Solana昔話(その1)

※フィクションです。

むかしむかしのTerra(Classic)崩壊前の頃、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。

おじいさんは、ファーミングに、おばあさんは、鞘取りに出かけました。

おばあさんの収益力に敵わないおじいさんは、何とか現状を変えて威厳を取り戻したいとSolanaを見渡していたところ、Solunaというプロダクトを目にしました。

Solunaは、Solanaのプロトコルで、当時次のような特徴を有していました。

1.ユーザーがTerraのUSTをSolunaに預けると、まず、Terra上のsolUSTというトークンが1:1発行され、それをWormhole BridgeでWrapしたトークン(wrapped solUST。以下では端的にsolUSTといいます。)をSolanaで貰えた。逆に、償還も可能であった。つまり、USTと(Solana上の)solUSTは、1:1で対応していた。
2.預けられたUSTは、TerraのAnchorで運用されることになっていた。そして、Soluna上ではsolUSTをステークできたところ、Anchorでの運用による利息はsolUSTの形で、solUSTのステーカーに配られる仕組みとなっていた(割合は、ステークされたsolUSTの量に比例按分)。この利息配りは別名「リベース」と呼ばれていた。
3.他方、solUSTとUST(wormhole wrapped)の流動性プール及びファーミングがSolanaに用意され、SLNAというイールドファーミング用のトークンによりAPR60%-80%が出ていた。
4.3.の仕組みのおかげで、solUSTのステーキングによるAPRは、Anchorの貸付利息(約APR19%)を大きく上回る水準で推移していた(およそ24%‐32%)。つまり、3でファーミングをしたいがために、solUSTをステーキングしない勢力が存在していたので、その分のAnchorでの利息は、solUSTのステーカーに配られていた。

おじいさんはこれを見てあることに気が付きました。



待てよ。solUSTがもしTerraでステークされているのであれば、Anchorの刻々と発生する利息を1分1秒単位で管理してリアルタイムにsolUSTのステーカーに割り振ることも可能だろうけど、クロスチェーンでそれは不可能じゃないか?

そこで、おじいさんがSolunaのディスコードを覗くと、開発からの次のような回答を見つけました。

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