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主従から友へ~今週の『虎に翼』

日本初の女性弁護士で、後に裁判官となった女性・猪爪寅子(伊藤沙莉さん)とその仲間たちが、困難な時代に道なき道を切り開き、迷える子供や追い詰められた女性たちを救っていくリーガルエンターテイメント、朝ドラ『虎に翼』の第17週「女の情に蛇が住む?」。

「女の情に蛇が住む」とは「女の情愛は執念深い事の例え」(ことわざ選集から引用)。「安珍・清姫伝説」みたいなことでしょうか。

星航一(岡田将生さん)の馴染みの喫茶店で、寅子が女子部時代の涼子(桜井ユキさん)と玉(羽瀬川なぎさん)に再会した月曜日。空襲で車椅子生活となった玉は、何かしら影があり。航一の感じの悪い部下・入倉始役として、寅子の父を演じた岡部たかしさんの息子・岡部ひろきさんも登場。

週一で寅子が本庁に行くと聞き、花江(森田望智さん)が生活サポートのため、馴染みの稲(田中真弓さん)を派遣。優未(竹澤咲子さん)はすぐに懐きますが、学校で友達がいないと聞かされた寅子は複雑な表情…。

寅子が刑事事件で、二十歳の水上守(林裕太さん)と、19歳の元木俊雄(山時聡真さん)と関わった火曜日。林さんは『ちょい釣りダンディ』に出てましたね。「鈍牛倶楽部」所属なので、これから演技派として注目されるでしょう。

山時聡真さんは「トップコート」期待の星で、宮崎駿監督のアニメ映画『君たちはどう生きるか』に主演していますから、既にメジャー。朝ドラ『エール』では、ハーモニカ少年として割と重要な役でしたが、戦死しましたね。

涼子に日曜日に誘われて、寅子は私服姿の航一と喫茶店で待ち合わせ。航一はどうやら麻雀が趣味のようで。店の人気商品として涼子が出してくれたのは饅頭。女子部時代の「毒饅頭作り」が役に立っていました。

玉が涼子の母・寿子(筒井真理子さん)と執事の岸田(奥田洋平さん)の最期を語ると共に、自分のせいで涼子が自由になれないと、悩みを寅子に打ち明けた水曜日

大地主・森口(俵木藤汰さん)の娘・美佐江(片岡凜さん)から、赤いビーズのブレスレットをもらった寅子でしたが、ひったくり犯として自首してきた少年たちが同じものを持っていることに気が付き。美佐江に問い質すと豹変、ブレスレットを引きちぎって、何食わぬ顔で帰っていきました。

先生の指示で一緒にいたことが分かった同級生二人に、優未が「大人の対応」でさよならを告げた木曜日。『不適切にもほどがある!』でも、小川市郎(阿部サダヲさん)が似たようなことを言っていました。「友達100人できるかな」は呪いの言葉。

「学校なんてさ、自分と気の合わない奴がこの世界には存在するってことを勉強する場所。1人か2人、友達が見つかれば、他は死ぬまで会わなくていい奴らなんだから」

玉と涼子に、本音をぶつけ合う場を設けた寅子。自分のせいで涼子の自由を奪っていると思っていた玉、自分のせいで玉の可能性を失わせたと感じていた涼子でしたが、互いを必要としていることがわかり、二人は「bosom friend(腹心の友)」に。二人共、英会話頑張ったんでしょうね。

自分の異動後も見据えて、稲に涼子の店で働くことを斡旋した金曜日。航一は弁護士・杉田太郎(高橋克実さん)が主催するマージャン大会に、寅子を誘い。優未も同行することになり、初対面の航一とあっと言う間に打ち解ける優未に、嫉妬する寅子(笑)。

会場に着くと、優未を見た杉田が号泣。長岡大空襲で亡くなった孫娘を重ねていたことが分かります。そんな杉田を「ごめんなさい」と言いながら抱きしめる航一。寅子が戦時中のことを訊こうとするも、航一は「秘密です」とだけ。次週、それが明らかにされるようですね。


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