見出し画像

木製の友情の盃・グロッラ ☆ アオスタの有名工芸品です

<イタリア旅行記(2011年 ミラノ & アオスタ & ピエモンテ &ジェノヴァ )no,23>

ヴァッレ・ダオスタ州(Valle d'Aosta)の工芸品として有名な木彫り。
この州ならではの作品があります。

こちらのお店では、その作品が、ずらりと並んでいました。

画像1
画像2
カッフェ・ヴァルドスターノ(Caffe Valdostano)
グロッラ(Grolla)


この平たい壺のような木彫りの正式名は、
「カッフェ・ヴァルドスターノ(Caffe Valdostano)」
「グロッラ(Grolla)」とも、呼ばれています。

通称「カッフェ・アミッツィア(Caffe Amizia)」
「友情(Amizia)のコーヒー(Caffe`)」という意味の木製作品です。

大きさは、様々。
小さいものは、手のひらサイズ。
大きいものは、直径30cmぐらいのものもあり、蓋の部分に、アルプスの花でもあるエーデルワイス(Stella alpina)が彫られています。

使い方は、まず、この中に、リキュール入り熱々のコーヒーを入れます。
コーヒーに、火をつけて、アルコール分を飛ばしてから、穴の開いた飲み口から飲むのです。

複数の飲み口が、ありますよね。
これは、友達同士で、飲み回しをする為で、4つあるということは、4人用。

冬は、凍てつく寒さに見舞われるこの地域。
このリキュール入り熱々コーヒーを回し飲みながら、身体を温め、友情も温めあうのです。
それゆえに「友情のコーヒー」と、呼ばれているのですよね。 

もうひとつの木彫り、これが原型という「盃」も、見せて頂きました。

画像3
グロッラ(Grolla)の原型

こちらが、元々の形だそうで、宗教儀式の時に使われる聖杯を模して
木で造られたのが、この「カッフェ・アミッツィア」の始まりと、言われています。

見せて頂いたものは、100年以上も前のもので、実際に「祝杯」としても、使われていたそうです。

もちろん、購入することも出来ます。
ちなみに…とお値段を聞いたら、約20,000円。

う~ん、なかなかのお値段です。
でも、工芸品(骨董品)は、購入する本人が納得したら、それが適正価格。かなり悩みましたが、私は、小さい2人用を購入しました。

画像4
ふたり用のグロッラ(Grolla per due)

手の中に、すっぽりと納まる可愛らしいサイズ。
帰国後のレッスンで、皆さまにも、興味深く見て頂けました。

なかなか、使う機会はないですが、このグロッラを目にするたびに、
この旅の事を懐かしく、思い出しています。

お読み頂き、ありがとうございます。 サポート頂ければ、心強いです。