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ドラマ日記『リコカツ』(第2話)『生きるとか死ぬとか父親とか』(第3話)

咲(北川景子さん)と紘一(永山瑛太さん)が、運命的な出会いから交際0日婚するも、早々と離婚のための準備活動を始める『リコカツ』の第2話。紘一の「だが…まだ君の夫だ」が、毎回の決め台詞になりそうです。

パーティー&バーベキューをダブルブッキングしていた紘一と大喧嘩した咲は、久しぶりに行ったレストランで元カレの貴也(高橋光臣さん)と偶然再会し…。一方、咲の母・美土里(三石琴乃さん)が、夫・武史(佐野史郎さん)の浮気を確信。証拠を押さえようと密かに行動を起こす。

古いステレオタイプな自衛官をさらにデフォルメしたような、作り込まれた永山さんのキャラは、2話目にしてさっそくマイルド化。紘一以上に酷い父・正を反面教師にして様々なことに気づく&父に比べればずっとましと思える構造。リコカツから始まるラブストーリー風になってきました。

ダブルブッキング会場にお互いが訪れるという展開は無理筋ですが、ラブコメですからそこはいいとして、救難員の一ノ瀬(田辺桃子さん)が咲を森に置き去りにするのは、嫉妬なのでしょうが、さすがにないでしょう。撮影協力している自衛隊の立場は…『空飛ぶ広報室』はよかったけどなあ。

独身で勝気な40半ばのトキコ(吉田羊さん)と、愛嬌はあるが破天荒な70代の父・蒲原哲也(國村隼さん)の愛憎物語『生きるとか死ぬとか父親とか』の第3話。

父から、食物アレルギーの疑いがあると一報を受けたトキコは、病院に連れていくことに。しかし、診断結果は何事もなく、せっかく来たからという理由で突然「顔のシミを取りたい」と言い出す父。呆れたトキコは学生時代からの女友達に愚痴を言う。

人間は偏見・差別・イデオロギーから、完全には逃れられない。本作の原作者であり、開明的なフェミニストと思われているジェーン・スーさんもまた同じ。父親の美容的願望を「気持ち悪い」と感じてしまう。恐らく、若い頃からの確執の中にも遠因はあるのでしょうが、そこは描かれず。

女友達同士のエステ通いをはさんで、恒例のラジオシーン。夫が突然カツラを被ってきた妻のお悩み相談。トキコに起きた出来事とリンクした回答という流れはいつも通りながら、微妙に作風が前2回とは違う気がしましたが、演出が違う人なのかな。


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