見出し画像

言葉という呪い

言葉は魔法だ。
あなたは今タイトルとの違和感を感じただろう。言葉が与える影響は大きく上手く使えば魔法になり使い方を間違えると呪いに変わる。ある有名なアニメで「言葉は刃物だ」そう言った小学生がいた。言葉の持つ重みは計り知れない。

ある人は私にこう言いました。
「お前は犬以下だ」「使えない」「出ていけ」「俺の前から消えろ」「家族だからもっと頼ってもいいんだよ」「大丈夫だよ」
これは全て同一人物からの発言だ。
発言は全て時系列順に載せてある。
もっと肯定的な言葉をかけてくれていたのだろう。しかし、この人のことを思い出すと真っ先に出てくるのは否定的な言葉ばかりなのだ。

またある人は私にこう言った。
「akoは結婚できなさそうだね。akoを貰ってくれる男なんているのかな笑」「黒目小さいねぇ」「最近すごく太った?」「今日何かあった?言いたくないならそれでもいいけど言いたくなったら教えてほしいな」「ありがとう」
この人はよく「ありがとう」を口にする。何かしたら些細なことでも、気がついて「ありがとう」そういうのだ。そんな人にも呪いをかけられたことがある。私は昔から結婚に憧れを抱いていた。いつか母のようなお嫁さんになりたい、そう思っていた。でも、この人は私の切なる願いを簡単に打ち砕いた。結婚出来なさそうと言ったその人の顔は笑っていた。

別のある人はこう言った。
「akoはメンヘラじゃないよ」「メンヘラでも受け止めるよ」「話が合うし楽しいね」
私にとっては魔法の言葉ばかりだった。
少ししか持ち合わせていない自己肯定感をあげてくれた人だった。その人は今では音信不通だ。私はまた心を閉ざした。

心を閉ざしてすぐの私にこんな言葉をかけた人がいる。
「akoと話していると癒される」「本当に無理しないでね」「かわいい」「好きだよ」
その人とは今交際させてもらっている。
彼はこのnoteの存在を知っていてもきっと読まない。だから、静かに思ったことを言葉にのせて壁打ちしているのだ。
そんな彼に言われて苦しかった呪いの言葉が1つある。「akoの体型すき」私は私の容姿について言われることはあまり好きでは無い。自信もないし、特に体型のことなら尚更だ。私は持病の副作用で浮腫みやすく太りやすい体質で太らないように日々気をつけているつもりだ。この呪いをかけられてから、私は甘いものをあまり食べれなくなった。食べようとすると脳裏に浮かぶのだ。笑顔で呪いの言葉を言う彼の顔が。甘いものだけでなく、食事全般が気掛かりになった。彼はそんなつもりで言ったんじゃない、頭では分かるのに気持ちが追いつかなくて1日1食の生活が続く。当然痩せる訳だが、それでも今度は自分がその数字を許せなくなっていくのだ。拒食症の方はこうやって食事を拒絶してしまうのだろう。食べてしまった罪悪感で苦しくなるのだろう。私があまりにもご飯を食べないから母はとても心配そうな顔をした。私は薬の副作用を言い訳に「吐き気があって食べれないの」嘘をついた。誰のために痩せているのか。私の自己満足か。彼氏の希望に沿うためか。私自身も分からないのだ。ただ、あの言葉は私にとって紛れもなく呪いであり、太ってしまったら見捨てられるのではないかという被害妄想で自分に嫌気がさしてしまうトリガーとなったのだ。彼を責めるつもりは無い。そんな意図があったと私自身は感じないからだ。でも、私の心は彼を責めてしまうかもしれない。頭と心は解離していて自分で制御ができないのだ。被害者ヅラをした文章をここまで述べてきたが、私も色んな人に呪いの言葉を放った自覚はある。もちろん彼にも。

言葉は呪いだ。
放った言葉にどのような意図があれ、受け取り手がよく思わなかったのならばそれは呪いなのだ。人間は日常的に呪いを使っている。

言葉は魔法であり、呪いであるということ、
十分に留意して使う必要があると感じたそんな最近だった。

いい言葉よりも悪い言葉ばかり覚えてしまうなんて人間の脳は不便な作りをしているのだろう。

そんなことを言ったところで受けた呪いや放った呪いはもうどうしようも出来ず、心に留まり続けるのだ。


心に留まり続けるために、あえて悪意を含む言葉を使い、相手の心に居座ろうとする、そんな呪いを私は知っている。別れる気のない「別れよう」だ。相手に心底落胆したような言葉をかけて別れを切り出す。それに縋る相手を見てまだ自分は愛されているのだと実感することでしか相手の気持ちをはかれないのだ。そもそも人の気持ちをはかろうとすること自体あってはならないと分かっていながらも試し行動を繰り返し続ける私たちは言葉の呪いを恋人にぶつける悪魔なのかもしれない。


私へ
愛着障害は何の言い訳にもならないし自分も相手も不幸になるだけだよ。失いたくないなら呪いじゃなくてたくさん魔法をかけなさい。
気持ちにゆとりがある私より

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?