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ドラマ日記『光る君へ』(初回)

平安時代、京に生まれたまひろ→紫式部(落井実結子さん→吉高由里子さん)。数歳年上の三郎→藤原道長(木村皐誠さん→柄本佑さん)とは、少女の頃に知り合い、惹かれ合うも、身分差に阻まれ。別の男性と結婚するも死別。娘を育てながら、「源氏物語」を書き始める大河ドラマ『光る君へ』の初回。

平安中期、京に生を受けた少女まひろ、のちの紫式部。父・藤原為時(岸谷五朗さん)の政治的な立場は低く、母・ちやは(国仲涼子さん)とつつましい暮らしをしている。ある日まひろは、三郎という少年と出会い、互いに素性を隠しながらも打ち解けあう。

『どうする家康』の後ということもあり、オープニングが落ち着いていて上品な印象。劇中で話される言葉は、現代語&標準語と割り切ったことで、わかりやすく。伊東敏恵アナウンサーのナレーションは、プロフェッショナルの仕事で聴きやすいですね。

脚本家の大石静さんが「平安時代のセックス&バイオレンスを描きたい」と言っていた意味が、初回から明らかに。入内を巡る権力闘争、藤原兼家(段田安則さん)一家の複雑な人間関係が、終盤に効いてくる展開。

まひろの父・為時は不器用なために、長く官職につけず。ちはやは密かに神頼みしていたところ、ついに兼家の口利きで、師貞親王(伊藤駿太さん)の漢文指南の職を得ますが、それは間者も兼ねていて。

お礼参りに出向いた、ちはやとまひろ。まひろは三郎との約束のため、急ぎ帰ろうとするのですが、兼家の粗暴な次男・道兼(玉置玲央さん)とぶつかり、道兼は落馬。従者の言葉に切れた道兼は、ちはやを刺殺するという地獄展開。

まひろは「ミチカネが殺したの!」と泣き叫び訴えますが、為時は兼家との関係や、その絶大な権力を恐れ、ちはやが病死したことにすると告げるのでした。玉置さんは『大奥』での黒木役が評判だっただけに、直後にクズ役をキャスティングするNHKも容赦ないな。理不尽なのは道兼だって…。

国仲さんは岸谷さんと共に、直前の『土スタ』で番宣をしていて。ちょっと妙だなと思ったのですが、『あさイチ』と同じく、即退場するからこそだったんですね。朝ドラ『ちゅらさん』で、NHKへの貢献度も高い国仲さんにも、容赦ない脚本でした。


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