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魚にもTechにも疎いメガバンク営業→ベンチャー人事がスタートアップで海に行くまで

こんにちは!ウミトロンのあこてぃすです。

※ウミトロンは水産養殖×テクノロジーをテーマにしたスタートアップ です。詳細はHPをご覧ください。

一番最初に投稿したnoteでは「今ウミトロンで何やってるか&スタートアップで働く中での気づき」を書いたのですが、

読んでいただいた方複数名から、お世辞にも「何でウミトロンに入ったのか気になるから、それもnoteで書いてよ〜」とリクエストいただいたので、単純な私は調子にのって書き起こすことにしました笑。

・スタートアップへの転職を考えている、将来的にスタートアップで働くことに興味がある方

・会社選びや自身のキャリアを今後どうしようか考えている、悩んでいる方

にとって、少しでも参考になればと思い、時系列にリアルな心境や考えを赤裸々に交えながら書いていきたいと思います。

私はメガバンク→ITメガベンチャー→ウミトロンというキャリアなのですが、3社目のウミトロンだけに絞ってキャリアを話すことが難しい+会社選びの軸が徐々に変化しているのが自分としても面白いと思ったので、ちょっと長くなりますが振り返って書きます。

1、学生時代→メガバンク法人営業

私は大学時代4年間、全国の中学生を対象にした英語スピーチコンテストを主催する学生団体に所属していたのですが、ろくに授業にも行かずずっと学生団体の活動最優先+学生団体の仲間と一緒に遊んでいました。2013卒として就活を周りの流れにのって始めた時、ぼんやり

「やっぱり熱くなってみんなで何か一つの大きなことを成し遂げるのっていいよな〜」「みんな得意不得意あるから、それをうまくカバーしあってるこの学生団体みたいな組織がいいなあ〜(そういう組織作りの仕事=人事に興味はあるなあ)」

と思いつつ、

「とはいえ、そんな風に働ける会社なんて、そもそもあるわけないよね…」「新卒で人事という職種採用してくれる会社なんて外資系くらいしか知らないし、日系の総合職採用だったら職種希望通らないし無理じゃん」

という、わりと冷めた就活をしていました。私が就活をしている時、周りにベンチャーに行くという友人は一人もおらず、大体は外コン→外銀→商社→金融→その他大手、みたいな就活で、私はそもそも「ベンチャーに新卒で就職する」という発想すらこの時ありませんでした(喝)。そこで、私なりに出した結論は、

「きっと理想としている働き方とは違うだろうけど、修行だと思ってまずはがむしゃらに3年くらい働こう。働いてみて、その時やっぱ違うと思ったら、キャリアチェンジしよう」

「私は特段頭が良いわけでも、特別なんかスキルや能力があるわけでもない。起業を自分でするタイプでもなさそう。でも、世の中には超絶頭もキレッキレでスキルもあってかつ熱い想いがある人(当時私はMADな人と言っていた)がいるから、その人が思う存分暴れまわれるように支えることはできる。多分、性格的にもそういう働き方が合ってそう。将来、自分がついて行きたい!と思う人がいたら、そこで支えられるようなスキル(バックオフィス系)を少しでも身につけておこう」

そこから、学生時代バックオフィスのイメージとして持っていた「お金(=財務・経理)」と「人(=人事)」のうち、新卒でも経験が積めそうな金融業界に絞って就活をし、銀行に内定をもらいました。

2、メガバンク法人営業→ITベンチャー人事

新卒で入行した某メガバンクでは、中堅中小企業の営業担当として、融資・決済・外国為替・運用など法人のお金に関する諸々のことをやらせてもらいました。「ひとまず3年修行だ!」みたいな甘い考えで入社したものの、人間新しい知識を得たり、できなかったことができるようになるのは楽しいもので、上司から真っ赤に修正された稟議書を泣きながら書き直していたのが次第にスルッと通るようになったり、取引先への提案の幅が次第に広がってきて案件に繋がったりと、楽しいことも増えました。お客様からも可愛がっていただけることが増え、どうにか役に立ちたいと責任感も芽生えました。

