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好奇心は愛よりも強い
1ヶ月ほど前に、『オリガ・モリソヴナの反語法』という米原万里さんの有名な小説を読んだ。
ソ連で幼少期を過ごした日本人の主人公シーマチカが、そのときに出会ったあるロシア人女性の謎を、大人になってからひも解いていく……といった内容で、一見謎解き小説のようでありながらも、ペレストロイカの時代に生きたロシア(ソ連)の女性たちの運命を鮮明に描いている社会派な小説だ。
残酷な運命を描いているのにどこか喜劇
「サヨナラ」に対して人が紡ぐことばについて。
お昼休みに中島らもさんのエッセイ『愛をひっかけるための釘』を読んでいたら、こんな文章が出てきた。
この世のものならぬ至福の中に自分があればあるほど、いつかそのめまいに似た幸福に終わりがくるであろう予感も確固たるものになってくる。
(中略)時代が変わり、人が変わるたびにさまざまな表現で言いあらわされるけれど、本質はすべて同じことである。「生者必滅(しょうじゃひつめつ)、会者定離(えしゃじょう