俺はサメ麺を食ってエイペックスプレデターとして地位を固めた
仕事で港に来ている。
ただいまランチタイム。仕事は午後から始まるのでその前に昼メシにしよう。この辺りで有名なサメ麺を食べたい。早速店へGO。
だが目当ての店は開いておらずヤトランティス状態、遥々やってきた俺は少々憤慨。
しかしサメ麺を出す店は他にもあるので計画に狂いはない。
サメ麺。正式名称は鯊魚羹麵という。どんなサメを使われているかまでは分からない。価額はスシローの普通皿×2に相当。小盛り大盛りのオプションはない。麺の量はちょっと少ない。
サメは唐揚げの状態で四つ入っている。どうしても四つほしいブレードランナーのお客さんもこれで文句なしだろう。衣は硬めに揚げられておりスープに浸かってもある程度クリスピーさを保っている。中の魚肉は舌と上顎で潰せるほど柔らかくて寂しい食感になってしまっている。もし衣のコーディングがなければ身がすぐにボロボロになってスープに溶け込んだんだろう。味はくせのない淡泊な白身魚っといった感じ。
店が用意してあった辣油を適量に垂らしてっと。
それでは麺を頂こう。麺はクラシックな油麵で特筆すべきところは特にないが量が少ないところは欠点。1/4スシローで替え玉できるとメニューに書いてあると食べ終わってから気づいたのでもし今度があれば2玉で頂こうかね。
スープには蒜酥 (ミキサーなどで粉砕したにんにくを油で揚げて辛さを飛ばし香りと旨みを残した物)がたっぷり効かせて風味は申しぶんない。「羹」はみなみの国では片栗粉など使ってとろみがついたスープのことを挿すことが多いが、こちらのスープはとろみが控えめであっさりしていた。ただ塩気が結構あるので完飲はおすすめしないがね。
サメ肉が主流にならない理由を思い知りつつも、サメを食ったことによって自分もまたサメのような強さと冷酷さを手に入れた気がした。午後の仕事はチャンスを逃さず商談相手に噛みついて離さないつもりだ。
今度はみなみの国でよく食べられているサメのスモークも紹介しようかな。有料記事で。
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