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「ブギの女王」誕生…今週の『ブギウギ』

銭湯「はな湯」の看板娘から“ブギの女王”と呼ばれる戦後の大スターになっていく花田鈴子→福来スズ子(澤井梨丘さん→趣里さん)が、暗い戦争の時代や、燃えるような恋と別れなどを乗り越え、人々に勇気と希望を与えていく朝ドラ『ブギウギ』第19週「東京ブギウギ」。

愛助(水上恒司さん)の死去から三か月が過ぎ、愛助の母・トミ(小雪さん)がスズ子宅を訪ねてきた月曜日。愛助が生存時は結婚に猛反対されていただけに、身構えていたスズ子でしたが、意外にもトミはスズ子を気遣う言葉。

自分の孫でもある愛子を引き取るよう申し出るも、スズ子は自分で育てると即答。トミは「そういうと思いましたわ」とあっさり引き下がり。これで打ち解けた二人。

スズ子は「もし、もうアカンと思うたら、どうか助けてください」という言葉に、トミは「当たり前や」と。こちらの関係性はもう大丈夫そうですね、いきなり感はありますが。

スズ子が羽鳥(草彅剛さん)宅を訪ね、新曲を依頼した火曜日。羽鳥はスズ子がやっと歌う気になってくれたと安堵。一方、育児で疲労気味のスズ子を見かねた羽鳥の妻・麻里(市川実和子)はスズ子宅へやってきて、家事と育児の出張サポート。いざという時のトミ、近くの麻里という頼もしい女性が二人もついてくれ、いよいよ歌手業復活です。

父・梅吉(柳葉敏郎さん)がスズ子宅を訪ねてきた水曜日。音信不通かと思いきや、手紙のやり取りはあったという裏設定。いやいや、裏にしなくてワンシーンぐらい入れられるでしょうに。おでん屋(坂田聡さん)や下宿の小村夫妻(ふせえりさん、隈本晃俊さん)の再登場はあるのかな。

真っ白な譜面のままだった羽鳥ですが、電車の中でいまだ戦争の傷跡を引きづった人々を目にする中で、ついに新曲を思いつき。喫茶店で紙ナプキンに曲を書き殴ると、スズ子宅に直行。書かれていた曲名は「東京ブギウギ」。

作詞も付き、「東京ブギウギ」が完成した木曜部。まずはレコーディングからということで、スズ子は米兵を招いてのライブ録音に挑戦。無音演出ながら、米兵はノリノリで。

「東京ブギウギ」の観客披露の舞台稽古に、愛子を同伴させたいというスズ子。羽鳥が後押しし、可能に。稽古帰りに、戦争孤児風の靴磨きのイケメン少年(蒼昴さん)と出会ったスズ子。後にまた出会いそうな映し方でしたね。蒼昴さんは松竹芸能所属。朝ドラ『舞いあがれ!』にも出演歴。

愛子同伴のために、舞台稽古がたびたび中断していた金曜日。共演者から陰口を言われ、羽鳥も困り果てていた頃、スズ子の戦友でもある茨田りつ子(菊地凛子さん)が愛子の世話を申し出てくれて、一件落着。

ワンマンショー初日。楽屋でのやり取りが、本作の初回冒頭につながる構成。小出しにしてきた趣里さん版「東京ブギウギ」がついに披露。やはり本作は舞台シーンがいいですね。観客は総立ちで、「ブギの女王」誕生です。


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