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無剣闘日記二日目:臓腑をスレイ、カレイヤー!

見出し画像は秋月翼さんより頂きました。

目が覚めた時窓の外は暗かった。

いつも通り、時差と旅の興奮で早く目覚めたか。昨夜はあまり飲まなかったので頭の中はクリアだ。そのまま起床してもいいが、フートンの温かみが恋しいのでもう少し……

ん?待てよ。そいえば、この部屋がno viewだったっけ?それを思い出したおれはサイドテーブルに手を伸ばし、腕時計を取った。7時42分、すっかり朝だ。今日は秋月翼=サン夫婦とのカレー会が控えている。

No view:窓の外に風景がなく、光もなかなか入らないことを示す。

10時30分、朝食を腹八分に摂ったおれは中の島を歩いていた。リュックは330mlの炭酸飲料が入ったので重くてしょうがないがウェイトウォーキングキングと自分に聞かせた。夜は雨が降っていたようで地面が濡れている。空気が澄まして散歩に適した天気だ。

そう言えば今日は会社の忘年会たが、航空券は去年の11月末に予定済みだったので無事休暇が取れた。今年は部属の関係がギザギザしていたのでむしろ参加できなくて幸運とも言えよう。また社内のイメージがダウンしたかもしれないがなハッハッハッ!

はぁ……

おれはあるものを探しに、沿路上のスーパーを探った。しかし三軒目も目当てがなかった。おれの国ではコンビニでも置いてあるメジャーな商品だが、どうやら日本ではそうじゃないらしい。やはり一番可能性が高い場所は近くにそこしかないか。11時だ、残り時間は少ない。おれは決断的に目鳥に乗り込んだおれはなんばで降り、Thousand days agoのビッグカメラに向かった。

一階の酒コーナーですぐ見つけた。コロナだ。ニンジャヘッズにとって、逆噴射聡一郎の影響を受けた者にとって無上の甘露である。それを受け取った秋月さんらの笑顔を勝手に想像しながら三本を購入しミッション完了。あとはDMが来るまで店内をぶらぶらするだけだ。

🍛

11時40分頃、秋月=サンよりDMが届いた。地下街のコーヒーショップで待機しているようだ。シュマグを絞めてメンポを作り、合流ポイントへ。周囲からの視線が感じるが気にせず進む、ガラス越しで帽子をバンドT姿の二人を確認、やばい緊張してきた。自動ドアを通る。いくぞいくぞいくぞ。

「ドーモ、秋月=サン、えるめたる=サン。アクズメです」
「アッ。ドーモ、アクズメ=サン、秋月翼です」「えるメタルです」

 先手にアイサツを決めたのはアクズメだ。だが流石はヤバイ級ヘッズだけである。この明らかに浮いているメンポ姿を前にしても動揺する様子なく、アイサツを返した。

秋月さんはイメージより声が高く、目つきが鋭い、タフな印象を与える。えるメタルさんは……今はファッションが落ち着いているが、昔は相当のワルで、今にもおれを片手でおれを吊り上げ、首をへし折れただろう。そんな印象だ。

「ではいきましょうか」

 二人の案内に従い、非常に混んでいる心斎橋を進み、無事カレイヤーにたどり着いた。SLAYERのlogoを模したスプーンの逆五芒星、スパイスの匂いと店内なら漏れで出るSLAYERソングが店の個性を語っている。

今回はカレイヤーに行くことに当たって、事前youtubeでSALYERのMVをいくつかチェックした。暴動が起きた監獄でライブしたり、主人公が暴動に乗じて仇を殺したり、ダニートレホが親指で人の眼球を抉ったりする。一部のnoteユーザーユーザーを狙い撃ちするような内容だ。

 店内は随所にSLAYERのポースターやサインが貼られて、楽曲が絶え間なく流れている。二人は「超居心地いい」と評した。さすがだね。個人的に音量の加減が絶妙で、普段ヘビメタ聞き慣れていないおれもストレスを感じずに楽しめたところを賞賛したい。

そろそろ料理の話をしよう。店の内装と音楽がどれほどユニークであろうと、カレイヤーはあくまで飲食店で、おれはここのカレーを目当てにきたのだ。早速メニューを見てみよう。うむ、あつあげのカレー、だしを使ったカレー、ほうれん草のカレー、なんかのキーマ……どれも普段馴染んだカレーではなく、昔Travel&adventureチャンネルの番組でインド人のシェフが土釜で作った創作的カレーの感じがする。カレーは大好物なので、今日のカレー4種盛りのBIG4ディッシュ、辛さHOTで注文した。秋月夫婦はハードのロッカーなので一番辛い「Angel of dead」を注文するだろうなと思ったが、秋月さんはスタンダードで、えるメタルさんHOTだった。しゃあねえな〜ここはおれが読者の期待に応えて……いや、やはりよそう。旅行中に腹を壊しては流石にまずい。

注文してから20分、ようやくカレーが来た。あまりにも長かったから注文してからスパイスを調合し始めるのかと思ったぜ。

これが今日のBig4ディッシュだ。

圧巻! ライスが見えない! 載せているカレイヤーステッカーを秋月さんにプレゼントし、スプーンを握りDig inだ! イタダキマス!

ぱぐ……あむ……

美味い!普通の和風カレーと違いとろみがあまりなく、具材がしっかり形が残ってて食感がいい。あとスパイスが効く、右上のチキンのカレーだったか?花椒が入ってビリっとする。HOTとは言え半分かき込んだ時点でもう汗だくになった。量も結構多い、でもここでギブアップするわけにはいかない、日本人におれの意地を見せるんだ!ガンバルゾー!

そして悲劇が起こった。

グワーッ!?ライスが無いグワーッ!

かきこむことに夢中になるあまりに、ライスとカレーの分配を疎かにした結果がこれだ。残りのカレーはライスなしのみ込むに躊躇するほど塩辛い。

「バカ!ウカツ!」「なんたるウカツ!」「グググ……コワッパ!」

ニンジャスレイヤーごっごに興じる三人。

カレーを掬い、何とか嚥下した完食。腹の中は熱い。大丈夫かなこれ?

「アクズメさん、このあと何処へ行く予定がありますか?」
「特にありませんね。お二人さんは何がおすすめがあります?」
「ワシらは普段あまりそとで遊ぶタイプちゃいますからこんな時はカラオケぐらいしか思いつかんで」
「じゃあそれでいいですよ」
「ほんまですか?せっかくの良好なのに」
「良好の時ぐらいしかカラオケに行きませんよw」

こうして三人は心斎橋のカラオケに駆け込んだ。二人ともロックしているだけあって歌が上手だった。キョウリュウジャーの曲、良かったよね!

改めて、秋月翼さんとえるメタルさんに感謝を申します。ニンジャヘッズと初めての物理的接触、いい思い出ができました。

(二日目夜に続く)

秋月=サン視点はこちら

全裸中年男性プラクティス
「死の天使に対抗して、痔の天使!ウオー!」中年男性がAngel of dead級のカレーをかきこむ!「かれぇぇぇーっ!ミルクミルク!」そして牛乳300mlをイッキし、カレー再開!そして三回めの牛乳を飲み終えた時。「ぐぉぉぉ……出るぞ!腹ん中の天使が!」男はその場で服を破り捨て、トイレに駆け込んだ!ゴポポポポーッ!噴出音が店内に響き渡り、客が食欲を失いスプーンを置いた。

うーん、最初から全裸ではないから38点。

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