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ドラマ日記『警部補ダイマジン』&『初恋、ざらり』(初回)

強い正義感をもつ警視庁捜査一課のエース・台場陣(生田斗真さん)が、法で裁けない犯人に剛腕を振りかざし、悪をもって悪を制す、ダークヒーローが巨悪に挑むピカレスク・サスペンス『警部補ダイマジン』の初回。

台場陣には大きな秘密がある。それは法で裁けぬ事件の犯人に、自らの手で罰を与えていること。今日も連続幼女誘拐事件の犯人で元警察庁の重鎮・天羽大(宅麻伸さん)を自殺に見せかけ殺害した。しかし、その完全犯罪を特命班の平安才門(向井理さん)に知られてしまう。

連ドラが始まる際、一番の売りにするのは豪華俳優陣だったり、大物脚本家だったりと色々ですが、有名監督というのもたまにあります。本作の三池崇史監督は世界的に知られていますし、暴力描写にも定評。生田さんとは、映画『土竜の唄』シリーズで何度も組んでいます。

冒頭から主人公が私刑(殺人)を犯すドラマってそうそうないですから、インパクトは大。警察上層部の闇という設定はよくありますが、秘密結社「44」というのは珍しいかな。

野獣のような台場に対して、Sっ気をみせながら台場を奴隷扱いする平安ですが、彼にも実は秘密があり。一方、救出された少女の証言から、台場を怪しむ七夕夕夏(土屋太鳳さん)。終盤、「44」の工作員に襲われ、絶体絶命のピンチの平安、というところで引っ張って第2話へ。

ちなみに、生田さんと向井さんって、ドラマ版『ハチミツとクローバー』(2008年)で共演。生田さんが竹本役で、向井さんが真山役。はぐちゃん役は成海璃子さんでしいたが、実は本作に台場の元妻役で登場します。遊び心なキャスティングで。

誰からも必要とされていないと思い込んでいた上戸有紗(小野花梨さん)。そんな彼女が出会ったアルバイト先の先輩・岡村龍二(風間俊介さん)の優しさに触れ、次第に恋に落ちていく、美談でも社会派でもない、不器用で愛おしい恋物語『初恋、ざらり』の初回。

軽度知的障害と自閉症がある有紗。夜はコンパニオンとして働いているが、昼は障害を隠して運送会社で働くことに。必死にメモを取りつつも、言葉の意味が分からず戸惑う有紗。そんな有紗に優しく声をかけてくれたのが職場の龍二だった。

タイトルの印象とは違い、なかなかヒリヒリするドラマ。冒頭、コンパニオンとして働いている有紗に欲情した客が裏で迫り、断れないまま最後まで受け入れてしまいます。

運送会社では知的障害を隠しているため、先輩の女性たちからは訝しげに見られ、失敗すると冷ややかな視線。そんな中、送ってくれた道すがら、つい「好き」と龍二に告白してしまった有紗。そして、勢いでキスしてしまった龍二。

有紗のやさぐれた母親・冬美役で、『この素晴らしき世界』に主演する若村麻由美さんが出ています。冬美の情夫が、有紗しかいない時にも家に出入りしているというのも気になります。

知的障害を持った女性を狙った性犯罪があることを知っているだけに、ちょっとざわつくドラマ。小野さんは『罠の戦争』でも好演しましたが、今回もいいですね。風間さんはいつもながら安定の演技。


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