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会社員をしながら好きなことを副業にするには?自分らしさの突き詰め方

最近、好きなことや興味のあることを「副業」として始める人が増えています。転職したり、フリーランスに転身したりするのは勇気がいるけれど、副業なら気軽にスタートできそうですよね。

しかし、副業というと「本業が疎かになりそう」とか、「1日中働きっぱなしなのではないか」といったネガティブなイメージを持たれることも。

そんな中、人材会社で営業として活躍しながら、副業でインタビューライター、広報、ブランディングなど興味のあることにどんどんチャレンジしているなんしゅさん。本業では表彰された経験もあるんだとか!

本業でも副業でもマルチに活躍中のなんしゅさんに、副業を始めた経緯や、本業と副業を両立することについてお話を伺いました。

好きなことを見つけるためにオンラインスクールへ


ーーなんしゅさんは、もともと安定した大企業で勤務されていたと聞いています。

コロナ禍に入り、安心安全と言われていた大企業が次々に経営悪化していくのを見て、「どんな会社もいつ潰れてもおかしくない」と危機感を感じるようになりました。

当時私は大手メーカーの事務職として働いていたのですが、マニュアル通りに働くことが良しとされている世界で。何か案を出したとしても「平準化しなさい」と言われ、自分の意見を出すことができない社風でした。

もし今私の会社が潰れたら、できることが少ない私の選択肢は限られている。それがすごく不安だったんですよね。

将来のことを考えたときに、「自分はこれしかできないから」といって限られた選択肢にすがりつくよりも、「自分はこれができるから」っていろんな選択肢ができるようにしたい。

そこで、スキルを身につけたくて、WebデザインやWebライティングなど、さまざまなスキルが学べる女性向けのオンラインスクール「SHElikes」に入会しました。


ーーSHElikesではどんな勉強をしていたのですか。

もともと書くことが得意だったので、Webライティングを中心に勉強していました。受講しているうちに、自分のスキルがどれだけ通用するかチャレンジしてみたいと考えるようになって。

副業としてライターを始めたのはそれからですね。稼ぎたいというよりは経験してみたいという思いが強かったです。 


ーーなんしゅさんは、ライターを始めてからずっとインタビューライティングをしているそうですね。SEOライターやコピーライターなど、ライターにもいろいろな種類がある中、なぜインタビューをしようと思ったのですか。

人の話を聞いて、新しい知識を得るのが好きだからです。

大学生のころ、卒論を書くために留学をして現地インタビューをしたんです。そのとき、「人に話を聞いて、いろんな価値観や文化をリアルな声で知ることができるって、こんなに楽しいんだ!」と感動して。

それでいろんな人に話を聞けるインタビューライターを目指すようになったんです。


ーー未経験から副業を始めることに不安はなかったですか。

勉強を始めたばかりのころは、スクールの課題は難しくて全然進まないし、他の人が前に進んでいる姿と比較して「私にはやっぱり無理なんじゃ」と落ち込んでばかりいましたね。

そんな中、未経験から2ヶ月でライターに転身した人の話を聞く機会があって。どんなにすごく見える人でも、最初からうまくいっていたわけじゃない。最初はみんな初心者だって話をされていたんです。それを聞いて、「私もやるぞー!」とやる気になりましたね。

今でこそ継続的にお仕事をいただけていますけど、最初のころは全然うまくいかず、応募してもほとんど落ちていました。そのときは先輩の話を聞いてアドレナリンが出ていたから、落ち込むよりも「私ももっと頑張らなきゃ!」という感じだったんですけどね(笑)

お仕事を獲得するには自分から行動することと信頼貯金


ーーなんしゅさんが最初に応募したメディアはどんなところでしたか。

一番最初に応募したのは、「かがみよかがみ」というWebメディアです。初めて自分の記事がメディアに載ったときはすごく嬉しかったですね。

その後は、かがみよかがみに載せたエッセイとSHElikesの課題をポートフォリオにして、他のメディアに応募していました。


ーーやはりポートフォリオなど具体的に実績をアピールできるものがあったほうがいいのでしょうか。

そうですね。ただ最初は誰しもが未経験。ポートフォリオに掲載できるような実績がない場合は、まずは、「自己紹介」の記事を書くのがいいと思っています。

私も、「副業でインタビューライターをしている理由」をエッセイにして、ポートフォリオとして提出していたことがありますよ。自己紹介記事でもどんな文章を書く人なのか、どんな人なのかが分かるので、おすすめです!


