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諦めたらそこで試合終了ですよ【2022/12/17天皇杯皇后杯バレー】

前回の記事で「今年のバレーボール観戦は終了!来年もよろしく!」とか書いていた気がするんですが、ウソになりました。どうもこんにちは、燈です。

どうして12/17にバレー観戦に行ったかというと、先週の準々決勝で東京グレートベアーズがサントリーサンバーズに勝利して、準決勝に進むことになったからです。しかも東京体育館。

ホームゲーム再び!?東京をセンターコートで観られる!?ということで、フォロワーさんからチケットをお譲りいただき観戦に行きました。

男子の試合は15時(予定)。せっかくだから2試合目も観たいと思ったものの、おそらく時間通りに行かず遅くなりそうな気がしたのでホテルも探すことに。
この時期はもともと繁忙期なのか、それとも全国旅行支援があるからなのか、予算内のホテルを探すのも大変でした。

そんなこんなで2015年以来の天皇杯へ。しかも準決勝以降は初めての生観戦でした。

①東京GBvs東レ

東京グレートベアーズの対戦は東レアローズと。11月に立川ホームゲームで戦っており、お互い状況は把握しあっている状態での戦いとなりました。

私は立川の会場に行けずVTVで配信を観ていたのですが、この時の東京はまだ勝ち星がなく、その前のサントリー戦でのフルセット負け・リードしていたけど逆転負けを観ていたことから、立川の東レ戦の東京は「戦い方は間違っていないけど、東京グレートベアーズとして初勝利を早く届けたいという気持ちが逆にプレッシャーになっている気がする」という風に見えていました。

今回、東レとの対戦を観て、前のようなプレッシャーはなく、スタートから冷静に入れていたと思いました。

特にそれを感じたのが、東レのオポジット・パダル選手がバックアタックをして決まったと思った時に、リベロの古賀選手がすぐにベンチに向かってチャレンジしてくれとアピールしていた所。

アタックラインの踏み越しのチャレンジだったのですが、後衛のパダル選手がラインを踏んでいたため東京の得点となりました。
相手のコートもしっかり見れているということは、落ち着いてプレー出来ているんだなと思いました。

焦っていたら自分たちのプレーをどうするかで精一杯で、相手のところまで神経を尖らせられないでしょうし。この日はこれだけでなく、ブロックタッチに関するチャレンジも多くあったのですが、非常に成功率が高かったと思います。

それと、昨日は真ん中の位置で見ていたのでネット際の動きがよく見えたのですが、ブロックの動きも非常にスムーズだったと思います。

東京の公式で上がっていたフォトですが、栗山選手と笠利選手のブロックに向かう時の動きが凄く綺麗だなと思いました。

ブロック関連の写真を撮る時にいつも「どういうのを撮ったら面白いかなあ」と迷っているんですけど、こういう切り取り方もあるのか〜という気づきもありました。今度からチェックしてみよう。

後ろに映る小田嶋選手と張選手もいいよね

先週の立川JT戦を思い出したんですが、3セット終盤にリリーフでレシーバーで入った谷口選手が再びスーパーレシーブで繋いで会場は大盛り上がり。その後リベロの古賀選手は真っ先に抱擁しに行って喜んでいたのが本当に良かったなあ。

去年の今頃、古賀選手が大怪我をして、急遽リベロをすることになった谷口選手。
もともとOHのポジションだし、大黒柱である古賀選手に代わってリベロに入るというのに相当なプレッシャーがあったと思うんですが(それに加えてFC東京の活動休止の発表もあったばかりで…)
古賀選手が乗り移っているのかみたいなプレーがあったり、昨シーズン後半急成長して、もっともチームを支えていた選手だと思います。

そういうのがワンプレーで一気に思い出されて、頑張って東京に来て良かったなと思った瞬間でした。

今回も東レにストレート負けという結果でしたが、以前とはまた違った内容だったと思います。

東京グレートベアーズ1年目で天皇杯のセンターコートに立てたということ、東京体育館でまた試合が出来たということをプラスの経験にして、年明けのリーグ戦、黒鷲旗、そして次の天皇杯に繋げていくことが出来ればと願っています。

現状、東京はミドルの使用率が低いのが課題だと思うのですが、サイド陣がとても強力でも、サイドばかり上がると思われるとブロックが絞られやすくなるので、サイド陣をよりパワーアップするためにもミドルの使い所というのは後半戦に向けて重要ではないかと考えています。

