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動物とのコミニュケーションは付き合いを継続する前提で始める。

子どもの頃、私は今は無きムツゴロウ王国が大好きだった。

広大な大地で、誰も飼育しないクマや大型のイヌ、珍しいトカゲやフクロウなど沢山飼育してみたかった。

私が子どもの頃、日本はバブルだった。

バブルの頃は、ライオン、トラ、クマ、オラウータンなどを自宅で飼育している人々がおり、北海道の図書館に行けば、自宅でのクマの飼育方法についての古い本を見つける事ができた。

麻薬王のような生活の人が沢山いた。

麻薬王にあこがれた私は、飼育するための自宅改装方法を調べた。現実味を帯びた要求をしてくる私に困った両親は、イヌやクワガタ、ヤモリやイモリでスケールを小さくして叶えてくれた。

まあ、クワガタは自分で捕まえたんだけど。

しかし、体の小さな彼らは、子ども達にいじり回され、逃げ出し、そしてすぐに弱った。

特に昆虫は、元気に餌を食べていても次の日には死んでいた。

これが結構な割合ですぐに死ぬのだ。

「また、死んだ」

その悲しみたるや、チョコフレークの生産終了をしのぎ、マリアナ海溝並みに深かった。子どもなりにかなりショックだった割には、何も調べなかった気がする。今更ながら、自分ながら子どもは残酷だと思った。

30数年後、私は大人になっていた。生き物だから、子どものままが良くても無理だと怒髪天さんが言っていた。

ある日、アメリカ人とのコミュニケーションの違いを考えていて、突然ひらめいたことを妻と話し合ってみた。

単に手荒く扱ってたから死んだんじゃないの?

当時はネットもなく、持ち方や世話の仕方は祖父母や友人の口伝、良くて飼育本だ。小さい生き物はすぐに死ぬのだと思っていたが、大きな間違いだった。

動物と接するのもコミュニケ―ションじゃないのか?

完全に知識が不足している。

あの悲しみを繰り返さないため、コミュニケーション能力を進化させることを決めた私は、自分の子どものために検索を開始、あっさりと見つけたこの本を手に出会った。

動物のカメラマンが書いたこの本、企画が完全に天才的。

動物を撮影するために、動物が安心して大人しくなる持ち方を一般公開したコミュニケーション本だ。

クワガタやバッタ、ヘビの持ち方などの初心者コースから始まり、ページをめくるたびに動物はハードになっていく。

上級チャレンジは、オオトカゲやナイルスッポンだ。ぜひ、家族でチャレンジしてみたい。  

いつ「イッテQ」や「Netflix」から依頼が来るかわからないけど、準備があれば、すぐロケに行けるから安心だ。

これらの動物が周りにいない時でも心配はいらない。

自分の子どもでやったら、大ウケだ。

私は、自分の子どもに全ての動物の持ち方を順番にせがまれ、最終的には泊まりにきた子全員にサソリの持ち方をリクエストされた。


説明に大人しく聞きいる子どもたち

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サソリと大型犬の持ち方は何度やらされたかわからないが、その経験は今やCrossfitに役立っている。

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下らないことこそが人生では、大切だ。

動物の持ち方は、長い付き合いを前提としたコミニュケーション技術の一つだ。

英語や手話と一緒。

コミニュケーションには、正しい方法とやってはいけない事がある。

「今までのやり方にも、この本にも縛られる必要は無いのです」

動物の持ち方は、それを教えてくれる。

コミニュケーションは、長い付き合いを前提としたこちらの心構えでもある。

これからも子ども達に動物の持ち方を通して、様々なコミニュケーション方法を教え、体験させたい。

友達とケンカしても、動物を引き合いに出して、意思疎通を説明すれば理解が早いはずだ。

きっと人生の役に立つこと請け合いだ。

本日もご愛読感謝です。

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