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北欧メンタル治療日記

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スウェーデンで受けたカウンセリングと自身の変化過程の記録。日本で生きづらさを感じているどなたかの元に届いて、何かのきっかけやインスピレーションになればいいなと願い綴っています。
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2021年10月の記事一覧

到達地点はさておき飛距離を測ってみよう

さて、前回の記事で私のクラッシュやパニックには劣等感による焦りが大きなきっかけになっていると書いたのですが: その話の流れから、先生と一緒に私の劣等感について掘り下げて行きました。 私の劣等感と果てしない改善への欲求は、親に褒められた記憶が全くないことと、良いところよりも悪いところに注目して成長を促そうとする日本の教育から出来上がっているものだろうと推測しています。自分よりもコミュニケーションが上手な人、輝かしい学歴やキャリアを持っている人、高いお給料をもらっている人など

良い患者さんでいようとしてるでしょ?

日本人女性として生まれ、親や社会に認めてもらえず引け目ばかり感じて来た自分にとって、「人にどう思われるか」を考えずに何か行動を起こすことがこれほどにまで難しいことなのかと、特にここ数年は心底呆れるほど思い知りました。あまりそういった概念を持たない海外育ちの友人たちに、何度も何度も「気にしなくて良いんだよ」と優しく言ってもらってもなかなか変えられず、それでも諦めずに声をかけてくれる友人たちには日々頭が下がる思いです。 相手と意見が合わず拒絶されるよりは、自分の意見を出さずに相

ハズレたガチャを引き直す

二度目のカウンセリングと三度目のカウンセリングの間に引っ越しをしました。ずっと家具付きの部屋を間借りしていて新居も間借り、元々持ち物の少ない私ですが、引っ越し作業というのには力がいるものですね。 スウェーデンの賃貸事情はとても厳しく、公営の手頃な賃貸アパートにはとんでもない長蛇のウェイティングリストが出来上がっています。登録して三年程度の私の順番は、かなり郊外でも100番かそれ以上。定職のある人は投資も兼ねて購入してしまう方が効率的ですが、私は今IT系の専門学校に通っていて

電話がこわい病

三度目のカウンセリング。引っ越しをして環境が変わり、新しいエリアの散策が楽しかったり、家賃も以前より安くなり経済的負担も軽減され、薬の服用にもすっかり慣れたことで気が楽になったり、外的ストレスが減ったことで勉強や仕事に対する意欲も戻って来ました。一時はもうここでの生活を続けられないんじゃないか、帰国するしかないんじゃないかと思い詰め、全て投げ出してしまいたい気持ちにまで陥ったので、そこからしっかり抜け出せたことに自分自身大変安堵したと先生に伝え、先生も喜んでくれました。 環