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女優ノート『比嘉愛未さん』

気になる女優さんの出演作についての覚え書き「女優ノート」。今回は2021年夏ドラマ『にぶんのいち夫婦』『推しの王子様』に主演する比嘉愛未(まなみ)さん。

井上章一さんの著書『美人論』によれば、美人に関する言説は、明治期の「美人罪悪論」から、現代の「全ての女性は美しい」と転回してくるわけですが、昨今の猫も杓子も「イケメン俳優」「美人女優」という表現を見ていると、納得する話ではあります。

そんな時代、狭義(本来)の意味での美人を、「正統派美人」などと言いますが、その代表ともいえるのが比嘉さん。2005年に女優デビュー。2007年には、早くも朝ドラ『どんど晴れ』(2007年)に主演し、広く知られるようになります。

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『コード・ブルー』(2008~2018年)や『DOCTORS〜最強の名医』(2011年~)などの人気シリーズにも多く出演していますが、まずは大ヒットドラマ『マルモのおきて』(2011、2014年)。居酒屋の娘で、主人公&双子を見守るヒロインでした。最終的には、つき合いは拒否して結婚というラスト。

亡くなった親友の双子の子供(芦田愛菜さん、鈴木福さん)と、人間の言葉を喋る犬のムックと共に生活することになった独身男(阿部サダヲさん)が、様々な困難を乗り越えながら、本当の家族になっていく姿を笑いと涙溢れるストーリーで描いた、心温まるホームドラマ。

初のコメディドラマだったのが『サムライせんせい』(2015年)。幕末の志士・武市半平太(錦戸亮さん)が主人公のタイムスリップもので、比嘉さんは役場職員役にして、巻き込まれ型のヒロイン。坂本龍馬役の神木隆之介さんとは、『どんど晴れ』の姉弟関係。黒島結菜さんのギャル姿も貴重。

時は幕末。切腹を命じられ、この世から旅立った武市半平太は幕末から現代にタイムスリップしてしまう。現代日本の文明や思想に戸惑う姿をコミカルに描きながら、信念を貫くサムライならではの真っ直ぐさで、閉塞感あふれる現代日本を斬りまくる“サムライ×タイムスリップ×コメディー”。

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最後も、ある種の巻き込まれ型だった『ケイジとケンジ〜所轄と地検の24時〜』(2020年)。比嘉さんは、刑事の兄(桐谷健太さん)と、好意を持たれている検事(東出昌大さん)の間に挟まれる検察事務官役。例の報道の直後の第2話。比嘉さんが二人を一喝するシーンは盛り上がりました(笑)。

神奈川県警の刑事・仲井戸(桐谷さん)は「とにかく犯人を逮捕して、被害者に感謝されたい」と躍起になる男。一方、横浜地方検察庁の検事・真島(東出さん)は「一番の社会正義は、起訴すること。証拠を集める刑事は、検事の“駒”」と考える男。この二人の異色のバディが紡ぐ物語。




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