやればよいのですが、部活や塾で疲れて帰ってきた我が子に、
と感じる親も多いでしょう。
朝早く、夜遅いという状況になりやすいと思います。

親は十分な睡眠時間を確保できているでしょうか?
朝、子供に弁当を間に合わせるのに多大なプレッシャーを感じていないでしょうか?

これが毎日、何年も続くのは非常に苦しいと思います。
仕事をしている子育て世帯に、こうしたストレスをかけるのは社会的に大きな損失だと思っています。
睡眠不足が続くようなら仕事のパフォーマンスは下がります。また対人関係で怒りっぽくなることもあるかもしれません。
時間の余裕がなければ、心の余裕も生まれません。ボランティアなど地域との関わりに対して消極的になる、どころか否定的にすらなってしまうこともあるでしょう。

私立高校ではカフェテリアがある学校もありますが、それは稀です。
公立高校はじめ大半の学校には、食事を提供する施設やサービスはありません。
私は高校にも給食を導入したらよいと思います。
そのために給食センターを作る必要はありません。
民間の弁当会社に委託すればよいのです。学校側が施設的な対応を取る必要はほとんどないでしょう。配送のスペースを確保すれば十分です。

専業主婦世帯、人口増が前提の時代は家庭に弁当を持たせるのが社会として最適解だったかもしれません。
共働き世帯、人口減の今、単にお金を配るだけではなく、働く親の時間に余裕を持たせる施策が必要です。
子育て支援の本質は親支援です。

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