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中学生がSDGsについてプレゼンするのをサポートしました

本日は、SDGsの発表を控える中学生たちに、そのプレゼンテーションのブラッシュアップをしに2コマの授業に伺いました。
ポイントは、企業研修や経営者研修で大人にお話するのとまったく同じ。
イイタイコトはなにか?ストーリーは自然か?きちんと調べられているのか?なぜあなたがその話をするのか?

イイタイコトはなにか?

どんな授業でも研修でも、「最初に10倍速でプレゼンしようと思っている内容をぜーんぶ説明して!」と伝えます。
その上で、「で、ここで一番イイタイコトはなに?」と聞きます。
これをパっと言える人は大人でも少ないんです。

自分でも分かってないと、なかなか伝わらないからねー!じっくり考えて!!まずは口に出してみよう。

ストーリーは自然か?

調べ学習を進めていると、どんどん内容は広がります。アルバ・エデュのプレゼン授業で行っている、「広めて-深めて-選ぶ」、のプロセスのうち、「広める」のはみんな得意。でも、子どもから大人まで「深める」ことにはそんなに慣れてないんですね。広めただけだと、ストーリーがそもそもなかったり、不自然だったりするんです。
この「深める」コツをちょっとお話すると、みんな「あー」ってわかってくださるのですが、一人で深めるのは結構大変。だから私たちが壁打ち相手になるんです。私自身、誰かに壁打ちしてもらうと頭がスーッと整理されます。できるだけこのプロセスは踏んであげたい。

きちんと調べられているか?

大人、そして一部の小学生でも当たり前のように行うようになった「ググる」という行為。この検索方法について、近道を知っているか否かで、調べ学習の効率や内容は大きく変わります。将来、どんな仕事に就くにせよ、中学生のうちに調べ学習の型は完成しておきたいもの。検索の技はその土台です。なるべく一人ひとりに技を伝授しながら、一緒に内容を吟味していきます。

なぜあなたがその話をするのか?

ネットに出ている情報をまとめただけでは、単なる要約レポートに過ぎません。それは恐らく、誰がおこなっても大きく変わりません。そのうちロボットがやってくれるようになるでしょう。
なぜあなたがこのプレゼンをするのか?なぜあなたはこのテーマを選んだのか?どんなところで心がキュンとなったのか?どこを一番伝えていきたいか。最初のイイタイコトと言ったり来たりしながら、ここをまとめていきます。

欧州のスピーチの教科書には「エートス、パトス、ロゴス」という言葉が、弁論をする際に大切なもの、として出てきますが、これはアリストテレスが『弁論術』の中で語っているものです。この中でエートスは「この人が言うから納得できる」と人に思わせる、発言者の人柄や権威といったものです。
自分がこう考えるから、こういう意見を持つんだ、という「それらしさ」も大事な要素なんです。

以上のような指摘を一人ひとりに順番にしながら、パワーポイントをいじる作業をしてもらいました。

作業が進んでいる子には、発表本番までに考えたことを「実践すること」まで約束してくれた子も!

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みんなが選んだテーマは千差万別。SDGsについての理解が進んでいて、聞いていて「へー」と思うことも何度もありました。
次回の授業は、実際に発表をしてもらって講評していきます。
今日ガツガツ伝えたことが、みんなにどんな風に伝わっているか楽しみです。最後に伝えたのは、「今日の意見はあくまで私の意見。いや、違う、自分はこう思う!っていう発表を楽しみにしています」
そう、だってプレゼンに正解はないんだもの!

学校への出前授業やオンラインの授業を提供するために使わせていただきます!