でも、3年目になり、異動の話もちらつく中で、ふと「私はこの仕事をこれから先何十年とやるのか…?」と考えた時に、全く続けているイメージが湧きませんでした。

その時に、学生時代の就活の時に抱いていた想いを思い出し、「やっぱりそもそも興味を抱いていた、人事として働きたい」という気持ちが強くなりました。そして、事業会社の人事として働くのであれば、その会社のビジョンややっている事業内容に共感できないと自分ゴトとして語れないな〜と思ったので、「共感できるビジョンを掲げている会社」で「未経験でもいいから人事として採用してくれる会社」を探しました。

その結果、人事本部で「日本一働きたい会社をつくる」というビジョンを掲げていたLIFULL(当時はネクスト)と出会い、人事本部の中でも新卒採用担当としてご縁をいただきました。

3、ITベンチャー人事→ウミトロン

LIFULLでは、採用計画立案、面接(面談)、内定者研修、セミナーやイベント登壇、採用ブランディングなど、本当にたくさんのことを経験させてもらいました。中でも一番転機になったのが、「LEAP」という学生約300人を集客した自社イベントの企画でした。

※記事中の「井上」というのは旧姓です。

自分で言うのも何ですが、控えめに言ってめちゃくちゃどのトークセッションも面白すぎて、運営しながらずっと興奮して聞いていました笑。

そのセッションの中でも、一番聞いていてワクワクが止まらなかったのが、ユーグレナの出雲社長と、水の循環システムを開発しているWOTAの北川社長の対談でした。Webの会社にいる身としては、ミドリムシや水をテーマにしたテクノロジーなんて想像を何倍も上回る話だったので、「こんな世界あるんだなあ…」と圧倒されました。思えば、インターネットという技術が起こしたイノベーションは凄まじくて、本当に革命的でたくさんのプラットフォームやWebサービスが生まれたけど、それが当たり前となった今ではどんどん真似もされるし、栄枯盛衰が激しい。このイベントをきっかけに、「インターネットの次にイノベーションを起こせるようなテクノロジーは何だろう」「そのテクノロジーを活かして貢献したい分野は何だろう」と強く考えるようになりました。

イベントを開催した時は、特に転職意向があったわけではありませんでした。ただ、新卒採用で日々学生と「働く上でやりたいことってあるの?どんなことに興味があるの?」と質問したり、ビジョンに共感する会社で働くことの大切さなどを話していると、真剣に向き合えば向き合うほど全部自分自身に跳ね返ってきます。「私自身は、本当はどうしたいんだろうか」と悩んだときに、イベントで感じたワクワク感がどうしても忘れられない自分がいることに気づきました。

「理系の専門性を持っていないと、エンジニアじゃないと、そもそもテック系のスタートアップでは積極的に採用してもらえないかもしれない。でも、私は開発はできないけど、何かしら貢献の仕方はあるはず。自分にはできない開発やその人にしかできないことに集中してもらって、逆にそれ以外のことは何でもやるポジションって、スタートアップには必要だったりしないかな?まさに、学生の時に思ってたような…」など、ぐるぐる思いながら、会社を探し始めました。

会社選びの軸は、ざっくり分けると大体以下の4つのどれかに集約されると思っています(実際にLIFULLの採用の時に使っていた考え方です)。

・ビジョン(会社によってはミッション、経営理念と同義)や事業内容への共感
・成長、挑戦
・人、社風、組織文化
・待遇(給料、福利厚生、労働時間、知名度など)

大体上記4つの軸に個人の価値観にそって優先順位をつけたり、許容範囲を考えたりしながら、会社を選んでいると思った時に、私自身はどうだったかというと、「ビジョンや事業内容への共感」が大前提としてあった上で、次に「働く人」でした。

ウミトロンにジョインした理由を軸にそって書くと、

1)ビジョン(ウミトロンではミッション)や事業内容への共感
・人は今のところ、必ず食べないと生きていけない。その「食」を支えるという社会的なインパクトと貢献度の大きさ

