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溜息の橋(ヴェネツィア)

<イタリア旅行記(2008年夏・ヴェネト&ドロミテ&トリエステ)no.9>

ヴェネツィア共和国の国政の中心であったドゥカーレ宮殿
その華やかな宮殿の一階には、牢獄があったといわれています。

年々増える囚人、そして水面に近い牢獄は劣悪な環境であったので、
運河を挟んだ建物に、「新しい牢獄」が造られました。

ドゥカーレ宮殿で、裁判が行われ、有罪になると、その囚人を、新しい牢獄へ連れて行くときに通ったのが、運河に架かる、この橋です。


溜息の橋(ためいきのはし)
(Ponte dei Sospiri)

当時、有罪になったほどんどの囚人が、この牢獄で一生を終えたとか。
この橋を渡る時、小さな窓から見える海を眺めて、溜息をついた、そこから、この橋の名前が付いたそうです。

ドゥカーレ宮殿内から、つながっているので、もちろん、溜息の橋を渡り、牢獄を見ることが出来ます。

私も見学しましたが、窓のない石造りの牢獄なので、薄暗く湿気も強く感じ、何とも言えない、空気の重苦しさを感じて、息苦しくなり…。
外の空気を吸いに、足早に、通り過ぎたほど。

あの空間で、一生を終えなくてはいけないと考えたら、まさに、絶望。
溜息が出てしまう…。
それを、肌で感じる空間でした。


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