「結婚狂走曲」と明律大OB再集結…今週の『虎に翼』
日本初の女性弁護士で、後に裁判官となった女性・猪爪寅子(伊藤沙莉さん)とその仲間たちが、困難な時代に道なき道を切り開き、迷える子供や追い詰められた女性たちを救っていくリーガルエンターテイメント、朝ドラ『虎に翼』の第21週「貞女は二夫に見えず」。
「貞女は二夫に見えず」とは、「貞操堅固な女は二人の夫を持つことをしない。貞女は再婚しないこと」の意(コトバンクから引用)。
寅子が轟太一(戸塚純貴さん)から恋人・遠藤時雄(和田正人さん)を紹介され、星航一(岡田将生さん)からのプロポーズを、山田よね(土居志央梨さん)に相談した月曜日。結婚に意味を見出せないという寅子の言葉は、現行の婚姻制度に保護されない轟たち同性カップルへの配慮に欠け。
虎爪家でも、話の流れで、結婚制度についての議論勃発。星家に嫁入りし、寅子の苗字が変わること前提の花江(森田望智さん)に、寅子を疑問を呈し。選択的夫婦別姓と同性婚は、現在でも議論のあるところですが、脚本家の吉田恵里香さんがやりたかったテーマの一つなんでしょう。
5人の寅子による、脳内妄想劇からスタートした火曜日。寅子は再び山田轟事務所を訪れ、先日の発言を轟に謝罪。轟は「過ぎてから分かることばかりだ」と、亡き花岡悟(岩田剛典さん)や遠藤、よねへの想いを吐露。かなり時間を取ったシーンで、「#俺たちの轟」劇場でしたね。壁に書かれた憲法14条が背景となり、見事に効いていました。
再び星家を訪れた寅子と娘・優未(毎田暖乃さん)。航一が結婚後は「佐田」姓を名乗ると言い出すと、航一の継母・百合(余貴美子さん)は猛反対。
航一の「寅子さんの夫と名乗りたい」という本心を聞いた水曜日。桂場(松山ケンイチさん)に、星姓になっても、佐田姓で仕事できるか相談するも一蹴。「なぜそんなくだらないことにこだわるんだ」という桂場の発言に、即座に反論した寅子。それに対し、「失言だった」と潔く謝罪する桂場。
轟たちが継続していた人助けに参加した寅子たち。そこで、性転換したバーのママ(中村中さん)などに、マイノリティの話を聴くことができ。そんな中、自分を曲げて星姓を受け入れようと考えていた寅子に、航一が「結婚するのを止めましょう」と言い出し。「事実婚」を落しどころにしたのかな。
寅子と航一が遺言書を交わす形で、事実上の婚姻関係を結んだ木曜日。百合も納得し、寅子たちは優未の中学進学のタイミングで、星家に同居することにしましたが、花江は心配。
直明(三山凌輝さん)と田沼玲美(菊池和澄さん)の結婚式が無事終わり、直明は寅子と航一を呼び出し、二人にサプライズ。そこにいたのは、法服姿の明律大学同期と先輩たちで。
久保田先輩(小林涼子さん)を中心にした裁判風に、夫婦別姓という形で結婚する二人を、皆が声をかけながらお祝いした金曜日。要約すると、憲法の趣旨からすれば、夫婦別姓は認められるべきだが、現行法が追い付いていないので我々が認める、という脚本家・吉田恵里香さんらしいド直球。
直明と航一が気を利かせて飲みに行ったため、明律大OBだけでだけで、これまでの時間を取り戻すかのような会話が交わされ、大盛り上がり。「紅一点」ならぬ「黒一点」といった風情の「#俺たちの轟」に違和感なし。
そして時が経ち、寅子と優未が猪爪家を出て、航一と同居を始める日。星家では、長男・朋一(井上祐貴さん)と長女・のどか(尾碕真花さん)が微妙な表情。予告でも波乱含み。
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