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「あやこ・どうした・頭がおかしくなったか?」パート1

今だから・書いてシェアできる出来事がある。この文章は長いぞ・重いぞ・心して読んでくれ。

中学2年生のときだ。担任は女の先生で体育を担当していた。だからいつもジャージの上下を着ていた。

どういう成り行きでそうなったのかわからないが、私を含めたクラスメイト女子7人で、放課後、仲良く話すようになった。ある時、教科書をいちいち持って帰るのもめんどうだから、どっかに隠そうということになった。トイレの天井の取り付けドアを開けてそこに隠そう。私たち7人分の教科書を忍ばせた。なんだかワクワクした。

それが担任にバレた。
私たち7人呼ばれて直立不動で叱られることになった。そこまではいい。そのあと、こう言ったのだ。
「あやこさん、あなたはこんなことをするような人ではないでしょう。どうしたんですか。しっかりしなさい」。

7人の女子はいろんなタイプの集まりだった。
学級委員長する成績の良いタイプが私で、向こうのはしには、隠れて喫煙する不良タイプがいた。残りの5人が間にならんだ。
私としてはそのバラエティさに魅力を感じていたのだ。

それが崩れた。
担任の余計な一言によって。

繰り返しいうことになるが、人の記憶というのは自分の都合で並べ替えられたり作り変えられたりする。辛い忘れたい記憶は特にだ。これから書くことは、私が今げんざい記憶しているストーリーだ。

7人の中の不良タイプの女子は、背の低い私よりもさらに小さかったが、声と態度はでかかった。そしてリーダー的振る舞いをすることになる。

手紙が回ってきた。
「話があるから、放課後残って」という文面だった。
あらたまってなんだろう。

要約するとこういうことだった。
あんたは、先生にヒイキされていい気になってるんじゃないの。そのクソ根性をうちらが叩き直して上げる。ということだった。

私一人が残りの6人から「叩き直し」の矢を受けると思っていたが、なぜか、もう一人とっても穏やかで、優しいタイプのCちゃんが私と一緒に矢をうけることになった。その経緯がはっきり思い出せない。

それからほとんど毎日、放課後残るように言われて、誰もいない教室で、5人からいろいろ文句を言われた。いろんな文句の根底には「このままだと、あんたはロクな人間にならない、これはあんたのためやってるんだ」というトーンがあった。やがてそれが、小突かれるようになり、蹴られるようになり。おもにあのチビの不良タイプが、派手な暴力をするようになった。私自身が暴力振るわれるよりも、Cちゃんが暴力を受けているのを「見る」のが耐えられなかった。視覚的インパクトの方が、実際受ける肉体の痛みよりもはるかに私をきずつけた。あのチビが教卓にのぼり・そこからジャンプでCちゃんの背中を蹴り、彼女が前に倒れる様子をはっきり覚えている。そして、思い出すたびに心が深く傷つく。

このような「叩き直しリンチ」を受けるために、チビの自宅に連れて行かれることもあった。チビは母子家庭で、狭い部屋に物がたくさんあって・より狭く「こんなところに住んでるんだ」と思った。

ここで疑問が生じる。
なんで私は、無視したり、逃げたりしないで、彼女たちの言いなりになっていたのか。

当時は自分の気持ちをうまく言語化できなかったけど、今思うと、私は罪悪感があったんだと思う。成績がいいだけで、先生に特別扱いされている不公平さを私もよくないことだと感じていて、彼女たちに申し訳ない気持ちがあったのだと思う。その時、暴力はひどいとは思ったけど、彼女たちが怖いとか憎いとはほとんど感じなかった。

ここから、まるでマンガのようなドラマのような展開になる。

当時、グループCと呼ばれる存在があった。私の理解では不良か暴走族かなんかのグループだったのだろう。知っている人がいたら教えてほしい。

そのグループの頭の妹Mがうちらの同級生でMの彼氏Yが私と同じクラスだった。そして、チビはYに好意を持っていて、何かとまとわりついていた。Mはそのことを不快に感じていた。

わたしとCちゃんがチビからイジメにあっていることが、Mに伝わり、彼女の力で、私たちのバックに大きな力がつく形になったのだ。子猫のうしろに虎のバックがついた。その展開があまりにもはやくて、何が起こったのか当時も今もよくわかっていない。

ただ、5人の態度が手のひらを返したように変わった。「ごめんねー、悪気はなかったんだよー(満面のへらへら笑い)」。

この時はじめて大きな嫌悪を感じた。やはり当時はうまく言語化できなかったけど「なんだ・あんたら、私のクソ根性を叩き直すんじゃなかったのかよ?信念ないのかよ、大きな力がきたら、へらへらしやがって、恥ずかしくってしょうがねぇ」