ーー他に未経験からライターになるためにしたことはありますか。

Twitterで憧れのライターさんのフォローをするのもいいと思います。私は仲良くなった方からお仕事を紹介していただいたこともありますよ。


ーー自己紹介にしろ、Twitterにしろ、まずは自分がどんな人で何をしたいのかを発信することがお仕事に繋げる第一歩なのですね。本業と副業のスケジュール調整はどのようにされていますか。

副業をするのは、仕事が休みの日の午前中だけ!と決めています。その時間でできない量は受けないようにしていますね。

また、家だとだらだらして必要以上に時間がかかってしまうので、カフェなどで集中して執筆するようにしています。もし体調不良や、遊ぶ予定で働けないときは、本業の始業時間前後で副業をすることもありますね。


ーー「できない量は受けない」とのことですが、作業量の目安はどのように把握しているのですか。

細かい作業にわけて、それぞれ何分かかるかを計算しているんです。たとえば原稿の修正は2〜30分でできるとか、構成は1時間で書けるとか。

それが分かっていれば、「土曜日の午前中の3時間で、原稿の修正2本と構成2本取り組もう」とか、予定が立てられるんです。


ーーこれまで経験を積まれてきたから、自分がどのくらいの時間で作業できるのか感覚で分かるのですね。

そうですね。でも最初のころは、何にどれくらい時間がかかるか分からなくて、土日すべてを副業に費やしていました。

でもその分平日は副業しないようにして、休む時間をとるようにしていましたね。

自分らしく働きたい


ーー現在は副業でインタビューライターの他に、ブランディングや広報もされているそうですが、どのような経緯でお仕事にできたのでしょうか。

実は、ブランディングや広報のお仕事は、インタビューライターとして繋がった方や企業からの紹介が多いんです。たとえば、以前からライターとして関わらせてもらっていたメディアでは、最近は広報やモデレーターなど、仕事の幅がひろがってきています。

もともと、「ライターだけではなく、幅広いスキルを身に着けたい」と思っていたので、自分の興味のあることを周りの人たちに言い続けていました。そうしているうちに、「なんしゅちゃん、これも興味あるって言っていたよね?」と新しいお仕事のチャンスがどんどん増えてきて。

人とのつながりと信頼貯金で、新しい仕事のチャンスをいただけているのかなって今は思います。

他にも、知り合いが立ち上げたサービスの理念に共感して、直接「ブランディングや広報のお手伝いがしたいです!」と連絡をとったこともあります。


ーーとにかく行動しているから、なんしゅさんのもとには新しいチャンスが舞い降りてくるのですね。今後、挑戦してみたいことはありますか。

インタビューライターのスキルを土台に、もっとブランディングの実績を積み上げていきたいですね。

あとは、自分の「好き」と「得意」をかけ合わせて勝負できることを探してみたい。私は現在、本業では営業をしています。そのため、お客さまの課題解決は「得意」。

このスキルと他のスキルをかけ合わせて、新しい価値を生み出せたらいいなって思います。


ーー会社員を辞めて、フリーランスになる予定はありますか。

ないですね。私、会社員として働くことが好きなんです。上司がいて、部下がいて、目標があって。組織の中で試行錯誤するのが好きなので、会社員は続けたいんです。

また、本業と副業、まったく違う職種を両立することで、相乗効果でどの仕事もレベルアップするのが楽しいんですよ!たとえば、インタビュー経験のおかげで、営業での課題解決スキルが上がりましたね。

本業と副業で相乗効果が得られるのは、週末フリーランスならではかな、と思います。これからも自分らしく働きたいです。


ーー最後に、これから副業を始めたいけれど、何がしたいかわからない、と思う人にメッセージをお願いします。

まずはいろいろやってみることが大事かな。私はSHElikesでライターやデザインなど一通り受講してできることを見つけました。まずは仕事をしてみて、場数を踏んで判断するのもいいと思います。

あと一つ大事なのは、親や友人など、人に話を聞いてもらうこと。私も「何もできない」と落ち込んでいたとき友だちに話を聞いてもらったら、「なんしゅちゃんはこんなに得意なことやできることがたくさんあるじゃない」と見出してもらいました。

副業とか、何か始めたいときにゼロからやろうとするとハードル高く感じますよね。でも実はすでにできることがあるはず。ハードル低くスタートするためにも、まずは自分ができることを見つけるのが大事だと思います。そうするとできることもどんどん増えていって、次のステップにもチャレンジしやすくなるんですよ。

初めから「完璧にしなきゃ」と思わずに、「ちょっと経験してみようかな」と失敗を恐れずに挑戦してみてほしいです。それが「副業」で好きや興味を仕事にするメリットでもありますから!

取材・文:あけ
編集:仲奈々







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