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妻たちの奮闘と田邊の黄昏…今週の『らんまん』

江戸時代末期、土佐の裕福な商家に生まれた、後の天才植物学者・槙野万太郎(森優理斗さん→小林優仁さん→神木隆之介さん)。東京帝大植物学教室の助手として研究に没頭。理不尽な目に合うも、夢のために情熱を失わず突き進んでいく、朝ドラ『らんまん』の第20週「キレンゲショウマ」。

3年の月日が経ち、万太郎が植物学に関心のある人たちと、全国的なネットワークを構築していた月曜日。丈之助(山脇辰哉さん)をはじめ、長屋の皆さんは次々と新たな道へと旅立って行きました。寿恵子(浜辺美波さん)は次女・千歳、長男・百喜に続いて、4人目を妊娠中なのですが…。

借金取りの磯部(六平直政さん)が長屋にやってきた火曜日。万太郎は身を潜め、"軍師”の寿恵子が対応。返済を1年後に引き延ばすどころか、追加融資さえも引き出しました。六平さんは12日放送の『ギフテッド』初回で、極悪な役を演じていただけに、ちょっとあれでしたね。

同じ頃、田邊教授(要潤さん)の後ろ盾であった森有礼文部大臣(橋本さとしさん)が暗殺され、田邊に暗雲。そして、長屋周辺で女学生らしき3人が騒いでいるので、竹雄(志尊淳さん)再登場かと思いましたが、アメリカから帰国した佑一郎(中村蒼さん)でした。

佑一郎が米国での人種差別の現状について語った水曜日。昔から草花に優劣をつけない万太郎の気質を誉め、そこは変わるなと言って、札幌へ旅立ちました。

失意の田邊に追い打ちをかけるように、自らが校長を務める女学校廃止の官報が届き。何も聞かされていなかった田邊。自宅に帰り、やけ酒が過ぎる田邊を妻・聡子(中田青渚さん)がたしなめ。寿恵子もそうですが、歳月と共に妻が強くなっていきますね。

聡子が田邊に原点を思い出させ、鼓舞した木曜日。「これでようやくご自分のことに打ち込めます。日本人で初めてコーネル大学に入学し、この国で一番最初に植物学を修めた旦那様が始めた学問には、続く方たちがいます。あなたが始めたんです」と。闇落ちからようやく光の方へ戻ってきた田邊。

田邊は植物学に専念し、四国へ植物採取旅行へ。そこで新種らしきものを発見。植物学教室を総動員するのですが、同じ頃に万太郎の元に、虎鉄(寺田心さん)から同じような植物が送られてきて。

同じ新種らしきものを巡って、田邊と万太郎が知らぬ間に競い合っていた金曜日。一足早く、田邊が新属新種であると確定。学名は「キレンゲショウマ・トゥルビナータ・タナベ」。ついにやりました。

しかし、そんな田邊の至福の時に送られてきたのが、大学「非職」通知。徳永(田中哲司さん)のドイツ留学からの帰国を待っていたかのように、田邊は帝国大学を追放されました。

田邊のモデルと思われる矢田部良吉教授は、1891年に教授職を非職となっていて史実通り。だとすれば、その後も…。


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