ドラマ日記『どうする家康』(10話)&『ブラッシュアップライフ』(最終回)
今川家の人質としてひっそり生涯を終えると思っていた元康(後の徳川家康=松本潤さん)が、個性派だらけの家臣団の助けを借りながら、乱世に飛び込んでいく、スピード感あふれる波乱万丈のエンターテイメント『どうする家康』の第10話「側室をどうする!」。
築山に、民の声を聞くための庵を開いた瀬名(有村架純さん)。ある日、於大(松嶋菜々子さん)は2人に子が少ないことを心配し、側室を迎えるよう主張する。
最初は瀬名だけでいいと側室に反対していた家康でしたが、於大と瀬名による側室選びが始まると、口出しするようになり。家柄を問わないとしたことから、多種多様かつ老若な女性が集まる場面は完全にコント。
そして選ばれたのは、不愛想だが気の利く侍女・お葉(北香那さん)。暴れる猪さえも仕留めるお葉を最初は不気味がる家康ですが、やがて気に入り、二人の間に一女が誕生。
そんなお葉から突然、側室を辞めたいとの申し出。 好きな人ができたというその理由に家康は激高しますが、お葉が連れてきたのは侍女の美代(中村守里さん)。互いに自分をお手打ちにとかばい合う姿に、家康は二人を許し、お葉を側室から解放するという百合展開でした。
北香那さんは『鎌倉殿の13人』に続き、大河ドラマ連続出演。前作では、源頼家(金子大地さん)の正室・つつじ役でした。家康の愛読書だったといわれる鎌倉時代の歴史書『吾妻鑑』が、お葉とのシーンに出てきたのもツボでした。
地元の市役所で働く実家住まいの独身女性・近藤麻美33歳(安藤サクラさん)が、ある日突然、赤ん坊時代に逆戻り。麻美の〇周目の人生が始まるタイムリープヒューマンコメディ『ブラッシュアップライフ』の最終回。
麻美は幼馴染の夏希(夏帆さん)と美穂(木南晴夏さん)の飛行機事故を阻止するために、真里(水川あさみさん)と一緒にパイロットになった。しかし、Xデー直前に機長として乗れないことが発覚し…。
夏希と美穂を含む乗客全員のため、機長の中村(神保悟志さん)に毒を盛る
ことを覚悟した二人でしたが、そこに救世主として現れたのが麻美の市役所時代の後輩で、現世では同じ航空会社のCAになっていた美奈子(三浦透子さん)。
市役所時代に窓口で中村に詰められた経験があった美奈子は、中村が愛人を機内に同乗させていることを知り、その妻に暴露。中村はフライトを降り、代わりに麻美が機長として搭乗することに。
「まじで、ざまぁ。地獄に落ちろ、って感じですよね」と吐き捨てた美奈子。市役所時代に彼女が着ていたパーカーに書かれていた「Go to Hell」の伏線回収(笑)。
意外と序盤でミッションを果たした麻美たち。8話から急速にシリアス感が増し、ピークをミッション達成に持ってくるかと思いきや、その後は元のトーンに戻る多幸感溢れる世界。98歳まで天寿を全うした麻美たち。最後は、初回オープニングに登場した4話の鳩が再登場。4人仲良く転生したのかな。
前夜放送された日本アカデミー賞授賞式で、最優秀助演女優賞を受賞した安藤さん。仕事と子育ての両立の難しさを、赤裸々に語る涙のスピーチ(引退も考えたとか)。それを受けての本作の最終回だったたけに、感動もひとしお。日本最高レベルの女優であることを再認識したドラマでした。
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