俳優ノート『佐々木蔵之介さん』

気になる俳優さんの出演作についての覚え書き「俳優ノート」。今回は、2021年冬ドラマ『ミヤコが京都にやって来た!』に主演する佐々木蔵之介さん。

1980~1990年代、関西では「劇団☆新感線」「そとばこまち」「惑星ピスタチオ」などの人気劇団が存在し、その後、全国区で活躍する俳優を多数輩出しました。

「劇団☆新感線」からは、古田新太・橋本じゅん・渡辺いっけい・筧利夫・羽野晶紀。「そとばこまち」からは、辰巳琢郎・生瀬勝久・山西惇、そして「惑星ピスタチオ」の佐々木蔵之介(ここまで敬称略)。

佐々木さんが、ドラマで注目されたのが朝ドラ『オードリー』(2000年)。同作の脚本家・大石静さんは、魅力ある俳優を見出す名手としても知られ、朝ドラ『ふたりっ子』で内野聖陽さん、『オードリー』は他に堺雅人さん、『セカンドバージン』では長谷川博己さんですから、本当に目利き。

『医龍』シリーズ(2006-2014年)、『ハンチョウ』シリーズ(2009-2013年)などヒット作多数の佐々木さんですが、まず挙げたいのは『ラストプレゼント 娘と生きる最後の夏』(2004年)。

『離婚弁護士』(2004年)に続いて天海祐希さんと組んだ同作。天海さん演じる娘を捨てた建築士が余命宣告され、最後の夏を娘と過ごす姿を描く、号泣必至な感動ストーリー。佐々木さんは天海さんの元夫役を演じました。

次は映画『間宮兄弟』(2006年)。佐々木さんと塚地武雅さん(ドランクドラゴン)が、30歳過ぎても仲良しな兄弟を演じた人情コメディ。ブレイク直後の沢尻エリカさんと、ブレイク前の北川景子さんが姉妹を演じました。今は亡き森田芳光監督の傑作。

最後は佐々木さんが主演を務めた『超高速!参勤交代』シリーズ(2014、2016年)。幕府から「5日以内に参勤交代しなければ、藩を取り潰す」という無理難題を吹っ掛けられた貧乏小藩の奮闘を描く時代劇コメディ。

アイデア次第で、まだまだ時代劇は面白くできる可能性を示した作品でもありました。運が悪く、大ヒット『アナと雪の女王』と同じタイミングの公開で、興収は15億円に留まりましたが、大傑作。


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