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俳優ノート『升毅さん』

気になる俳優さんの出演作についての覚え書き「俳優ノート」。今回は、2021年春ドラマ『イチケイのカラス』&『小吉の女房2』に出演する升毅さん。

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1980年代から1990年代の関西小劇場ブームの際、『現代用語の基礎体力』などの地元バラエティー番組に集結していたのが、「劇団そとばこまち」の槍魔栗三助(現・生瀬勝久さん)、「劇団☆新感線」の古田新太さん・羽野晶紀さん、そして「売名行為」の升毅さんらでした。

東京進出後は、映像作品にも本格的に出演するようになった升さん。『沙粧妙子-最後の事件-』(1995年)の快楽殺人犯役で注目を集め、以降、数多くの映画やドラマに出演。名バイプレイヤーとして知られます。

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シリアス系からコミカルな役まで、幅広い演技の升さん。コメディー系だと『婚活刑事』(2015年)なんてどうでしょう。特殊な能力を持つ主人公の女性刑事・米子(伊藤歩さん)を利用するベテラン刑事役を、緩急つけて演じていました。

「恋をした相手が必ず犯罪を犯している」という、特殊能力を持つ両国署の米子。彼女の前に現れる、様々なジャンルのイケメン容疑者!その都度、真剣に恋をして、それでも事件解決に臨む、女性刑事の恋と奮闘を描く、ちょっぴり切なくて、笑って泣ける婚活ミステリー。

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『よーいドン』(1982年)から、朝ドラ7作品に出演している升さん。やはり一番記憶に残るのは、波瑠さん主演の『あさが来た(2015年)。主人公・あさの父である豪商の主を演じた升さん。お転婆娘に「コラあさ!」と叱るのがお約束。厳格さの中にも、娘たちへの愛情を感じさせました。

幕末の京都に生まれたお転婆なヒロイン「あさ」が大阪に嫁ぎ、のんきで陽気な夫「新次郎(玉木宏さん)」と、しとやかで優しい姉「はつ(宮崎あおいさん)」をはじめ、多くの人々に支えられながら、まだ女性が表舞台に出ることが少なかった激動の時代に、実業家として奮闘していく。

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前クールは『青のSP―学校内警察・嶋田隆平―』と『おじさまと猫』を掛け持ちしていた升さん。意外な拾い物作品として、後者を挙げておきましょう。升さんは、主人公のピアニスト(草刈正雄さん)の親友役。ちょっとガサツながら、心優しき男。猫のふくまるに邪険にされる感じも微笑ましい。

妻に先立たれて以来、ふさぎこんだ日々の世界的有名ピアニスト・神田冬樹(草刈さん)。ある日、ペットショップで売れ残っていたブサ猫のふくまると出会い、思わず「この猫をください」と告げる。神田にとって、ふくまるとの生活は驚きの連続だったが、次第に笑顔を取り戻していく…。


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