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よもやま雑記

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考えがまとまっていないことやこれから考えたいこと、日々感じたことなど、思うがままに書きます。雑記。
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2018年4月の記事一覧

世界を立体的にとらえるためには

世界を立体的にとらえるためには

「恋をしている女性は、男性がトイレに行っている間にスマホは触らないんですよ」

先日、渋谷のとあるバーのマスターにこう言われてドキッとした。その時の私は、一緒にいた男性がトイレに行っている間にスマホを触っていたのである。見られていた、と思った。ふっと「カウンターの向こう側から見えるスマホを触っている私」が脳裏に映し出されて、世界がぐにゃりと曲がったような気がした。



このように、誰かの言葉が

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いつだって、「できごと」より「考え」のほうが怖い

いつだって、「できごと」より「考え」のほうが怖い

臆病なので、昔から意味もなく「怖い」と思うことがたくさんあった。

失敗することが怖かったし、ひとりぼっちになってしまうことも怖かった。時計の秒針が1秒ずつ時を刻むごとに「ああ、1秒ずつ死が近づいている!」と本気で考えこんでしまい眠れなかったこともある(今思うとヤバい)し、小学生や中学生の頃は、誰かに嫌われることが本当に怖くて、周りにいつも合わせるように生き、自分の意見をなかなか言い出せないような

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既視感に打ち勝て

既視感に打ち勝て

「既視感」というものを、よく感じるようになった。

たとえば、誰かに嫌なことを言われたときもそうだし、逆にいいことを言ってもらったときもそう。音楽を聴くときも、季節の移ろいを感じるときも、二日酔いの朝を迎えたときも、日々出くわすいろんな出来事に対して「この感じ、なんだか味わったことあるなあ」と思うことが増えた。

それは25年間生きてきて出会った人だとか、体験したことだとか、考えてきたことだとか、

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「行為」ではなく「状態」を求める旅行

「行為」ではなく「状態」を求める旅行

この週末は、「チルアウトできる」とツイッターで噂になっていた湯河原の温泉旅館に行くことになっていた。

さいきん、ツイッターや友人との会話の中で「チルアウト」という言葉がよく出てくる。出てくるなあと思ってはいたものの、特にその意味を調べることはしなかったので──その言葉の意味をちゃんと知ったのは、この週末旅行でのことだった。

言葉というものは、意味を知らないと使うことができないし、意味を知ったと

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「刺繍の裏側」を想う

「刺繍の裏側」を想う

「人生は刺繍のようだ」と誰かが言っていた。詳しくは忘れてしまったけれど、たしか有名な海外の哲学者の言葉だった、と思う。

日々を生きることは刺繍の糸を編むことによく似ていて、歳を重ねれば重ねるほどに人生の刺繍が形を成す。最初の方は間違うことなくキレイに正しく縫えていたとしても、どこかで少しずつ間違えたり絡まったりしていって、その絡まりを下手にほどこうとすると、さらにもっと複雑に絡まっていく。

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本は「大鍋のスープ」か「フルコース料理」か

本は「大鍋のスープ」か「フルコース料理」か

「本の読み方」については、いろんな人がいろんな哲学をいろんな場所で展開していて、それを知ることはとてもおもしろいなあ、と、思う。

たとえば、同じ本を何度も何度もくりかえし読むだとか、逆に、読んだ本はもう2度と読まないと決めているだとか、1冊をきっちり読み終えるまで次の本は読まないだとか、同時に何冊も並行して読むだとか。

それはきっと自分なりに明確な理由があってそうしている人もいるだろうし、なん

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