今回の試合ではミドルの攻撃が少しありましたが、東レにボールを上げられていることが多かったので、使うだけでなくきちんと決めて相手にプレッシャーを与えるところまで行く必要があるかなと。
センターからのバックアタック本数は良いので、攻撃枚数を確保して良いディフェンスをすれば上位チームに勝てる可能性は充分あると思います。

東レアローズは今シーズン初めて観たのですが、若い選手がめちゃくちゃ多い!という印象でした。若手が多いけど、得点したらコートを走り回る姿はいつもの東レだ~という感じがしました。

ベテランの富松選手や鈴木選手が引退し、藤井選手と李選手も今は出場されていないので、いま年上のメンバーとなると米山選手や手塚選手、高橋健太郎選手や峯村選手も若いというイメージですが、東レの中では年上になるんですよね。パダル選手が意外にも若いということにいつもビックリします。

東京相手だとあまりしっかり観られなかったりするので(必死で)、また機会があればじっくり観たいと思います。
あと東京の対戦の時に手塚選手もっと出て欲しいです。今回も気づいたら入ってていつの間にか試合が終わってしまいました。一瞬の風すぎる〜


②JTvsジェイテクト

天皇杯2試合目のJTサンダーズ広島とジェイテクトSTINGSの試合も観ました。試合開始は18時。

ジェイテクトはこの間の奈良で観たのですが、JTを観るのは本当に久々でした。2020年2月でコロナ禍に入るかっていうぐらい以来。昨シーズンは東京の対戦で観る予定が、コロナの影響で試合がなくなってしまったので…

JTはラッセル選手が、ジェイテクトは西田選手がVリーグのレギュラーラウンドでしばらく離脱していて、復帰しての今回の天皇杯でした。お互い描きたいイメージはちゃんとあるのに、ピースの一欠片が埋まらなくて完成できない…!みたいな感じでしたね。こちらの両チームは今シーズン初対戦でした。

序盤はJTのペースで、ジェイテクトは強力なサーバー陣のサーブでブレイクできない、アタックしてもJTに拾われてしまうという流れでした。JTのボールがとにかく落ちない。攻撃も決まる。

流れが変わったのは、西田選手が壁にぶつかり負傷した所からでしょうか。私の座席はぶつかったシーンは死角で見えなかったのですが、西田選手が声を出して「痛い」と言っていたし、選手やスタッフが集まっていた様子だと出血…?と思いました。西田選手は利き手の左手を負傷したので大丈夫かな…と思ったのですが、スパイクもサーブも威力が増しているように見えました。

3セットは拮抗したものの、最後JTがマッチポイント…!決まった…!とリザーブの選手も跳ね上がっていた所にジェイテクトがチャレンジの要求。東京東レ戦に続きチャレンジ戦が始まります。
そこでワンタッチがあったことが判明。デュースにもつれ込み、ジェイテクトがセットを取ります。

3セット目のJTマッチポイントの時、会場全体が「JTストレート勝利だな」という空気だったと思います。私がいた座席は各メディアのカメラマンの動きがよく見える場所だったんですけど、JTの勝利シーンを撮ろうと思ってポジショニングしてたと思います。
それがフルセットになるとは…会場中「えっ、えっ!?」みたいな感じだったと思います。天皇杯のチャレンジは何かが起こってしまう…以前の東レと豊田合成のアレとか…

でも少し思ったのが、Vリーグでもチャレンジシステムがあるんですけど、チャレンジの映像は見えないんですよね。
設備の関係とか試合をスムーズに進める意味もあると思うんですが、今回の天皇杯・皇后杯では準決勝からチャレンジあり、しかも大型ビジョンで映像が流れる仕様でした。

もしかしたらなんですけど、Vリーグのように映像が流れなかったら、チャレンジ成功でも、また違う空気だったんじゃないかなと思ったりもします。
事実を知らされるだけで視覚化はされないとなると、気持ちの盛り上がりって全然変わってくると思うので。観客のリアクションもたぶん変わってきますよね。

Vリーグのレギュラーラウンドとは違う、天皇杯、トーナメントだからこその勝負みたいなのはあるなーと痛感したところです。

ここから一気にジェイテクトの流れに。Twitterでも呟いたんですが、JTは気持ちの切り替えが相当難しかったと思います。口では簡単に「切り替えて!」と言えますが、マッチポイントを迎えて決まった時のあの姿を見ていると…