・農業系のスタートアップは見かける中で、水産養殖という分野の新規性と、タンパク質供給という意味での必要性(コーポレートサイトのミッションページをご参考ください)

・IoTやAI、衛星のデータを活用するといった高度な技術(エンジニアではないので詳しく技術をわかった上での転職、というわけではないですが、そういう最先端&難易度の高いテクノロジーを武器にしている会社に身を置きたかった、ということです)

・現場に行って声を聞く、実際に目に見えるプロダクトを作る手触り感

・魚という生き物が対象であることがそもそもユニークでなんか面白い笑

2)人

・面接で話したCo-founder3人の、話して感じたほとばしる天才感+人柄としての魅力。タイプは本当にバラバラなのにすごくバランスが取れてる感(ここは、言葉で伝えるのが難しいので、ウミトロンに興味ある方はエントリーしてぜひ会ってみてください笑)

・コーポレートページに載っていたメンバーのいかつい経歴。かつ、私が面接当時にいたメンバーは全員Co-founderのリファラルでジョインした人たち、という安心感

・まだ社員数が少なく、「みんなで一丸となって頑張る」感がある

3)その他

・シンガポールを本社に置いたグローバルさ(海は地球上に広がっている!)

・会社やプロダクトを作り上げていくフェーズからジョインできる(野球だと、今2回表くらい?試合がどう転ぶかわからない、流れをこれから作って行くタイミングからチームに加わりたい)

4、ジョインする時の迷い

とはいえ、オファーをもらって非常に嬉しかった反面、決断には結構勇気がいりました。

・ハードウエアもソフトウエアも水産養殖も、何もバックグラウンドがないのに、本当にやっていけるのか

・スタートアップなんて、二徹三徹とか当たり前にするんじゃないか

・入社後の成果に応じて昇給やストックオプションなどあるものの、転職時の手取りベースの年収は下がる(これは私の場合です。前職と給与不変、もしくは給与が上がるという場合もあります。)

感情的には入社意思は決まっていたものの、自分なりに覚悟が必要だと思い、1週間猶予をもらって決断しました。

実際、上記の悩みに対してどうだったかというと、

・正直キャッチアップしなければいけないことは多く、半年経ってもわからないことだらけです。それがストレスになるか、楽しめるか、自分の成長機会だと捉えられるかは本人次第だと思います。

・二徹三徹、してません笑。逆に、みんな超生産的に働いていて、残業してると「帰り遅くない!?大丈夫?」と心配されるほど。。。小さいお子さんがいるパパさんも多く、朝6時出社ー15時退社している人がいたり、子供の具合が悪い時にはリモートで働いている人もいるので、逆に子育てしながら働くイメージもつき、安心だなあと感じているくらいです。

・年収は下がったけどSOも頑張れば付与されるし、将来的にプラスになれば今はいいかな、という感覚で意思決定しました。スタートアップへの転職を考えた時点で、あまり私が給与の優先順位が高くなかったのもあります(もちろん、人としてちゃんとした生活を送れないレベルだと無理ですが)。普通に1000円くらいのランチをみんなと食べて、転職前と変わらない生活が送れています。

ので、結果私の場合はあまり問題なかったです。

5、まとめ

会社を選ぶ軸が働く中で少しずつ変化していて、徐々に自分の中でも考え方が定まってきた感じがしています。どの軸が大事かは、個人の価値観やその人の人生のフェーズによって違うと思いますし、どれが正解とかもないので、どうやって会社を選んでいいかわからない、なんかモヤモヤしながら働いている、という人は、一度モヤモヤと向き合って、自分で何を大事に働きたいか、優先順位を整理してみてもいいのではと思っています。

公開するのが恥ずかしいくらい、赤裸々に書いたつもりなのですが、何か参考になることがあれば嬉しいです。

あーんど、、、

もし、このnote読んで、あーわかる!とか、ワクワクしちゃった人!!

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