(はい、ここで米津玄師の「恥ずかしくってしょうがねぇ」を流してください)

話はここで終わらない。

私の中のモヤモヤと苛立ちは、後輩へのパワハラ・モラハラとなってドミノたおし的に排出されることになる。

私は放送委員会に所属して委員長をしていた。月に一回・みんなでいろいろ話し合うミーティングでのことだ。このときは、新しく入った後輩たちも参加していた。私が苦手なタイプの女子が、ターゲットになった。
私は委員長という力を使って、彼女の目つきの悪さをとくに取り上げて、みんなの前でバッシングした。そのやり方や理由づけは、あの5人からやられたことと全く同じ手法だった。ただ肉体的暴力をしなかっただけだ。彼女はうっすらと涙を浮かべていた。もし誰かが私の耳元で「あんたは卑怯だよ、自分がやられて嫌なことを委員長という権力使ってやって、あの子を泣かせるなんて、恥ずかしくってしょうがねえ」とささやいたら、ハッと我にかえって、「ごめんなさい、キツイこというつもりはなかったの」と即あやまっていたと思う。でも、そうはならず、私に泣かされた後輩は2度と戻ってくることはなかった。彼女がその後・ドミノ倒し的・誰かに当たり散らし・飼っている猫を蹴ることになったかは知る術もないが、そうなったとしても理解できる。

ブラッシュ・アップ・ライフというドラマをみましたか?あのドラマのように、全く同じ状況で私が担任の前に立つことになったら・こう言いたい。

「先生、先生として私にこんなこと言うのは間違っています。成績がいいからって・学級委員長してるからって、たかが14歳の私がこの私の友達と違うとでもいうんですか?私たちは思春期のど真ん中です。中二なんです。友達と一緒に間違いを起こすはずないなんて、どうして思えるんですか?それにここでいう間違いったって・教科書隠すなんてかわいいもんじゃないですか。
それよりも先生、今のあなたの言葉こそが大問題です。これを聞いたわたしの友達がどう感じるか考えましたか?
先生が、私をヒイキしてると感じて、そのことで彼女たちが私に腹を立てるかもしれないと考えましたか?

実際このあと、私は毎日放課後残るように言われて、なぜかCちゃんも一緒に、5人の友達から文句を言われ、彼女たちも制御が効かなくなって暴力を振るうようになります。私はその影響で、自分の後輩の一人の目つきを取り上げて言葉のバッシングで泣かせます。後輩は私から受けた仕打ちの腹いせに帰宅ご猫を蹴るんです。

このようなドミノたおし的悪循環が、先生が今いった・たった一言で起こるんですよ。そのことを考えましたか?」(息切れ・はぁ・はぁ・はぁ)


「あやこさん、どうしたの。頭がおかしくなったの?」と言われるだけかもしれない。たとえ、頭がおかしいと思われたとしても、悪循環が始まることはなく・友達をなくすこともなかっただろう。

これを書いている時に気づいたことがある。もしかしたらCちゃんは、私を攻撃するのは嫌だと5人に言ったのかもしれない。だから私の側に回って攻撃を受けるハメになったのかもしれない。もしそうだとしたら、いちばん理不尽な目にあったのはCちゃんだ。その後、Cちゃんと廊下ですれ違うことがあっても、彼女はずっと下を向いて暗く歩いていた。思春期ど真ん中の私は・自分自身のことで精一杯で、Cちゃんのことを考えてあげることができなかった。Cちゃんのことを思うと胸が痛い。今はどうしているだろう。

もし、これを読んでいるあなたが先生でしたら、私の体験から何かヒントを得て活かしてください。あなたが思春期の子の親でしたら、一緒にいる時間をたっぷりとってください。彼らが本当に感じていること・思っていることを口にするまでには、玉ねぎの皮のように何層もの心のガードを外してあげないといけないです。それに必要なのは言葉ではなく共に過ごす時間の量です・質ではありません。

もし、あなたが今なんらかのイジメを受けているのなら、あなたは一人じゃないです。あなたが感じている理不尽な気持ちを私も体験しました。その時期は永遠に続くように感じるかもしれないけど、必ず終わります。なんなら逃げなさい。ただ、心だけは守ること。「恥ずかしくってしょうがねぇ」やつにならないように、心を守ること。私みたいに心が守れず「恥ずかしくってしょうがねぇ」やつになったとしても、だいじょうぶ・人生は長いです。やり直せばいいんです。私ができたんだからあなたにもできます。✌️(へいわ)🪺

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