ラッセル選手も復帰明けて間もなくでしたし、ラッセル選手がいない間に得点源となっていた江川選手も、後半はパフォーマンスが良くなかったので、試合が長引くとフィジカル的にも不利になっていくな、と思いました。

逆にジェイテクトは西田選手にスイッチが入り、柳田選手のサーブが入り始め、どんどん勢いが止まらなくなります。こういう時にサーブが入るという星に生まれているんですよね柳田選手は…

柳田選手と西田選手が同じチームで試合しているんだという実感が、ようやくここで出てきました。あの時の龍神NIPPONを観ているようでした。

ジェイテクトはプレーも凄かったんですけど、特に印象に残っているのが柳田選手が事細かにチームメイトに声をかけている所。
5セット目終盤にジェイテクトリードで、JTがチャレンジして成功、柳田選手は気を緩めさせないよう即座に選手たちに声をかけていました。

あと得点した時に感情を大きく出していたこともあったり、冷静になる時と熱くなる時のコントロールも上手くしていたという印象です。

試合はジェイテクトが逆転のフルセット勝ち。何だか凄い試合を観てしまいました。もしJTがストレート勝ちだったら20時前には試合が終わっていたと思うのですが、フルセットで気づけば21時前。ホテルのチェックイン時刻を遅めにしていたけど、さらに遅くなると連絡しました。体育館の外はけっこうな雨。

JTとジェイテクト、年明けにまた対戦があるんですよね。今回の一戦を踏まえてどういう戦いをするのか非常に興味深いです。奈良だから観に行こうかな。

JTというと、前試合で活躍していた武智選手が準決勝では負傷のため欠場しており(車椅子での姿が…)、そこも非常に気になるところではあります。
昨シーズンは出場機会があまりなかったがゆえに最近の活躍がとても良いなと思っていたので、またコートに立つ姿を見たいですね。

今回の4チームに限らず、早いところだと年明けから内定選手が出場ということもあるので、また違った雰囲気でのリーグが始まりそうです。観に行ける試合があれば、出来るだけ現地観戦をして楽しみたいと思います。


【+α話】

・会場に着いたのが皇后杯2戦目で、東レ女子とJT女子の試合。2-1東レリードだったものの、4セット目はJTが点差をつけていたので「フルセットになるかな〜」と思っていたところ、石川真佑選手がサーブブレイクしまくり、東レが逆転勝ち。序盤〜中盤の点差は本当にどうなるか分からないと思った。サーブが絶好調な選手がいて、その時に1番苦手なローテに当たると、蜘蛛の巣に囚われたかのように動けなくなるというのを今まで何度も見てきたし。

・東京と東レの試合で東レが2セットを取った時に、どこからか「これは3-0かな〜」という言葉が聞こえてきた。最近映画スラムダンクを観たからか「湘北と山王戦であった観客シーンみたいだな」って思った。この言葉が耳に入った時に私は闘争心に火がついて心の中で東京1セット、2セット、フルセット取ってくれ〜と叫んでいた。結果はスト負けだったけど、ここからフルセット勝ちしたらマジでカッコいいぞ東京。次は頼みます!
(なんてことを思っていたらその後のJTとジェイテクト戦だった)

・バレーとは関係ないけど、映画スラムダンクの感想を書きたい。そのうち書くかも。すずめの戸締まりも。珍しく短期間でアニメ映画を見た今シーズンだった。

・というのもあって今回のタイトルは安西先生の有名なセリフから。そんな試合が多かったということもあり。

・2023年こそは観戦記録をまめに付けるようにしたい。あとフォトブック…

・12/18、東海道新幹線の停電の影響で、大規模な復旧作業を行っているとのことで観戦日記を一気に書いた。こんなに長いストップは初めてだった。14時前ぐらいにストップして、動き始めたのは17時過ぎ。12時に東京を出発したけど大阪に着いたのは18時過ぎ。でも新大阪に着いたらもうカオスどころのレベルではなかったので、新幹線座りっぱなしでまだ全然良かったのかも…と思った。目的地に行きたくて新幹線に乗ろうと駅に着いたら、もう何のこっちゃ分からないあの光景だったら頭が真っ白になりそうだ…

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