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ドラマ日記『大奥』&『夫を社会的に抹殺する5つの方法』(初回)

三代将軍・家光の時代から、幕末・大政奉還にいたるまで、男女が逆転した江戸パラレルワールドを描いた傑作コミックを再ドラマ化した『大奥』の初回。

若い男子を死に至らせる「赤面疱瘡」が蔓延した江戸時代。男子の多くが、種馬としての人生を送っていた。一方、女は労働を担い、将軍職も女へと引き継がれていた。そんな中、貧乏な旗本の息子・水野祐之進(中島裕翔さん)は、幼馴染・信(白石聖さん)との結婚を諦めようと、大奥入りを決意。そこで、8代将軍・徳川吉宗(冨永愛さん)から最初に声がかかる…。

時代劇はお金がかかるということで、近年は民放では単発ものを除くとつくられなくなりました。その点、制作費が潤沢なNHKは、大河ドラマなど時代劇の分野では一人勝ち。大河以外にも、地上波連ドラとして、こうしてもう一本時代劇をつくれるのですから。

というわけで、今回の作品もNHKクオリティ。大奥が舞台ですから、現在放送中の大河ドラマ『どうする家康』よりも煌びやか。さらに、『暴れん坊将軍』を彷彿とする富永さんの存在感が圧倒的。『グランメゾン東京』の時よりさらに進化した感。

今回、もう一人の主役といえる水野祐之進役の中島裕翔さんもピッタリで、演技もいい。幼馴染の信とのキスシーンあり、大奥で複数の男に襲われそうになる『ショーシャンクの空に』案件ありと、飽きさせることなく。今回も森下佳子さんの脚本にハズレなし。

将軍の初めての男は打首という決まりがあり、実家の行く末を想い、その沙汰を受け入れた祐之進でしたが…『暴れん坊将軍』には大岡忠相(横内正さん)も登場していましたが、「大岡裁き」ならぬ「吉宗裁き」の鮮やかなオチ。来週の家光編も楽しみ。

夫の大輔(野村周平さん)から、DVやモラハラ等を受けてきた茜(馬場ふみかさん)が、謎の手紙の指示に従い、社会的に太輔を制裁していく中で、自分と対峙し、人生を見つめ直す姿を描く社会派サスペンス『夫を社会的に抹殺する5つの方法』の初回。

結婚一年目の主婦・茜は、家庭を顧みない夫・大輔の日ごとに増える暴言や暴力に怯えていた。「子供ができれば変わるはず」そう信じていた矢先、新しい命を授かり喜ぶ茜。結婚記念日に伝えようとご馳走を用意して大輔の帰りを待つもなかなか帰ってこない。

太輔の実家は資産家で、本人も気鋭の広告マン。茜とは社内恋愛の末に結婚。茜は専業主婦となり、タワマンで贅を尽くしたインテリアに囲まれながらの暮らしという、富裕層&社会的地位が高いところを序盤にまず見せ。

その後、大輔の日常的なモラハラやDV、さらには浮気。トドメは妊娠した茜が太輔のDVで流産と展開。と、そこにタイミングよく、復讐を指南する匿名の手紙が届き…までで初回終了。実際の復讐は次週から。野村さんは映画『ちはやふる』太一のイメージを完全払拭するDV夫ぶりでした。

余談:今朝の朝食はツンドラのボルシチ。店舗はなくなったものの、レトルトで味は残されていました。


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